VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

永遠の桃花通信3

2021-10-05 07:19:04 | 永遠の桃花

原作の「番外編」夜華の側から見た二人の関係は

 「白浅が 上神に昇格するための試練(業、または劫)

であり、夜華はその相手として選ばれたに過ぎない」

 と書かれている。

 

「彼は 彼女が飛昇するための劫でしかないのだ。」

彼は彼女が飛昇するために定められた運命の相手であり、

 彼でなければ 他の人になるだけの事・・・

 

それでも 彼にとって 素素は 5万年生きてきた人生で

 初めての「色彩」だった

母妃が 忘情丹を差し出した時も、唯一の色彩を消し去って

 しまっては もはや彼自身が、彼でなくなってしまう。

ひどく苦痛を感じたとしても、彼女を忘れたくはなかった。

 

 あっという間に三百年が過ぎ去った

幸運にも、天は 想像していたほどに不徳ではなかった。

 劫縁とはよく言ったものの

彼と彼女は 劫を乗り切った後には縁が続くのだった。

 

 ここで、東海での再会となるのです。

・・・彼の脳裏、ドンと大きな衝撃音が鳴った。

珊瑚樹の蔭から歩き出て 口元には 

 三百年来現れたことのない笑みを浮かべて言った。

「故娘が まさか青丘の白浅上神だったとは、夜華は

知りませんでした」

 

ドラマの中部分の番外編はここまで

 つまり 夜華の独りよがりの恋情成就のために

素素が巻き込まれてひどい目にあわされた

という見方が

方向を変えて見れば 白浅が上仙から上神に昇格するために

経験せねばならない試験課題であった という事ですね

 

 深い・・・

 

また 桃花では 相手への執拗なまでの執着心が

 様々な人物によって描きだされています

 

白鳳九、素錦、夜華、東海の公主ミョウチン、翼王離鏡、

 翼王皇后玄女

どれも 超強力接着剤も真っ青な執着っぷり

 死んでも諦めない気満々で

ある意味 恐ろしい・・・( ゚Д゚)

 

一方 思いを潔く断ち切るタイプが

 白浅、墨淵、ズーラン(白浅と同時に崑崙虚に入門)

但し ズーランのエピソードはドラマのみ

鳳九のエピソードも人間界のみしか原作にはない

 

白浅が素素だった時 夜華との結婚式で誓い合う中で

 「もし、あなたが裏切ったら、その時は今の誓いを全部

反故にして 貴方とは二度と 互いに会いまみえる事は無い」

 

 と言うんですね。(これも ドラマのみ) 

 

原作では 司音だった白浅が玄女と離鏡に裏切られたのち

 いつまでも白浅に執着して7万年以上も司音を追い続けた

離鏡が ようやく司音の正体が白浅だと知って

青丘を訪ねた時 二人の関係にピリオドを打つべく

白浅が離鏡に言います。

 「離鏡、あなたは確かにこの白浅が十数万年生きてきて

唯一愛した男だった。(まだ 素素だった記憶がないので)

 ・・これ以降 貴方とは何の関係も無い

二度と会いまみえる事も無い・・・

 

 夜華は 離れてこの話しを聞いています。

彼の胸に去来したものは・・・何だったのでしょうか・・・



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