轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

ダイハツ・ミライース

2017-06-02 19:20:38 | DAIHATSU
長 「ダイハツのミライースが新しくなったみたいじゃの。」

助手 「そうなんですよ。発売日にディーラーの前を通ったら、見たコトのないクルマが置いてあってびっくりしましたよ。」

所長 「そろそろ出るって話じゃったんじゃなかったか。」

助手 「いや、そうなんですけど、すっかり忘れてまして。こんなコトって久しぶりですよ。」

所長 「あんまり話題になってなかったみたいじゃな。先代が出たときは『第3のエコカー』ってずい分と騒いどったのに。」

助手 「ありましたね、第3のエコカー。そう思うと今回は静かなモンですね。」

所長 「燃費がいいのはもはや当たり前じゃからの。それにわざわざ騒ぎ立てるほどの内容でもないしの。」

助手 「ですね。ミライースの燃費ですけど、35.2キロと先代の後期モデルと一緒みたいですね。」

所長 「らしいの。」

助手 「軽ではアルトが37キロでトップですけど、ダイハツは見かけだけの数値を追うのをやめたって言ってますよね。」

所長 「見かけの数値を上げられんかった言い訳けにも聞こえるんじゃが。」

助手 「先代ではあれだけ燃費にこだわってたワケですからね。」

所長 「じゃが発表しとる燃費と実際の燃費が大きくかけ離れとるのも周知の事実じゃし、数値を良くするためだけの改良では、あんまり意味がないのかもしれんの。」

助手 「それに35.2キロも十分に凄い数値ですしね。アルトの37キロと比べると確かに見劣りしますけど、先代のミライースが鳴りモノ入りで登場したときの燃費が30キロでしたからね。」

所長 「言えとるの。ダイハツが燃費競争から降りるのもワシは正解じゃと思うしの。だいたい1キロ、2キロ数値が良くなったってお客には実感できんじゃろ。」

助手 「ですよね。やろうと思えばもう少し数値を良くするコトも出来たと思うんですよ。燃料タンクを小さくしたり、装備を削ったりとか。でもそれって結局クルマの魅力を削ぐコトになりかねませんからね。」

所長 「ま、そういうコトじゃろうな。数値を追うのをやめたコトで魅力的になったかどうかは別にして、不毛な競争をやめるのは賛成じゃ。スズキやホンダに三菱なんかもホッとしとるんじゃないか。」

助手 「かもしれませんね。で、ミライースですけど、どう思います。」

所長 「うーん、パッソ・ブーンのときも思ったんじゃが、最近のダイハツのデザインって捉えどころのないって言うか、印象に残らんデザインじゃな。」

助手 「ですね。やたらとエッジが立ってて、先代の優しそうな印象が、かなりキツイ感じに変わりましたね。」

所長 「ま、全体のフォルムなんかは先代の面影が残っとるし、パッと見て新しいのじゃとわかるし、悪くはないのかもしれんが。」

助手 「そうですかぁ。ライバルのアルトと比べると雲泥の差だと思いますけどね。」

所長 「アルトとはデザインの方向性が違い過ぎるじゃろ。」

助手 「そうかもしれませんけど、アルトがあれだけのデザインで出てきたワケですし、ミライースもデザイン勝負で来て欲しかったですね。でないと性能で負けててデザインでも負けてるんじゃ始めっから勝負は見えてるでしょ。」

所長 「勝負ってなんじゃ。」

助手 「えっ・・・。」

所長 「お前や雑誌の評価か、それとも販売台数か。」

助手 「そりゃあ、ユーザーの評価が如実に表れる販売台数でしょ。」

所長 「アルトの販売台数って、そんなにいいのか。」

助手 「い、いや、具体的にはわからないですけど、街中でよく見かけますし、売れてるんじゃないですか。」

所長 「調べてみたんじゃが、現行アルトの1年目の販売台数が76,000台、2年目が65,000台、どっちもラパンの数字を抜いたモンじゃ。月平均で1年目が6,300台、2年目が5,400台ってトコじゃ。」

助手 「目標台数って何台ぐらいでしたっけ。」

所長 「7,000台じゃ。1年目から到達しとらんのぉ。」

助手 「そうなんですか。」

所長 「ちなみにミライース単体の数字で1年目が160,000台で月平均が13,300台、2年目が102,000台で平均が8,500台じゃ。目標台数はおんなじ7,000台でじゃ。」

