関塚ジャパンのメキシコ戦は、エジプト戦とは別のチームかという印象を受けるほど、全体のパフォーマンスは下がりました。エジプト戦は
年に一度というくらいの出来でしたから、あれでエネルギーを相当使ったのでしょう・・・・・・。ほとんど全員体が重そうで、予選から通じて見て
一番走れませんでした。とにかく走ってプレスをかけ続けて勝ってきた日本としては、あのコンディションでメキシコに勝つのは難しいです。
ただ一人、エジプト戦とあまり変わらなかったのは大津。頭がもうランナーズハイのようになってしまっているようで、打つシュートがこれまた
いい方向に飛んでいって、実力以上のパフォーマンスをしているように見えます。
昨日はたぶん怪我が完全に治っていない永井のスピードもなく、セレッソのボランチコンビも動きが悪かったです。特に扇原の出来がエジプ
ト戦に比べてすごく良くなかったです。エジプト戦の正確なクロスはほとんどなかったし、清武の体の切れも悪かったですね。
当然ながら疲れていない選手を使うべきなのですが、関塚監督はここまで自分を男にしてくれたメンバーと運命をともにしたかったのか、
宇佐美や山村を使おうとはしませんでした。宇佐美は途中で入ってけっこう良かったのですが、あの動きの悪さを見たら、もっと早く宇佐美や
山村を入れて欲しかったです。結局、今のところ、杉本はジョーカーの役割は果たせていません。
永井が故障明けでも杉本には後半だけでも任せられないと関塚監督は見ているわけです。韓国戦がラストチャンスですが、このままだと
杉本を選出したメリットは全くなかったということになりそうです。永井や大津が故障したとき、試合全体を任せる力のあるFWは、結局大迫
だったんだと思います。まあ、ここまで来るとは関塚監督も予想していなかったのかもしれませんが、決勝に出るためには、やはり永井と
大津以外に、点を取って長時間試合を任せられるFWが必要だったということです。
それにしてもメキシコの一点目のCKの直前の前線に入ったロングパスは、明らかにオフサイドだったですよね。吉田が怒っていました
が、あのオフサイドを見逃したイタリアの審判のジャッジが試合の流れを変えたとも言えます。今回の出来ではメキシコが勝っても当然と
も言えますが、監督の采配次第ではあのコンディションでも勝てるチャンスはあったと思います。永井と大津が何とかしてくれるはずだ、と
いう思い込みを早い段階で捨てて、動ける選手を早めに投入すべきでした。杉本を入れたのが後半の26分は遅すぎます。
権田が扇原へボールを投げたのは、「魔がさした」という感じでしたね。やはり疲労で判断力が鈍っていたんだと思います。よりによって
この日一番調子悪そうだった扇原に投げたのは、運が悪かったとしか言いようがありません。私としてはこの日は、ボランチは山村と山口
にすべきだったと思います。永井は後半からか、前半だけにすべきだったのでは?もっと斉藤を長い時間使ってみるべきでした。
確かにメキシコの技術は素晴らしく、個々の能力では劣っていましたが、私はこの敗戦の責任の80パーセント以上は、関塚監督の采配
にあると思いました。
韓国戦はメンタルの強さが勝敗の鍵を分けそうです。韓国のタフさに立ち向かえるだけの気力が残っているのか?少々不安ですが、
なんとか44年ぶりのメダルを取ってもらいたいものです。
アントラーズは、ハードな日程を良くこなして、セレッソに3-0で完勝しました!コンディションを考えて、佐賀から大阪に来て調整した
ようですね。アントラーズはおっさんがかなりいるのに、疲れも見せずにしっかりやっています。
ドゥトラがドリブルで突破して上がってくると、シュートは打たないで、誰かにパスしてくれと思いますが、今日は本当に珍しく枠にゴロで
飛んでいきました。セレッソは、調子に乗って攻め続けているときはいいのですが、リードされるとうまくゲームをコントロールできなくなる
傾向があります。
関塚ジャパンもそんなセレッソの遺伝子を引き継いでいる面があるように思います。いったんリードされて精神的に切れると、なかなか
修正できない傾向を感じます。自分たちのリズムでなくなったときのうまさは、なでしこのほうがずっと上だと思います。
今日の二点目のPKも、三点目になった大迫の素早いスローインからの柴崎の綺麗なゴールも、アントラーズが試合全体をうまくコントロ
ールしながら、次第に自分たちのリズムに持っていくうまさから生まれたゴールだったと思います。
今日は青木の守備が光っていたと思います。縦にいいパスが入るようになってきましたね。
なんでナビスコにはいい試合ができて、リーグ戦では勝てないのか良くわからないのですが・・・・・・
次のジュビロ磐田戦でやっと一週間休めます。
リーグ優勝も最後まであきらめることなく、食らいついていきましょう!