Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

続・九分と地中海リゾートの共通点?

2005-02-06 | 九分、台湾のポジターノ!?
阿婆芋圓」で休憩してから、基山街をさらに西へと進みました。通りの雰囲気はこれまでとは変わり、左手谷側に大きなお店が並んでいる分、右手山側には奥行きの狭い店が切り立った崖にへばりついて建っています。谷側の店はどこも看板を出したり、店の前で呼び込みをしたりして、店内からの眺望が素晴らしいことを売り込んでいますが、入店しても、もはや景色は期待できないくらいに雨は強くなるばかりです。


このあたり、山側に奇妙な入口を見つけました。中は暗くて行き止まりのように思えましたが、側壁に灯りがつけられています。暗さに目が慣れてくると、そこは急な階段で、奥の方が微かに明るく、上階部分と通じているのが判ります。しかし、人ひとり通るのがやっとの空間で、太った人だと通れないくらいに狭いのです。どうやらこの通路は、坂の通り「豎崎路」と平行したショートカットのようで、上がっていくと「九分國小(小学校)」や、宿から派手な屋根が見えた寺廟「陽明宮」の前の「崙頂路」に通じていました。Tomotubby は翌朝に行ってみたのですが、九分國小の下方、「豎崎路」に面して「九分阿柑姨芋圓」という元祖芋圓の有名店がありまして、裏手に眺めを味わいながら芋圓が食べられる展望台があるのですが、ショートカットを利用すると、ちょうどそのあたりに抜けることができるのです。


「穿屋巷」というらしい

イタリア・カンパーニャ州のアマルフィやカプリ島を訪れたとき、よく似たのトンネルのようなものがありました。もちろんイタリアの方は、体格のいい人でもすれ違える、そこそこの幅を持った道でしたが。特にアマルフィの街のトンネルは迷路のようになったところや、店が並んでいるところもあり、探検するのは実に愉しい体験です。無頓着に進んでいくと、住民の生活の場があったりして、少し気まずい思いをすることもありましたが、思いがけず海の見える眺めのよい場所に抜けられたりもします。平地に計画的に作られた街では決して味わうことのできない、古い坂の街の愉しさです。

基山街を進むと前方が明るくなり、そこには狭いながらも展望台がありました。前方に遠く海が見えます。ここは急な崖の斜面にあるため、視界が前方に開けているだけで狭く、九重町「山海景緻」からの景色を既に味わっていた Tomotubby には、眺め自体がそんなに素晴らしく感じられませんでした。前方に街の建物がない分、自然な、純粋に「展望台からの眺め」らしい景色なのですが、九分の場合、逆に斜面にへばりついた建物が見えたほうが迫力のある眺めのように感じられます。

展望台の後方には「金山岩」という祠がありました。家のような建物の中に、岩山のような箱庭が作られ、その上にたくさんの神像が並んだジオラマのようなものがあります。主神は右前方に座す観世音菩薩のようです。ここでも、タオルミーナのウンベルト通り入口近くで見たジオラマを思い出してしまいました(こじつけているわけではないですが...)。


「金山岩」どこか愉しげ