光神の帰還を受け、天君は早速 光神の居場所を特定した。
太白星を筆頭に 七星君を呼び出して北極天きょ(木偏に巨)山へと向かわせたが
何故か見つける事ができなかった。
七星君たちは 受刑中の三殿下にまで訊ねに行くが 連宋の頭には、成玉に会えるまで
あと何時間かという事しか無いうえ、瀕死の状態。それでも東華帝君に訊ねれば良いの
ではないか とヒントくらいは与えたのだった。
そんなわけで 何も得る事なく九重天へ帰り 結局 天君は東華を訊ねるはめになった。
天族に光神を取り込む事しか頭にない天君には 東華の語る光神の存在意義について
明確に伝わったかは 甚だ疑問であった。天君は煙に巻かれたように感じ、退散した。
光神が現れる時 それは四海八荒を揺るがす大災難が近い事を現す。
光神は 自己の存在を犠牲にしてその災難を鎮めるという役割を担うのだ。
つまり光神は四海八荒の大災難を予見した時に現れる。
そして我が身を捨てて この世界を救う そういう宿命の神であった。
租ていの予知をもって感じたのは 三万年後 その災いはやって来るという事。
租ていは 自身の力を蘇らせる為に 小世界を作りその中にこもったのだった。
そして、連宋との蜜月 彼への慕情 それらを自身の記憶から取り去るという
苦行に入る。
まさに 肉を削ぎ、骨を削る壮絶な苦行であった。
そうして 人間 成玉であった時の記憶を全て 人形に移し換え 連宋のそばに
おくつもりだった。
勿論 連宋が気付かない事はあり得ないだろうけれど····
((十里桃花や枕上書に登場する成玉は 人間として生きた成玉のコピーだったの
ですね。そして 連宋はその事を分かっていたのですね。切ない😭)