文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

ふゆみずたんぼと普通の田んぼの比較、そしてユスリカとツバメの飛翔

2005-07-12 23:53:21 | 冬期湛水不耕起栽培の現状とこれからの課題
 千葉県印旛郡栄町の新海さんの巨大なふゆみずたんぼ(1.8ha)で、ツバメの飛翔数を毎月1回、カウントしています。これが結構面白い結果を出してくれます。
 10分間に田んぼの2本のポールに見立てて何回横切ったか。5月の調査では320回、6月には朝76回、翌日の昼間1回。7月10日調査では午前10時頃で0回、1回でした。餌となる浮遊昆虫(殆どユスリカ)が多数採集出来れば、ツバメが多いし、少ないあるいはゼロの時はツバメが来ません。大変はっきりしています。ユスリカは、イワナ等の渓流釣りでカゲロウが羽化する時間(ニンフ)に相当することでしょう。ユスリカが1日の、どの時間帯に羽化するのか、ツバメも餌の確保に苦労している様がよく分かりました。ちなみに普通の田んぼ(慣行水田)上空にはユスリカは殆どいません。
 従ってツバメは飛びません。はっきりしています。5月の調査時点でも、ふゆみずたんぼ上で320回のとき、慣行水田は5ヶ所で調査して、全部ゼロでした。
 ユスリカ等は生き物にとって基礎的な餌となる虫です。それがゼロと言うことは、小魚にとっても河川でも、餌がないと言うことにつながり、あらゆる生き物が生活出来ない環境となっていることを示唆してくれています。
 千葉県下では、メダカが危ないだけでなく、クチボソ(モツゴ)が河川から姿を消しています。
モエビ等と合わせて、千葉県名産の佃煮用小魚やエビ、ハゼ類が河川で捕れなくなって、いま、佃煮用は、何と滋賀県の琵琶湖からの移入品だそうです。

堂本県政と、成田高速鉄道、三番瀬の問題、いずれも市民の検証が必要

2005-07-12 23:27:26 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
 堂本知事が県議会での承認を求めていた副知事(大槻さんほか)の2人が、本日ようやっと、自民党の賛成を得て、承認されました。これで過去3ヶ月以上も続いた副知事不在の異常事態は回避されました。
 しかし、この過程で、自民党等からの強い圧力にさらされた堂本知事が、

(1) 三番瀬の件
週刊誌などで、三番瀬で、湾岸道路を作るための前提工事に関しての埋め立て工事の記事、堂本知事が指導との噂。
(2) 成田高速鉄道の件 本人が印旛沼地域を地下鉄方式で通過を表明、1週間で高架以外では工事方法がないと、矛盾した発言。本人も矛盾をみとめている。
 
 など大きく県民の期待に背く形で、県議会に妥協を重ねられていないのか、今後ますます厳重な検証が必要になってきたのではないでしょうか。

手賀沼のこれからを握る主役、手賀沼土地改良区への訪問

2005-07-12 23:03:35 | 利根川下流域に水鳥の大規模越冬地形成
本日は、はじめて成田線木下にある、手賀沼土地改良区の事務所を訪問し、O氏と面談した。今回は、挨拶と打診を目的としました
 その話し合いの経過。現在、2,400haある改良区のエリアでは、平成13年までに、ほ場整備工事は99.6%まで完了している。残りはどうにも利用出来ない端っこのみとの話し。ただ、s36頃の初期の工事箇所での再構築が条件さえかなえられれば行う案もあるとのこと。本年度は長雨で、7月に入って導水を中断。モータを止めている。空中散布は我孫子市では次年度までで打ち切るという話しを聞いている。市の調査で効果が殆ど無いと言うことが分かっている。また、肥料投入もその効果は殆ど見られないというデータも見ている。
 ふゆみずたんぼについて、農家の意向次第。現在126ヶ所の揚水ヶ所があり、年間3,000万円程度の電力費用(年間5ヶ月として)がかかっている。仮に冬期間揚水すると、夏よりも費用がかかる。その費用を負担頂け、農家に真にメリットがあり、負担がかからない事であれば、組合としても検討してみると考える。
 当方から、田んぼの生き物調査プロジェクト等に関して、最近の環境支払いとの関連性、また農法としてのいくつかの可能性を打診しました。
 我孫子市の姿勢の変化、JBF(ジャパン バード フェスティバル)等での対応。宮城県での事例として、ふゆみずたんぼのパンフレットを介して蕪栗沼や田尻町での最近の動向の意見交換を行った。
 すでに、こちらでも農村環境整備センターと連携して、田んぼ周辺での生き物調査は5ヶ年間で実施中で、本年度もこの6月にもすでに行われたとのことでした。
 本年度各地で行われている「田んぼの生き物調査プロジェクト」の資料をもとに産直センターや、農村環境整備センターとの連携等の背景を解説しました。