注釈の注釈による超現実詩小説
棺詰工場のシーラカンス
【70】ダーツ協会
そもそもダーツとは造幣局が執り行っている神事のひとつであり、的には礼蔵庫【163】が使われているが、複製頭部、いわゆる〈顔(がん)もどき〉が作られるようになってからは、へりくだった態度を常に意識する紳士的なスポーツとして庶民に浸透し、各地に誕生したダーツクラブを統率する協会が組織された。〈顔もどき〉を貸し出しさえすれば、どれだけ目立たない人でも注目の的になれるとあって頭数は増え続けているのだが、その一方で腕のいいダーツ投げ選手の不足による壁の頭頂化が深刻な問題となっている。
リンク元【60】容易には確定できない頭部の頂点
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