文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

日本の文化 これからのコンテンツ(4) 出版社と印刷会社との関係

2007-04-04 22:24:02 | 組版プロの思考からXMLを考える
 2007-3-22
 この2,3月、都内の主要な写研システム導入先の印刷会社を多数訪問させて頂きました。その結果、印刷会社と出版社間での力関係が大きく変わってきていること。その関係が相互のコミュニケーション不足もあって、ますます先鋒化してしまっていることが見えてきました。
 特に今年の4月の新年度からは、InDesign入稿をベースにした組版環境へと、さらに流れが変わってきていると感じています。
 しかし、同時にInDesignを受け入れた印刷会社の組版部門からは、InDesignが現場に対して、その修正にともなう煩雑さや、手作業的な部分をクリアするための長時間労働等に対しての課題、そして組版の上で、出来ること出来ないことのギャップが大きく、写研では出来ることがInDesignでは難しい、
 あるいは出来ない部分があると言った声があちこちで噴き出していることも事実です。
 印刷会社の経営サイトからは、修正業務に対して、出版社側で、応分でも費用負担をお願いできないかとの悲鳴が上がってきています。
 写研環境でのフルバッチでの修正業務の容易さを熟知している出版者からは、印刷会社からの悲鳴が理解出来ないというジレンマでしょう。
 もともと完全原稿を入稿するという、入稿原則の見直しを怠り修正だけ、しかも2校、3校、責了という従来と変わらないサービスを要求する。ワンライティングでの基本的な約束事を、校正行為という最もコストも時間も労力も要する部分を、自分たちの都合で無視しているという、悪しき流れを引きずっているままでは、相互にあまり良い結果を招かないと考えられます。

 まず、「InDesign」は出版者からの初期入稿に利用される入力装置と考える
microsoft社のWordが、行政組織や一般会社や医療品業界等での入力装置と考えています。
 と同様に出版社から考えると、Wordよりの「InDesign」が相応しいだろうと考えることは自然でしょう。結果、初期入稿原稿であるという認識を組み立てなければなりません。
 「InDesign」での入稿は、出版社から完全原稿としての入稿ではないという確認が必須です。本来はワンライティングとして、それが前提なのですが、実際はいままでの商習慣が根強く、初稿を持ってはじめて原稿と見なすような非常識がまかり通ったままです。これは出版社というより幅広い著作者側の、入稿に関する社会的な常識が、まだ変わっていないことに大きな原因があるとも言えます
 
 このため、「InDesign」入稿に関しては、出版社側と印刷会社側で、明確に契約条項を整備して、それによって始めるべきであります。
 現状は商習慣の違いにより、2校正、3校正,責了と言う手順を要求するなどは論外となります。
 出版社からの受注1点事に、単品管理で作業工数等を追跡出来るように個別原価計算をじっくりと行って、単品事に作業単位での時間経過をカウントして、自責と他責、追加発注等、工数に係わる費用等は、早い時期に修正費用をも正式に請求出来る様に、工業簿記的に管理しながら、きちんと請求出来る仕組みの構築が最優先でしょうか。 
 

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