トヨタが炭化ケイ素パワー半導体搭載車両を開発 HVの燃費の10%向上

2015-01-30 10:44:31 | 技術

トヨタ、SiCパワー半導体搭載車両を開発-2月から公道で走行試験開始

 トヨタ自動車は29日、炭化ケイ素(SiC)製パワー半導体を搭載した試作車を開発し、2月から約1年間にわたり公道での走行試験を行うと発表した。2020年までの実用化に向け、さまざな走行条件でデータを取得し、現在のシリコン製と比較した燃費低減効果を検証する。試作車はセダン「カムリ」のハイブリッド車(HV)がベース。


SiCパワー半導体を使用したPCU

 モーターを制御するパワーコントロールユニット(PCU)の昇圧コンバーターとインバーターにSiCパワー半導体を使用。愛知県豊田市を中心に走行試験を行い、速度や走行パターン、外気温などさまざな条件下でPCU内の電流、電圧などのデータを取得する。
 トヨタはデンソーと豊田中央研究所(愛知県長久手市)と共同でSiCパワー半導体を開発。シリコン製と置き換えHVの燃費の10%向上、PCUサイズ5分の1の小型化を目指している。