イタリアお気楽日記

イタリア生活8年目。楽しい事だってあるけど、つらい事だってあんのよねぇー。

鼻毛おじいさん。

2007-12-07 02:06:43 | イタリア人
行きたくたいわけでないのに、
またしても郵便局に行って来た。

順番待ってると、
しわがれたおじいさんがやって来た。

真っ赤なズボンに紺のジャケットを着たおじいさんだった。

頭は禿げかけ白髪交じり、
すごい勢いで鼻毛がコンニチワと言っていた。

まぁイタリアでは良く見かけるタイプの
しわがれた鼻毛おじいさんだ。

イタリアは車社会だから
鼻毛の成長が他の国の人と比べて
著しいのであろう。

おじいさんはあたいの前を通り、
郵便局内に入ろうとした。

ガラス張りのドアは開いているので
そのまま入ればいいだけなのに、
なにやらどぎまぎしながらちょっと照れ笑いなぞして、
一人で何かブツブツ言ってる。

何言ってんのかすら?
聞いてみると、おじいさん

『どっから入りゃーいいんだっ』

と言って、ドアの枠にある
恐らく開閉時に付くのであろう赤と緑のランプを必死に押していた。








え?
もしかして、ドアが開いてるってわかってないの?

理解するまで時間がかかった。

だって、ガラス張りの自動ドアが開けっ放しにされている状態なんだよ。

確かに日本でオフィスレデーをしていた頃、
きれいに磨かれたガラスに気づかず、
突進してみんなの前で豪快にガラスにぶつかった人は見たことある。

あたいの弟は遊園地にある
ミラーハウスに入って、
ガラスがあると気づかずに
これまた、走って突進して思いっきりガラスにぶつかり、
唇を腫らして泣いていた

あぁ、こういう人の為にミラーハウスってあるんだ
ってわかった瞬間でもあった。

でもよ、それは全て日本の話で、
それらのガラスはまるでないかのようにキレーーーーに
磨かれていたわけだ

それに反して、郵便局のガラスドアは決してきれいなわけでもないし、
結構な分厚さがあるので、
ガラスがあるかないかは一目瞭然なわけだ。

開けられているドアの隣のガラスに近寄って、
中の人に

『どうやって入るんだ?』

と聞くおじいさん。

あたい達にも助けの視線を投げつけてきたので、
夫が

『開いてますよ』

と言ったのに、
なぜか無視。

あれ、うちの夫ってあたしにしか見えてないの?
もしかして、幻影?

んなわけねーだろっ
おいおい、オメーが助けてくれって視線投げてきたんだろっ

で、何度か続けて

『おじいさん、開いてますよ。
 あーいーてーまーすぅー
 だから、開いてるって言ってんだろうが鼻毛ジジイ
開いてますよっ

と言ってついに通じた。

そんなおじいさんがアルファロメオの結構新しい車に乗っていた。

ますます、イタリアで運転したくなくなった瞬間だった。




怖いねぇ~、こんな人が運転していいのかねぇ。
ポチーー
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ありがとさんさん