助手 「レクサスのLSが新しくなりましたね。」
所長 「らしいの。」
助手 「先代のLSが出たのが2006年の9月でしたし、11年ぶりのフルモデルチェンジとなりますね。」
所長 「途中でスピンドルグリルを採用したビッグマイナーがあったじゃろ。」
助手 「ちょうど半分の2012年ですね。メジャーチェンジって言うらしいですけど。」
所長 「どっちでもいいわ。あのときに結構変わったから、あんまり長かった印象はないの。」
助手 「言えてますね。11年って聞いて、そんなに経ったのかって感じですよね。」
所長 「じゃな。」
助手 「で、新しくなったLSですけど、どうですか。」
所長 「うーん、随分とデカくなったのぉ。先代のロング版よりも長いそうじゃな。」
助手 「全長が5m20cmもあるそうですよ。標準ボディがなくなってロングだけになったってコトなんでしょうね。」
所長 「こういうデカいクルマは、デカいほど需要があるんじゃろうな。」
助手 「そういうコトでしょうね。ボクなんかからすると、運転するのが面倒くさそうな気がしますけど。」
所長 「デカいのが嫌ならレクサスにも小さいのがあるじゃろうが。フラッグシップなんじゃから他のブランドに負けんハッタリも必要なんじゃないか。それにデカいって言ってもバスやトラックなんかと比べると、まだまだ許容の範囲じゃし、周りのクルマも気を使ってくれるから、案外楽なのかもしれんぞ。」
助手 「かもしれませんね。あと先代よりもグッとアグレッシブになった顔つきはどう思います。」
所長 「うーん、正直あんまりいいとは思わんの。L字になったデイライトはZにしか見えんし、デカいスピンドルグリルも主張が強すぎるわ。」
助手 「ま、どっちもレクサスのアイコンですけどね。」
所長 「スピンドルグリルの中の斜めの格子だけでもどうにかならんモンかの。」
助手 「スポーティーなのはハニカムグリルとか斜めの桟が多いですけどね。」
所長 「もっと控え目じゃったら気にならんのじゃが、あれだけ面積が大きいと気持ち悪いわ。」
助手 「わからなくはないですけど。」
所長 「まぁ、買うモンがああいうのがいいって言うのなら、しょうがないんじゃが、見せられるこっちの身にもなってほしいモンじゃ。」
助手 「メーカーからすると買うヒトがすべてでしょうね。」
所長 「しかし、高級車ってなんでこう主張が強くなってしまったんじゃろうな。金を持っとるモンが威張っとるのって、知性的じゃとは思えんのじゃがな。昔はこういうのは成金趣味って言って敬遠したモンじゃが。」
助手 「言えてますね。みんながみんなってワケじゃないと思いますけど、以前より欲望に対して正直って言うか、開けっ広げになった気がしますね。」
所長 「ま、これも時代の流れじゃろうし、またしばらくしたら変わってくるんじゃろうけど。」
助手 「ですね。あと新型のLSは6ライトを採用してきましたけど、これはどうです。」
所長 「LSよりも東京モーターショーに出とった、クラウンが採用した方が驚いたわ。」
助手 「言えてますね。」
所長 「太くて真っすぐなリアピラーこそがクラウンの真骨頂じゃと思っとったんじゃが、トヨタも思い切ったコトをしてくるのぉ。」
助手 「そんなに6ライトっていいんですかね。」
所長 「サイズが大きいクルマには有利なんじゃないか。4ライトよりも後部ドアを小さくするコトができるし、ウィンドウのデザインの自由度も高まるしの。」
助手 「でも乗降性を考えるとドアって大きい方がいいんじゃないんですか。」
所長 「おんなじホイールベースじゃったら、乗降性は変わらんじゃろ。短くなるのは上のウィンドウ部分じゃからの。」
助手 「あ、そうか。」
所長 「クルマによってはウィンドウのトコが後ろに長く出っ張っとって、乗るときに顔に向かってきてぶつけそうになるのもあるしの。」
助手 「ああ、ありますね。」
所長 「それとドアを短く出来れば、狭いトコでもドアを大きく開けるコトが出来るし、反対に乗降性は高まるじゃろ。」
助手 「それは大きいかもしれませんね。」
所長 「クーペフォルムのセダンが持てはやされてから、窓が後ろに伸びたのが増えたじゃろ。6ライトの方が後ろまで伸ばせるからの。」
助手 「あと視認性も高まりますし、安全面でもメリットは大きいですよね。」
所長 「じゃな。」
助手 「考えてみれば今まで6ライトを採用してなかったコトの方が不思議ですよね。」
