3/3(水) 10:47配信
日本テレビ系(NNN)
去年4月に餓死していたことが分かった、5歳の碇翔士郎(いかり・しょうじろう)くん
5歳児を餓死させたとして、福岡県警は保護責任者遺棄致死の疑いで、母親と知人の女を逮捕しました。2人は「ママ友」。知人の女は母親にうそを吹き込み、お金をだまし取るなどして支配し、搾取したとみられています。小さな命は、なぜ失われたのか―。
■食事の量や回数を制限…その理由は
保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された、赤堀恵美子容疑者
写真の中で母親にキスをされ、笑顔を見せる5歳の碇翔士郎(いかり・しょうじろう)くん。十分な食事を与えられないまま、去年4月に餓死していたことが分かりました。
保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されたのは、実の母親である碇利恵容疑者(39)と、知人の赤堀恵美子容疑者(48)です。この女との出会いが、翔士郎くんと家族の人生を大きく狂わせることになりました。
利恵容疑者と翔士郎くんが住んでいたのは、福岡県篠栗町のマンションです。翔士郎くんは利恵容疑者の3男で、警察によると一昨年8月ごろから、食事の量や回数を減らされていたといいます。その理由は赤堀容疑者にあるとみられています。
■“食生活の一切を管理”“お金を搾取”…奇妙な関係
赤堀容疑者は、家族から金を搾取したとみられている
福岡県警の会見
「(赤堀容疑者が)長きにわたり、碇家の家庭内の事情に精通し、また食生活の一切を管理する。食事の元となるお金を搾取する(ことが行われていたとみられる)」
赤堀容疑者は、家族から金を搾取したとみられています。
2人が出会ったのは、お互いの子どもが通う幼稚園。「ママ友」でした。利恵容疑者は赤堀容疑者から、当時の夫が「浮気をしている」とうそを吹き込まれ、その後に「調査費用」といった名目で約200万円をだまし取られたとみられています。そこには、家族の生活保護費や児童手当などが充てられていたといいます。
赤堀容疑者は利恵容疑者に対し、「裁判に勝つためには質素な生活をしなければいけない」と言ったとみられ、裁判は架空のものであるにもかかわらず、利恵容疑者はその言葉を信じていたといいます。
■わずかな米でおかゆ 平均体重の半分
翔士郎くんの体重は平均の約半分、10キロほどにやせ細っていた
金がなくなり、困窮していった家族。赤堀容疑者は親子の住むマンションをたびたび訪れ、家族の食事まで管理していたといいます。
捜査関係者によると、利恵容疑者と翔士郎君を含む3人の子どもたちは、わずかな米をおかゆにして、それを家族で分けるなどして暮らしていました。遺体で見つかった翔士郎くんの体重は、平均の約半分、10キロほどにやせ細っていました。
利恵容疑者はなぜ、赤堀容疑者の言葉に従ってしまったのか。
元児童相談所職員で心理カウンセラーの山脇由貴子氏
「おそらく支配関係にあった、洗脳されているような状態になっていて、正常な判断ができなくなっていたのではないか。お子さんがどんどん痩せて衰弱していく様子を見ていれば異常だということに気づくはずですし、(赤堀容疑者の)言うことを絶対に聞かなければいけない関係性だったのだと思います」
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