Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

夏の終わりは瓶ヶ森

2015-08-24 | 風景

 

八月半ばを過ぎれば、山は急速に秋の気配を深めてゆく。

夏の終わりを迎える場所は、ここしかない。

瓶ヶ森の開けた風景の中で見送る、生命の季節の幕引きは、私の中の儀式のようなもの。

 

お盆を過ぎて一段落した菅さんから絶妙のタイミングで連絡が入った。

友と過ごす山の時間は良いものだ。

多くを語らなくても了解できる男友達の存在は、人生の残り時間が少なくなった老体の身にはありがたい。

夕暮れ時に到着した瓶ヶ森で、手早く準備を済ませ、

今朝釣り上げたばかりの来島海峡産の鯛とサザエをジュージュー焼き上げる。

あら塩をふり掛けただけの新鮮な海の幸を、山で食べる幸せ。

今夜も麦酒が美味い(笑)

 

台風が二個も太平洋沖に停滞する山の天候は不安定だ。

下界は晴天でも山は前線の雲が掛かり、断続的に雨を降らせる。

山で過ごした三日間、結局晴れたのは最後の一日だけ。

朝方の気温は16℃という涼しいを通り越して寒いくらいの冷涼さ。

台風さえ来なければ、ずっと過ごしていたい快適な環境。

朝夕の時間、瓶ヶ森稜線へと登る以外は、木陰でのんびり読書や昼寝三昧。

なんと自堕落な放蕩者の時間。

残暑の下界で過ごす皆様、お気の毒様(笑)

あくせく人混みを移動しなくても身近に、こんな快適な場所があるのにね。

 

三日目の朝は、山の神様が放蕩者たちに、更に祝福を与えてくれた。

石鎚信仰遥拝の地、瓶ヶ森の本領発揮。

夏の瓶ヶ森は、これがあるから辞められない。

石鎚の場合は撮影ポイントが限られるが、瓶ヶ森は自由自在。

めくるめく神々降臨の時間を堪能した。

最後の画像は、瓶ヶ森林道一番のスカイライン。ジネンゴの頭付近。

ここを自転車で走りたい。

 


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8 コメント

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私も走りたい! (しずく)
2015-08-24 22:44:37
瓶が森と土小屋を結ぶ林道が崩落で通行止め・・・
スカイラインしか通行手段がないそうで、時間的に土小屋へ向かえるかどうか微妙になってきました(泣

瓶が森に自転車持って行って「走る」そんな楽しみ方もいいものだと考えていたところ(^_^)v

のんびりと気持ちよく走りたいものです~

秋の高原を走りたい (ランスケ)
2015-08-24 23:41:09
しずくさん、白馬山行記拝見しました。
天候にも恵まれ、夏の3000m峰を堪能されましたね。

こちらも、のんびり夏の終わりを涼しい瓶ヶ森でテン泊でした。
来週日曜日には石鎚スカイラインでヒルクライムがあるので、
瓶ヶ森林道はカラフルな装いのサイクリストがトレーニングに励んでいます。
瓶ヶ森林道の最高所を走る瓶ヶ森から伊予富士の間は、比較的高低差が少なく、
雄大な展望の山岳道路を走る自転車乗りには夢のようなロケーションです。
ぜひ、しずくさんも挑戦してみてください。

さぁ、これからは、自転車が一番気持ちいい季節。
すすきの穂波揺れる高原を走りたいですね。
夏はゆく (鬼城)
2015-08-25 08:05:58
瓶が森の雲海、何度見ても良い写真ですね。定番と言っても良いロケーションですが、ランスケさんが撮るとひと味違う。細かなところは分かりませんが、感情が見えるようです。土小屋への道、直っていないのですね。
そうか、来週はヒルクライムか。知事さんも参加でしょうかねえ・・・
台風襲来 (ランスケ)
2015-08-25 09:31:09
朝から雨脚が強くなってきました。
宇和島方面は如何ですか?
雨風ともに強そうなので土砂崩れなどの被害が心配です。
24時間降水量を見ると、石鎚方面の山間部が多そうです。
また林道やスカイラインが通行止めにならなければ良いのですが。

卯之町の「卯のほたる」好いですね。

http://kijo0621.blog74.fc2.com/blog-entry-829.html#more

こういう手造りの蝋燭の明かりが灯す素朴な温かさに惹かれます。
電飾の華美なイルミネーションは苦手です(笑)
狐のお面を被った子供たちの行列を観てみたい。
なつかしい昔話の中の狐火の行列を思い出します。

今週金曜日に伊達博物館へ伺います。
午前中に滑床渓谷を散策してから午後になると思います。
円山応挙の名品、楽しみです。
金曜日 (鬼城)
2015-08-26 07:14:23
残念ながら午後は「講座」が入っていて留守にします。
午前中なら居ます。
滑床渓谷も人の手があまり入らなくなって雰囲気は良くなりました。
水量も多いようなので楽しめると思います。
調整しました (ランスケ)
2015-08-26 11:46:39
ありがとうございます。
なんとか調整をつけて午前中訪問の了解を取りつけました。

同行する二人はホッホさん同様、美術研究所の後輩たちなので(今回ホッホさんは同行しません)
伊達家所蔵の美術工芸品への鬼城さんのレクチャーを楽しみにしています。
宜しくお願いします。

台風の被害、大したことなくて一安心です。
秋の気配の漂い始めた渓谷散策、楽しみです。
ジャンル別ランキング (ランスケ)
2015-08-26 12:14:27
今回の記事は、新しく始まったgooブログ写真部門の2位らしいです。

http://blog.goo.ne.jp/genre_ranking/1062/

ご訪問してくださった皆様、ありがとうございます。
gooは、なにかとデータをブログ内に貼り付けるのが好きなので、鬱陶しいのですが(汗)
菊と刀再考 (ランスケ)
2015-08-26 17:39:25
有名なルース・ベネディクトの日本人論「菊と刀」を内田樹が、現在の分かり難い安全保障問題に絡めて紹介しています。

http://blog.tatsuru.com/2012/11/28_1244.php

さすが直観力に優れた内田樹です。
戦前から連綿と受け継がれてきた責任を取らなくてもいい統治システムの構造がよく分かります。
あの安倍晋三の、何を言っているのかよく分からない母屋と離れの説明も、この「内と外」のレトリックで、なるほど、ですね(笑)

この記事は、是非読んでください。
日本が再び、戦争の出来る国になるということは、この誰も歯止めの利かない「既得権益保守」の論理が無制限に働き始めることです。
あの大事故が起きた原発さえ止められなかったのです。
戦争が起きたとしたら?
空恐ろしい。

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