Knockin' on heaven's door

NFLとNBAとその他諸々

吉来駿作「ラスト・セメタリー」

2015-03-21 16:00:31 | 読書
この作者の本を読むのは初めて。

S.キングのペット・セメタリーと似ているのかどうかは、
よくわからない。
映画を見た気がするが、
何も頭の中に残っていない。

舞台は茨城県許我市、
高校時代に死んだ友人を生き返らせようとし、
18年経過後のお話。

正直な感想は、やや微妙かなと。
読み終わるまでが長く感じたし。
(体調のせいかもしれないが)

恐らくメインテーマは「記憶」。
自分の記憶を完全に誰かが引き継ぐと、
その誰かが自分自身となる、と・・・。

わかる気が少ししないわけでもないが、
なんだそりゃという気も、
しないわけでもない。

ホラーの割には、
脳内に映像が出てくることも無く、
小説の世界に引き込まれることは無かった。

茨城や香港など、
あまりなじまない場所が舞台からなのか。
山荘や孤島よりは、よっぽどリアリティはあるのだが。

殺人事件扱いで警察が動く場面の描写もあるが、
ほぼ出番なし。

素人がホイホイ刑事と情報交換し、
操作に首を突っ込むというものよりは、
いいかと思うが、
無ければ無いで物足りない。
(読む側のわがままですかね)

冒頭はよかったので期待した分、
読後はスッキシしなかった。

読みにくいというわけでもないので、
別の作品を読んでみるかどうかは、
思案のしどころ。
(京極作品も、慣れるまでに3作くらい必要だったし。)

ま、悩むということは、
気が向けば読むし、
向かなきゃ読まないってことか。
(数ヵ月後に頭に何かが残らなければよまないかも)

なんだが、暗い系の本ばかり読んでいる気がする。
ま、好きなのだが。
ただ、気分が少し本の内容に
引きずられる感が、最近する。

桐野夏生「グロテスク」では、
体調を大幅に崩した。

次に読む本は、軽い作品にするか。