写真が光と影の作画法である以上、私たちは、その一瞬を永遠に封じ込めるために心血を注ぐ。 自然現象における最も神秘的な光景は、光芒かもしれない。 放射状に光が放散される光景は、宗教的な体験だろう。 宗教絵画の題材として昔から光芒が取り上げられるのも肯ける。 一度、朝靄に光射す光芒を観てしまうと、もうそれに取り憑かれてしまったようだ。 . . . 本文を読む
満月の出づる宵は格別だ。 昼間は汗ばむ初夏の陽気も、日没前になると、ぐっと冷え込んでくる。 分かっている筈なのに、暫く山から離れていると身体が反応しないようだ。 ガタガタ震えながら月の出を待った。 . . . 本文を読む
八幡さんの杜(もり)が好きだ。 ここの鬱蒼とした鎮守の杜は、近在でもっとも大きな古墳の杜だ。 森林公園の高台から望むと、海岸線まで広がる田圃の中にポツンと置かれた古墳特有の、こんもりした杜が目立つ。 . . . 本文を読む
森に惑う
2016-05-12 | 森
三日間降り続いた雨が止んで、午後には晴れ間が広がるという予報。 この気象条件なら、また先週のような木立から射す光のカーテンが観られるかもしれない。 何処か良い場所はないか?思案した。 . . . 本文を読む
石鎚山岳写真の偉大な先達たちが三人いる。 高橋毅、福島勲、三浦聖の三氏だ。 私たちは、この三人が見せてくれた神々しい霊峰石鎚の姿を夢見て、何度も厳冬期の山へ通った。 その中でも地元、西条市在住の三浦さんは、霊峰石鎚遥拝の聖地である厳冬期瓶ヶ森の写真では群を抜いている。 . . . 本文を読む
風薫る
2016-05-06 | 風景
風薫る五月の空は、何処までも青い。 山へ続く道は、さみどり色の若葉が匂い立つようだ。 川霧が立ち、木立から光のカーテンが降りそそぐ。 久しぶりの山行を祝福するかのような光芒の朝。 . . . 本文を読む