所長 「一番はやっぱりデザインなんじゃろうな。どっちかって言うと実用的な感じがするし、太いリアピラーの4ライトの方が格好がいいんじゃろうな。実際、クラウンなんか新しいのより現行の方が格好いいと思うしの。」
助手 「アウディは昔っから6ライトを採用してますよね。」
所長 「アウディは細くて繊細なピラーでエレガントさを表現しとるんじゃろ。Aなんとかに車名を変えてからは、6ライトと丸いルーフの相性の良さが際立っとったしの。」
助手 「A6とかカッコよかったですよね。」
所長 「それとアウディは6ライトの処理の仕方も上手いんじゃ。リアドアのウィンドウの桟をなくして、すっきりしとるしとるんじゃが、今度のLSやクラウンなんかは窓枠の桟が気になって仕方がないわ。」
助手 「言われると気になりますね。」
所長 「ま、見慣れてきたら気にならんようになるかもしれんがの。」
助手 「かもしれませんね。あとボク思うんですけど、アルファードみたいな高級ミニバンってレクサスにあってもいいんじゃないですかね。」
所長 「レクサスにミニバンかぁ。うーん、どうじゃろうな。」
助手 「今のアルファードにレクサスのバッジを付けて売るんなら安っぽくってダメですけど、レクサスに合ったミニバンをつくるんだったらアリだと思うんですけどね。」
所長 「そもそもなんでレクサスにミニバンなんじゃ。」
助手 「最近テレビを見てて政治家や芸能人が乗ってるクルマって、やたらとアルファードやヴェルファイアが目に付くんですよ。」
所長 「まぁ後ろに乗せてもらうんじゃったら、セダンよりも快適なんじゃろうけど。」
助手 「なんて言うか、新幹線のグリーン車とか飛行機のファーストクラスに近い乗り物になってる気がするんですよね。」
所長 「かもしれんの。じゃがレクサスの目指しとるのってベンツやBMWなんかとおんなじで、あくまでもドライバーズカーじゃろ。快適に速く目的地まで運転できるモンなんじゃないかのぉ。そう考えるとアルファードがレクサスに相応しいか疑問じゃがな。」
助手 「でもロングホイールベース仕様があるってコトは、オーナーが後部座席に乗るコトも考慮してるんじゃないですかね。」
所長 「そうかもしれんが、それも走行性能を満たした上での話じゃろ。」
助手 「そうですかぁ。いいアイデアだと思ったんですけど。」
所長 「ま、日本国内、それも都心部で乗るコトだけを考えれば、なんら問題ない気もするの。せっかくの高性能も発揮させられんからの。」
助手 「そうなんですよね。向こうのように長い距離を走るんなら、セダンの優位性は増しますけど、日本のようにどこへ行っても信号と渋滞だらけだと、セダンよりも乗り降りのしやすいミニバンってアリだと思うんですよ。行ったコトありませんけど、ニューヨークやロンドンなんかも似たようなモンなんじゃないですかね。」
所長 「外国でミニバンの地位ってあんまり高いイメージはないんじゃが、日本限定ならイケるかもしれんの。3列目はいらんし、背もアルファードほど高くなくってもいいじゃろ。スライドドアで乗降性がよくって快適なシートがあるクルマ、日本発の高級車のカタチっていう線なら、アリかもしれんの。」
助手 「なんかそれって、この間出たジャパン・タクシーみたいですね。」
参考資料
レクサスLS(トヨタ自動車株式会社)
レクサスLS(轟クルマ文化研究所)
レクサスLSh(轟クルマ文化研究所)
トヨタ・クラウンコンセプト(トヨタ自動車株式会社)
トヨタ・アルファード(轟クルマ文化研究所)
トヨタJPNタクシー(トヨタ自動車株式会社)
所長 「らしいの。」
助手 「先代のLSが出たのが2006年の9月でしたし、11年ぶりのフルモデルチェンジとなりますね。」
所長 「途中でスピンドルグリルを採用したビッグマイナーがあったじゃろ。」
助手 「ちょうど半分の2012年ですね。メジャーチェンジって言うらしいですけど。」
所長 「どっちでもいいわ。あのときに結構変わったから、あんまり長かった印象はないの。」
助手 「言えてますね。11年って聞いて、そんなに経ったのかって感じですよね。」
所長 「じゃな。」
助手 「で、新しくなったLSですけど、どうですか。」
所長 「うーん、随分とデカくなったのぉ。先代のロング版よりも長いそうじゃな。」
