身体中に刺さる棘を 2022-04-14 | BLUE 刺さった棘を 抜きながら彼らは曲を奏でた抜いても抜いても棘は次々刺さって身体中を埋め尽くすそのうち皮膚は 傷跡で塞がって上手く呼吸ができなくなる流しても流してもそれは止まらぬままそして彼らは力尽きこの世からいなくなったそんな彼らの遺したものを棘を抜きながら聴いているそんな彼らの曲のおかげでわたしは今も生きている
あまりに青い空の果てに 2022-04-13 | BLUE 午後のひとときお日さまに照らされて透き通る花びらソメイヨシノが終わりかけ八重桜が咲き誇る楽しそうに囀る鳥たちの声に窓から漏れ聞こえる授業中のおしゃべりそんな春の日は空があまりに青くてぼくはなんだかぎゅーっとなってどこかへ飛んでいきたくなる
ゆがんだ時の流れの中で 2008-04-01 | BLUE 言い知れぬ寂しさを抱えて 越える夜は 認めたくない劣等感と焦燥感で つぶれてしまいそうだから あなたの名前を呼んでみても 答えは返ってこないこと 知ってる 戻りたい場所なんてなくて ただ この闇の先が欲しかった その先を照らす 光があれば 幸せのカタチなんて知らない 見えなくても あなたの気持ちを信じたかった 大人になんて ならなくても 笑っていられると 思ってた
スパイダー 2007-09-15 | BLUE 熱い想いが降り積もって 緋色みたいな文字になった 羽根を広げて飛びそうな 燃える赤い鳥になった この雲を突き抜けて 宇宙のどこまで行けるだろう? 蝶の羽根が欲しかったクモは その空を飛べたのだろうか?
酸欠 2006-06-08 | BLUE 時々 壊れそうになる 体がバラバラになって 崩れ落ちていきそうで こぼれていく気持ちに 受け皿が欲しくて 手の先が ビリビリする 目の奥が熱くなる 息が苦しくて うまく呼吸できなくて
停止 2006-03-06 | BLUE 少しの間 僕を止めて 雨の日は ここで 休ませて 青い雫が 身にしみるから 濡れた心が 寒いから 雨の日は ここで 休ませて 碧い海が 揺れているから 滴で視界が にじむから 少しの間 僕を止めて 雨の日は ここで 休ませて
快青 2006-02-27 | BLUE こんな晴れた春の日には 僕はいつも泣きたくなる ぐっと涙をこらえると 喉の奥がヒリヒリした 青い空がまぶしすぎて 僕の心はブルーに染まる 葉っぱも花も こんなにも キラキラ輝いているのに 僕の心はなぜかいつも きゅうきゅうと鳴っている それは雨が降ったあとの よく晴れた日のことだった 僕はただ君が恋しくて 泣きそうな顔で歩いてた よく晴れた青い空の下 君が笑っていることを 僕はただ 祈っていた