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給水ポンプ交換工事 2台稼働中の1台が故障したため急遽対策を検討

2000-10-05 09:00:00 | 給水管

リエス東百合丘住宅
(神奈川県・川崎市)



工事目的



既存ポンプユニットの2つあるインバーターの1台が故障し、本来2台のポンプを24時間切り替えで交互に運転するところ、1台の単独運転に陥った。メーカーと原因及び補修方法等について協議した。更に、メーカーと給水設備のメンテナンス業者3社を加え、長期修繕の見地に立ち合理的な対策を比較検討した。既存給水設備の仕様を次に示す。



  • 型式
    DLF65V5-7.5BQ


  • 機器構成
    1. モーター:7.5kwUF2211型・全閉外扇2台


    2. ポンプ:65MS NS-5750m 0.4m3/min 2台


    3. 制御台:VF5120HGによるインバーター制御1台


    4. アキュームレーター:WX-39V


  • 制御方法
    24Hタイマーによる自動交互運転


  • 設置場所
    地下受水槽室


検討結果



  1. 現状復帰に関する工事内容とその費用(略)


  2. 交換部品が入手困難な事、昨年も同様の故障があった事、来年にオーバーホール(約200万円)必要な事等を考慮し、長期修繕の見地で検討するために、対策をメーカーを含む3社に提案してもらった(表1)


  3. 一般論では使用年数からして交換には早い時期ではあるが、既存設備の修理費用とオーバーホールの費用で、新規に交換できる事と、ランニングコストも年間10万円程安くなる見通しと、部品交換が迅速になる見通しから交換することにした


[表1]提案内容の比較検討結果



































 メーカー案T社案N社案
提案内容

新設設備:
制御盤、圧力発信器、一次圧力調節弁、アキュムレーター



工場引取分解点検設備
モーター・ポンプ



現地搬出搬入据付工事



現地電気配管改修工事



諸経費

給水ポンプ取替(KF50A5.5G)



配管工事



ポンプ据付け調整



搬入・搬出撤去処分



雑材及び消耗品



諸経費

部材費:
給水ポンプユニット(50BNMD5.5)、仕切り弁、配管、フレキシブル継手等



工事費:
既存ポンプ撤去搬出、基礎架台変更、新設ポンプユニット設置、配管、電気、保温工事



廃材処分等

合計費用 5,000,000円 2,497,540円 2,310,000円
改善点

効率・性能向上。



故障時の対応の迅速化。



インバーター故障時、商用運転が可能になる。

技術の進歩により、既存設備の能力を有しながら、省スペース、省エネタイプの給水設備になる。



故障時の対応の迅速化。



ランニングコストの軽減。

技術の進歩により、既存設備の能力を有しながら、省スペース、省エネタイプの給水設備になる。



故障時の対応の迅速化。



ランニングコストの軽減。

総合評価 3 2 1


T社とN社にポンプ交換の仕様と見積もりを出してもらい比較したところ、N社が現地調査を綿密に行ったせいもあり、技術的に信頼できる仕様を提出した事と、長期修繕に関する情報も充実していた事から、N社に発注した。



工事概要



所在地
神奈川県川崎市



企画・発注
リエス東百合丘住宅管理組合



建物概要
入居年度1992年12月
鉄筋コンクリート造5階建、80戸



工事施工
日本ライフサービス株式会社



工事実施日
2000年1月6日、17日、18日



(1)仕様機器、部材
(略)



(2)工事内容



  1. 既存ポンプ・弁類・配管撤去、搬出工事


  2. 基礎架台変更工事


  3. 給水ポンプユニット設置工事


  4. 弁類交換工事


  5. 配管変更工事


  6. 電気及び警報配線変更工事


  7. 保温工事


(3)特記事項



  1. 受水槽室天井配管は撤去しない予定だったが、今後、放置した場合に落下する恐れがあったため、撤去した。


  2. 給水ポンプユニット運転時の設定圧力は交換前の設定圧力(5kgf/cm2)と同じ程度になるよう調整した。


  3. 緊急時の簡易的なマニュアルを作成し、受水槽室に常備した


工事完了後の感想



  1. 設置スペースが約1/3になった


  2. 配管径が小さくなり、天井からの吊り下げ配管が無くなった


  3. 運転音が静かになった


  4. 使用開始後間もなく異音を発する様になったが、メーカーが初期不良として交換した


  5. 汎用の機種である事から、故障時の対応が迅速に実施される安心感が得られた


  6. 契約電力の減設申請を施工業者に依頼した
    (ランニングコストの軽減の確認は減設申請が認可され次第行う)


アメニティ新聞217号 2000年10月掲載>





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