助手 「全長が5m20cmもあるそうですよ。標準ボディがなくなってロングだけになったってコトなんでしょうね。」
所長 「こういうデカいクルマは、デカいほど需要があるんじゃろうな。」
助手 「そういうコトでしょうね。ボクなんかからすると、運転するのが面倒くさそうな気がしますけど。」
所長 「デカいのが嫌ならレクサスにも小さいのがあるじゃろうが。フラッグシップなんじゃから他のブランドに負けんハッタリも必要なんじゃないか。それにデカいって言ってもバスやトラックなんかと比べると、まだまだ許容の範囲じゃし、周りのクルマも気を使ってくれるから、案外楽なのかもしれんぞ。」
助手 「かもしれませんね。あと先代よりもグッとアグレッシブになった顔つきはどう思います。」
所長 「うーん、正直あんまりいいとは思わんの。L字になったデイライトはZにしか見えんし、デカいスピンドルグリルも主張が強すぎるわ。」
助手 「ま、どっちもレクサスのアイコンですけどね。」
所長 「スピンドルグリルの中の斜めの格子だけでもどうにかならんモンかの。」
助手 「スポーティーなのはハニカムグリルとか斜めの桟が多いですけどね。」
所長 「もっと控え目じゃったら気にならんのじゃが、あれだけ面積が大きいと気持ち悪いわ。」
助手 「わからなくはないですけど。」
所長 「まぁ、買うモンがああいうのがいいって言うのなら、しょうがないんじゃが、見せられるこっちの身にもなってほしいモンじゃ。」
助手 「メーカーからすると買うヒトがすべてでしょうね。」
所長 「しかし、高級車ってなんでこう主張が強くなってしまったんじゃろうな。金を持っとるモンが威張っとるのって、知性的じゃとは思えんのじゃがな。昔はこういうのは成金趣味って言って敬遠したモンじゃが。」
助手 「言えてますね。みんながみんなってワケじゃないと思いますけど、以前より欲望に対して正直って言うか、開けっ広げになった気がしますね。」
所長 「ま、これも時代の流れじゃろうし、またしばらくしたら変わってくるんじゃろうけど。」
助手 「ですね。あと新型のLSは6ライトを採用してきましたけど、これはどうです。」
所長 「LSよりも東京モーターショーに出とった、クラウンが採用した方が驚いたわ。」
助手 「言えてますね。」
所長 「太くて真っすぐなリアピラーこそがクラウンの真骨頂じゃと思っとったんじゃが、トヨタも思い切ったコトをしてくるのぉ。」
助手 「そんなに6ライトっていいんですかね。」
所長 「サイズが大きいクルマには有利なんじゃないか。4ライトよりも後部ドアを小さくするコトができるし、ウィンドウのデザインの自由度も高まるしの。」
助手 「でも乗降性を考えるとドアって大きい方がいいんじゃないんですか。」
所長 「おんなじホイールベースじゃったら、乗降性は変わらんじゃろ。短くなるのは上のウィンドウ部分じゃからの。」
助手 「あ、そうか。」
所長 「クルマによってはウィンドウのトコが後ろに長く出っ張っとって、乗るときに顔に向かってきてぶつけそうになるのもあるしの。」
助手 「ああ、ありますね。」
所長 「それとドアを短く出来れば、狭いトコでもドアを大きく開けるコトが出来るし、反対に乗降性は高まるじゃろ。」
助手 「それは大きいかもしれませんね。」
所長 「クーペフォルムのセダンが持てはやされてから、窓が後ろに伸びたのが増えたじゃろ。6ライトの方が後ろまで伸ばせるからの。」
助手 「あと視認性も高まりますし、安全面でもメリットは大きいですよね。」
所長 「じゃな。」
助手 「考えてみれば今まで6ライトを採用してなかったコトの方が不思議ですよね。」
所長 「一番はやっぱりデザインなんじゃろうな。どっちかって言うと実用的な感じがするし、太いリアピラーの4ライトの方が格好がいいんじゃろうな。実際、クラウンなんか新しいのより現行の方が格好いいと思うしの。」
助手 「アウディは昔っから6ライトを採用してますよね。」
所長 「アウディは細くて繊細なピラーでエレガントさを表現しとるんじゃろ。Aなんとかに車名を変えてからは、6ライトと丸いルーフの相性の良さが際立っとったしの。」
助手 「A6とかカッコよかったですよね。」
所長 「それとアウディは6ライトの処理の仕方も上手いんじゃ。リアドアのウィンドウの桟をなくして、すっきりしとるしとるんじゃが、今度のLSやクラウンなんかは窓枠の桟が気になって仕方がないわ。」
