とやざき農園日誌

浅間山麓(長野県小諸市)で自然農法による農業を行っています
肥料や農薬を施さず自然の養分循環の中で野菜を育てています

ナス栽培後 土壌PH調査

2019年01月20日 | 日記
昨日、元ブタクサ林に立てた新規畝を調べましたが、それを終えてふと、夏野菜栽培後はどういう状態なんだろうか?と疑問がわいてきました。そこで本日はナス栽培後の畝を調べてみます。枯れたナスの株元および畝間には、厳しい寒さでだいぶ枯れ込んでいますが、冬草(主にハコベ)が生きています。


先ず、ナスの株元近くの畝表土を採取します。冬草の生きた根が回っていますので、有機酸の影響が多少あるかもしれません。土質はやや粘りがあり、ボロボロに崩れず塊になっています。
<サンプルA:ナス畝表土>
畑湧水PH7.47に土を投入→PH7.36
※元ブタクサ林の新規畝の畝間表土に近い数値変化。微弱なアルカリ性と推定。


次に、畝間を調べます。表面を覆う冬草をはぎ、


更に、その下の敷き草もはいで畝間表土を採取します。土質は畝表土と似たような感じです。
<サンプルB:ナス畝間表土>
畑湧水PH7.50に土を投入→PH7.39
※畝表土と大差無い値。微弱なアルカリ性


続いて、昨日同様に深さ10㎝付近の土を掘り出してみます。
<サンプルC:ナス畝間深さ10㎝付近の土>
畑湧水PH7.50に土を投入→PH7.40
※畝間表土と同等の値。微弱なアルカリ性


昨日同様に深さ10㎝付近にミネラルの集積があると予想していましたが、掘りながら感じた土質からしても、そのような集積は無いようです。元ブタクサ林の新規畝に比べると畝間の敷き草が少ないので、枯草からの放出が少なかったのかもしれません。

集積層は見られませんでしたが、全体的な土壌PHの傾向は元ブタクサ林によく似た結果です。こうなると、ブタクサと同様に、ナスも大量のミネラルを吸い上げている可能性があります。ナスの枯れ枝を集めて抽出してみます。
<サンプルD:ナス枯れ枝の抽出液>
畑湧水PH7.49にナス枯れ枝を投入して抽出
(10分後)PH7.71(20分後)PH8.14
※ブタクサを上回る高いアルカリ性


ナスにこれほどの蓄積があるとは意外でした。ミネラルを大量に吸い上げるのは大型野草だけかと思っていましたが、そうではないようです。夏野菜全般に同じ傾向があると考えられるので、ついでに、トマトの枯れ枝も調べてみます。
<サンプルE:トマト枯れ枝の抽出液>
畑湧水PH7.50にトマト枯れ枝を投入して抽出
(10分後)PH8.08(20分後)PH8.41
※ナスを更に上回る高いアルカリ性

驚きの結果。野菜のミネラル蓄積についてもっと調べてみる必要がありそうです。
コメント
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