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ココロのかけら

心のかけらを集めたら
君につながった
ここにつながった
透明なガラスのような
ココロのかけら

横顔

2005-12-11 | うつくしきもの

かき分けた前髪の隙間から見えた瞳が
光をまっすぐ吸い込んで
透き通っていた


そんな君の横顔を
ただじっと見つめていた


あごから生えた短い髭をなでながら
どこか遠くを見るような目で
まっすぐ 何かを見ていた

心の中にある大切なものを
思い出すような
遠い目で


そんな君の横顔は
この世で最高に美しい
そんな心の持ち主を表す
眩しいものだった


君から発せられる言葉は
あまりにもまっすぐで
透明で
知らぬ間に心に突き刺さるけど
それは
また透明な涙となって
浄化してくれるから



ただ君の横顔を見ながら
音に身を任せていたら
今まで抱えていた全ての哀しみが
羽を持って飛んでいったみたいに
軽くなっていた

それはきっと星になって
夜空で瞬いているはず
だからもう
泣かなくてもいい


君の横顔を見ながら
この想いと共に生きてゆこうと
生きてゆけると思った

もうひとりぼっちじゃないと
もう大丈夫だと

そう思った

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帰郷

2005-12-11 | 想い

家を出る決心をした僕は
心の中に 帰る家など
もうなかった


思い出すのは
ベランダから見た夜空
満天の星を見上げて
流れるものを待った

吐く息が白くなるほど
寒さが染みる夜でも
星を見ているとどこか
希望が持てる気がした


思い出すのは
窓から仰いだ空
きゅうきゅう鳴る胸を
抱えながら見た青

締めつけられるような
切なさに囚われながら
青に染まる感覚が
たまらなく心地よく


ひとりぼっちで生きて
誰も見つからなくても
この空さえあれば
大丈夫だと


思い出すのは
壊れそうな孤独感
もう終りにしようと
何度も繰り返したこと


あの家を出ようと思った時
もともと帰るべき家なんて
随分前からなかったんだと
そう思っていた


僕が帰りたかったのは
家じゃなかった
僕が欲しかったのは
居る場所じゃなかった
温かい
ぬくもりだった


思い出すのは
彼女の体温
同じようにぬくもりを求めていた
分厚くて弱い人


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