
かつてのわたしは
真っ暗な世界の中で
ゆらゆらと揺れる
僅かな期待や希望を
心の支えにして生きていた
このトンネルを抜ければ
明るい世界があると
いつかは自由になって
太陽に照らされて
どこへでも
好きなところに行けるのだと
どん底だと思っていた世界
抑圧や制限や非難で
がんじがらめで
ただ必死にもがいていた
その世界を抜け出せたと
そう思っていた
それなのに
なぜわたしの視界は
まだ暗いのだろう
もうわたしは
どこにいるのか分からない
心の支えにして
目指していた光さえ
ぼやけてしまった
わたしは幻想を見ているのだろうか
見えない壁やトンネルに向かって
挑み続けているのだろうか
もう外へ出たはずなのに
晴れた青空を感じられない
暗闇の中でしか星が見られないからといって
ずっとその中に留まっていたいわけじゃない
もう羽ばたいていいのだと
自由に生きていいのだと
わたしは自分に言い聞かせよう