東大と東工大の科学史を研究する院生の有志で,読書会を行っています(2005年1月28日,3月2日,3月8日,3月24日,4月6日,5月4日,5月19日のweblogを参照).第8回読書会を次の日時と会場で行います.
日時: 6月17日(金) 18:00 開始
会場: 東大駒場14号館3階大学院生室
テキストは,
Mark Walker ed., Science and Ideology: A Comparative History, Routledge, 2002
の第9章,「Fridrich Moglich: ファシズムから共産主義への科学者の旅」
(Dieter Hoffman and Mark Walker, "Fridrich Moglich: A Scientists Journey from Fascism to Communism," 227-260.)
です.
本書の序章で,第9章について次のように述べています.
・ワイマール共和国最後の年から第三帝国とWWIIを通じて,共産主義のドイツ民主共和国までにおける有能な物理学者Fridrich Moglichのキャリア.
・Moglichは,Starkのような著名な“アーリア物理学者”と対照的なタイプの“ナチ物理学者”だった.国家社会主義の政治運動でアクティブな役割をすると同時に,近代物理学を支持しそれに寄与した.
・しかし,ニュルンベルグ人種法と衝突して失墜した.WWII終結後,共産主義と東独に奉仕する立場に転換することに成功した.
Moglichがどんな人かは知りませんが,波乱万丈な人生を送ったようですね...関心のある方はぜひご参加ください.参加を希望される方は,山崎研のくりはらまで連絡をください.