映画『ライフ・アクアティック』

2012年02月13日 | 映画の感想

監督ウェス・アンダーソン
ビル・マーレイ(Steve Zissou)
オーウェン・ウィルソン(Ned Plimpton)
ケイト・ブランシェット(Jane Winslett-Richardson)
アンジェリカ・ヒューストン(Eleanor Zissou)
ウィレム・デフォー(Klaus Daimler)

海洋冒険家として世界的名声を得てきたスティーブ・ズィスー。彼とその仲間たち“チーム・ズィスー”は、航海の最中、幻の怪魚“ジャガー・ザメ”に出くわし、チームの長老・エステバンがその餌食となってしまう。だが、その冒険を記録した新作映画は散々な酷評を受け、次回作の契約も打ち切りに。さらには愛妻のエレノアも別の男の元に去ってしまうのだった。落ち目となったズィスーの前に「たぶん、アナタの息子です」という若者が現れる。ズィスーは彼をチームの一員に迎えると、“ジャガー・ザメ”を追って最後の冒険に繰り出すが…。

★★★★★

ボクが映画監督だったらこんな映画が作りたい!そんな感想をもってしまったんだから、これはもう★5だ。小学生の頃、クストー船長の冒険が毎週放送されていて、クストー船長の船に乗りたい、クストー船長になりたい、そんなことを思った少年だったから。学級男子の図書カードを貸してもらい、「クストー海の百科シリーズ」全巻を学級文庫に並べて先生から叱られた少年だったから。岩波から出ていた大型絵本、ビースティの「クロスセクション」やマーコレイの「図解シリーズ」が大好きだったから。そんな少年心を喚起してくれるファンタスティックな映画だ。ビル・マーレイはもちろん、ヘタレなウィレム・デフォーが最高に素敵。船の断面セットも、馬鹿馬鹿しい活劇アクションも、特撮の海洋生物たちも、極端な色づかいも、ピコピコした音楽も、愛おしい。色彩に独特の統一感があってすごく丁寧に描き込まれた翻訳ものの絵本を開いてその世界に浸る、あの感覚に近い映画だ。

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