
8月中旬、友人に招待されてロシアの南のカルムイク共和国に行き三日間だけ滞在しました。といってもどこだかわからないでしよう。ロシア連邦を構成する自治共和国の一つでカスピ海に面していて、首都は内陸のエリスタにあります。ヨーロッパで唯一モンゴル系の民族「カルムイク人」が住み、チベット仏教を信仰しています。16世紀にモンゴルから移住してこの地に定住しました。現在も主たる産業は牧畜業です。第二次大戦の激戦地スターリングラード(現ボルゴグラード)が近く、戦闘時にはドイツの占領下にありました。そのためにスターリンににらまれて、1943-1956年まで民族ごとシベリアに強制移住させられたという苦難の歴史があります。共和国再建後もかつての首都アストラハンがもどらなかったので、新しい首都エリスタをゼロから建設しました(首都の木々はこのとき以来一本一本植えたものだそうです)。
写真にあるようにここは、中央ロシアとはちがって森はまったくなく、どこまで続くステップ(草原)地帯です。カルムイク人は15万人しかいませんが、それゆえにかえってカルムイク語(モンゴル語の一種)とカルムイクの文化を大切にしています。かつての留学時代に知り合った友人もカルムイク人です。モンゴル語の音声学が専門の彼女は、現在はカルムイク国立大学人文学部の主任教授になっています。アジア人の顔をした人々に囲まれていると、日常的に話す言葉がロシア語とはいえほっとします。若い世代に日常的なカルムイク語話者が少なくなっているのが悩みだそうです。
写真にあるようにここは、中央ロシアとはちがって森はまったくなく、どこまで続くステップ(草原)地帯です。カルムイク人は15万人しかいませんが、それゆえにかえってカルムイク語(モンゴル語の一種)とカルムイクの文化を大切にしています。かつての留学時代に知り合った友人もカルムイク人です。モンゴル語の音声学が専門の彼女は、現在はカルムイク国立大学人文学部の主任教授になっています。アジア人の顔をした人々に囲まれていると、日常的に話す言葉がロシア語とはいえほっとします。若い世代に日常的なカルムイク語話者が少なくなっているのが悩みだそうです。
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