助手 「言われると気になりますね。」
所長 「ま、見慣れてきたら気にならんようになるかもしれんがの。」
助手 「かもしれませんね。あとボク思うんですけど、アルファードみたいな高級ミニバンってレクサスにあってもいいんじゃないですかね。」
所長 「レクサスにミニバンかぁ。うーん、どうじゃろうな。」
助手 「今のアルファードにレクサスのバッジを付けて売るんなら安っぽくってダメですけど、レクサスに合ったミニバンをつくるんだったらアリだと思うんですけどね。」
所長 「そもそもなんでレクサスにミニバンなんじゃ。」
助手 「最近テレビを見てて政治家や芸能人が乗ってるクルマって、やたらとアルファードやヴェルファイアが目に付くんですよ。」
所長 「まぁ後ろに乗せてもらうんじゃったら、セダンよりも快適なんじゃろうけど。」
助手 「なんて言うか、新幹線のグリーン車とか飛行機のファーストクラスに近い乗り物になってる気がするんですよね。」
所長 「かもしれんの。じゃがレクサスの目指しとるのってベンツやBMWなんかとおんなじで、あくまでもドライバーズカーじゃろ。快適に速く目的地まで運転できるモンなんじゃないかのぉ。そう考えるとアルファードがレクサスに相応しいか疑問じゃがな。」
助手 「でもロングホイールベース仕様があるってコトは、オーナーが後部座席に乗るコトも考慮してるんじゃないですかね。」
所長 「そうかもしれんが、それも走行性能を満たした上での話じゃろ。」
助手 「そうですかぁ。いいアイデアだと思ったんですけど。」
所長 「ま、日本国内、それも都心部で乗るコトだけを考えれば、なんら問題ない気もするの。せっかくの高性能も発揮させられんからの。」
助手 「そうなんですよね。向こうのように長い距離を走るんなら、セダンの優位性は増しますけど、日本のようにどこへ行っても信号と渋滞だらけだと、セダンよりも乗り降りのしやすいミニバンってアリだと思うんですよ。行ったコトありませんけど、ニューヨークやロンドンなんかも似たようなモンなんじゃないですかね。」
所長 「外国でミニバンの地位ってあんまり高いイメージはないんじゃが、日本限定ならイケるかもしれんの。3列目はいらんし、背もアルファードほど高くなくってもいいじゃろ。スライドドアで乗降性がよくって快適なシートがあるクルマ、日本発の高級車のカタチっていう線なら、アリかもしれんの。」
助手 「なんかそれって、この間出たジャパン・タクシーみたいですね。」
参考資料
レクサスLS(トヨタ自動車株式会社)
レクサスLS(轟クルマ文化研究所)
レクサスLSh(轟クルマ文化研究所)
トヨタ・クラウンコンセプト(トヨタ自動車株式会社)
トヨタ・アルファード(轟クルマ文化研究所)
トヨタJPNタクシー(トヨタ自動車株式会社)
某スペースオペラのシュコシュコ言ってる悪の親玉みたいなフェイスですね…。
なんだかんだで初代が一番知的でプレーンだった気がします。
スピンドルは車種を選びますね…NXやLCなどは悪くない組み合わせだと感じます。
しかし、GSやLSは違和感しか感じないです。
それでも先代GSのおとなしめのスピンドルグリルは悪くなかったと思います。
要はやりすぎちゃったんですかね?
>某スペースオペラのシュコシュコ言ってる悪の親玉みたいなフェイスですね…。
良い者か悪者で言ったら、間違いなく悪者顔ですね。
レクサスに限ったコトではありませんけど。
スピンドルグリルになってからのレクサスって、
「ダークサイドに堕ちた」って表現が的を得てますね。
最近の高級車は無茶な若作りが多い印象ですが、トヨタはその先鋒ですかね。
最近のレクサスってヘッドライト及びその周辺が部品工作精度も板金も大変そうに見えます。アルミボディと比較したらどちらがより大変なんでしょう。
>グリーンハウスがY51フーガに似ている気がします。
言われるまで気づかなかったのですが、見比べてみたらかなり似たラインになってますね。
>最近の高級車は無茶な若作りが多い印象ですが、トヨタはその先鋒ですかね。
無茶な若作り(笑)
>最近のレクサスってヘッドライト及びその周辺が部品工作精度も板金も大変そうに見えます。アルミボディと比較したらどちらがより大変なんでしょう。
どうなんでしょうね。どっちも大変そうなのは想像できますが。
その分、高い価格に反映されてるんでしょうね。