助手 「そんなに売れてるんですか。」

所長 「もっと言うと、ミライースに対抗してアルトエコが追加されたあとの1年目が72,000台、平均6,000台、2年目が67,000台、平均5,600台で、2年目の数字は現行アルトよりもよぉ売れとるんじゃ。」

助手 「マジですか。」

所長 「もっともミライースやアルトエコが発売された翌年の2012年から14年に掛けて空前の軽自動車ブームで、全体の数字がよかったのもあるんじゃが。で、現行アルトの発売されたころから落ち着いてしもうたし、単純に比較するコトは出来んのじゃがな。」

助手 「その影響が大きいんじゃないですか。」

所長 「じゃが現行アルトが軽自動車全体の売れ行きに逆らえるほどの人気モデルになり得なかったのも事実じゃろ。」

助手 「・・・ですね。」

所長 「じゃからと言って今度のミライースがアルトより売れるとも思わんが。」

助手 「いいデザインのクルマなら売れる、って単純なモンでもないんですね。」

所長 「もちろんいいデザインも売れる要素のひとつじゃけど、デザインはヒトによって捉え方が異なるしの。ヴェルファイアやシエンタが支持されとるのが何よりの証拠じゃろ。」

助手 「ですね。」


参考資料
ダイハツ・ミライース(ダイハツ工業株式会社)
ダイハツ・ミライース(轟クルマ文化研究所)
スズキ・アルト(轟クルマ文化研究所)
スズキ・アルトエコ(轟クルマ文化研究所)

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6 コメント

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Unknown (llll)
2017-06-03 07:53:08
燃費騒動から燃費をウリにしている車種でも数字アピールが各社控えめになりましたよね。やましいことでもあるんでしょうか。
http://s.kakaku.com/bbs/K0000582038/SortID=19887545/
http://bbsimg03.kakaku.k-img.com/images/smartphone/icv/2503821_f.jpg
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アルト (ミスター某)
2017-06-03 14:07:06
こんにちは。

デザインについてですが、確かにアルトは衝撃的でした。
賛否両論ありましたが、私は歴代アルトで一番好きなデザインです。

一部、アップのパクりという意見もありましたが、個人的には全然別物だと思いますし、
パッソの方が明らかに確信犯的にアップやらミニやらをあからさまにパクっていて
たちが悪いと思います。
返信する
Unknown ()
2017-06-04 03:40:10
「もちろんいいデザインも売れる要素のひとつじゃけど、デザインはヒトによって捉え方が異なるしの。ヴェルファイアやシエンタが支持されとるのが何よりの証拠じゃろ。」

所長の仰る通りですね。以前の勢いは衰えたとはいえ、
現行プリウスの醜い顔面とすれ違う度、「本当にデザインが気に入って買ったのだろうか?」と疑問に思います。
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Unknown (宇垂)
2017-06-05 19:04:43
llllさん

>燃費騒動から燃費をウリにしている車種でも数字アピールが各社控えめになりましたよね。やましいことでもあるんでしょうか。

どうでしょうねぇ。ま、さすがに今後出るクルマに関しては問題ないんでしょうけど・・・。
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Re:アルト (宇垂)
2017-06-05 19:05:24
ミスター某さん

>デザインについてですが、確かにアルトは衝撃的でした。
>賛否両論ありましたが、私は歴代アルトで一番好きなデザインです。

アルトいいですよね。
ちなみにボクは歴代アルトでは94年発売の4代目のデザインが一番好きです。

>一部、アップのパクりという意見もありましたが、個人的には全然別物だと思いますし、
>パッソの方が明らかに確信犯的にアップやらミニやらをあからさまにパクっていて
>たちが悪いと思います。

パクリと言うほど似てるとは思いませんが、どこかドイツ車っぽい雰囲気は確かにありますね。
個人的にはアップ!よりもアルトの方がいいデザインだと思いますが。
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Unknown (宇垂)
2017-06-05 19:06:14
雲さん

.>現行プリウスの醜い顔面とすれ違う度、「本当にデザインが気に入って買ったのだろうか?」と疑問に思います。

どうでしょうね。
デザインはあんまり好きじゃないけど、プリウスだから燃費がいいんでってヒトや、
トヨタ、一押しのプリウスのデザインだから、きっといいモノのはず、って思い込もうとしてる方など
結構多いんじゃないでしょうか。
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