18歳の由紀子は男を知ってから、外泊することが増えたのだ。
当然、父親は娘を咎める。
激しい言葉で「おまえは不良娘に、いつからなったんだ!」と怒鳴りつけ、鉄拳制裁を頬と頭に加える。
さらに「おまえなんか、我が家の恥さらしなんだ。死んでしまえ!」怒りに任せて首をも絞めるのである。
母親が「おとさん、やめて、由紀子が死んでしまう」と父親の手にしがみつき制止しなければ、「自分はどうなっていただろうか」窒息する寸前であり、由紀子自身は死の恐怖に慄然するのだ。
「お前の顔など、見たくもない、家を出て行け!」父親は怒りが収まらず、由紀子の臀部を足蹴りにするのだ。
由紀子には行く当てがないので、仕方なく祖父が住む家に、嗚咽をあげながら向かうのである。
「由紀子、何があったんだい」祖母は当然、孫娘の尋常じゃない姿に唖然として問い質す。
だが、鳴き声を挙げて家へ上がり込んでき孫娘は、何時までも鳴き続けるばかりであった。
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