goo blog サービス終了のお知らせ 

Oceangreenの思索

主に、古神道、チベット仏教、心理学等に基づく日本精神文化の分析…だったはずなんだけど!

島のオシリス

2010-05-01 | 思索のかけら
セトに殺され、切り刻まれたオシリスの体は、 エジプト中にばら蒔かれたという。 イシスは、それらを拾い集めて一つにし、 オシリスを復活させたとされているのだけど、 他に、イシスとネフティスが、ばら蒔かれた断片を 一つ一つ、丁寧にその場に埋葬して歩いた、という話もあるという。 この方が、日本人の感覚に合うだろう。 必ずしも遺体が一つにまとまる必要はなく、 仏舎利(お釈迦さまの遺骨)のように、そ . . . 本文を読む

そっくり

2010-04-27 | 思索のかけら
根源意識の中に、存在の原型のようなものが内在すると、 チベット仏教では言う。 根源意識が存在のイデアであり、肉体の雛型となるために、 生まれ変わりはソックリになるのだと思う。 だから、それによって“生まれ変わり”を判断する場合は、 肉体の向こうにある根源意識の印象を抽出し、 それを、過去の人間の根源意識の印象と照らし合わせる、という 作業をすることになる。 それによって、似ているか似ていな . . . 本文を読む

アメネトからムトへ

2010-04-24 | 思索のかけら
北エジプトにあった、ヘルモポリスという都市には、 アトゥム(アポピス)とシュウ、テフヌトを祖とするヘリオポリス神話の 前段階を補う神々が伝わっていた。 原初の混沌・ヌンを、さらに分化させた、 混沌の中の神々八柱を中心とした神話を、伝えていたのである。 その八柱の最後の二柱の神々が、 “不可視性”を象徴するアメンとアメネトだった。 後に至高神としてエジプト中の信仰を集めることになるアメンは、 . . . 本文を読む

もしも言葉が生まれなかったら

2010-04-23 | 思索のかけら
もしも言葉が生まれなかったら、 人は動物のままだったでしょうか? 人が動物のままだったら、 世界はこのようにならなかったでしょうか? 最初の言葉が、愛する人と意思を交わしたいと ただそんな思いから生まれたとしたら 生み出されたものが、広がっていくうちに 何かボタンを掛け違えたように 違うものになっていくことを 生み出した人たちは、何を思って、 見ていたかと。 人々は文明を憎みながら、 文 . . . 本文を読む

岩の中の霊界

2010-04-21 | 思索のかけら
王仁三郎の霊界解説である“霊の礎”という本を読み、 随分と悩み、考えたのだけれど、 王仁三郎の言うような霊界はない、と思う。 根源意識が還る世界はあるが、 それはチベット仏教が語るような、抽象的な世界、 イデアの世界だと思うのだ。 和魂に、帰還を妨げる種々の執着が残っていると、 根源意識はそれに引っ張られ、 それにふさわしい場所へ生まれ変わることになる。 ただ、日本人の場合、中有にいる期間 . . . 本文を読む

イシス

2010-04-20 | 思索のかけら
大石凝真素美がオオ“イシ”ゴリマ“ス”ミでイシスだと思う。 そしてイシスは、石スだと思う。 (スは水分の意味で、石の水分である) ス神信仰は大石凝が確立した。 エジプトでは彼女の執着によってミイラ作りが始まったのだ。 オシリスをセトに殺されたイシスは、 バラバラにされた遺体を探し求め、一つにまとめてミイラにした。 イシスはオシリスを永遠に自分のものにするために、 根源意識への帰還と風化を許さ . . . 本文を読む

浄化と豊穣

2010-04-17 | 思索のかけら
王仁三郎の鎮魂について知りたいのだけど、 適当な資料が見付からない。 “鎮魂”とは、魂が肉体から離れることを防ぎ、 肉体の中府(チャクラ)にしっかり結びつけ、鎮めること、 また、神により自らの魂を増大させるための修法をもいう。 それ自体は、もちろん王仁三郎の専売特許ではなく、 神社神道や家伝神道の諸流派でも行われている。 西洋的な“霊魂”の概念からすると、想像しにくいかもしれないが、 日本で . . . 本文を読む

可愛らしい女性

2010-04-15 | 思索のかけら
他人との相互作用によって 明らかにされる余地があるということ。 それを自覚していること。 それを受け入れる謙虚さがあること。 そういう女性は、可愛らしいのだと思う。 “わたしはこう”という自己規定がきつく、 他人にもそう見られることを求める人。 たとえ美人でも、 “わたしは美人! そう思いなさいよ!” という人。 他人によって明らかにされるべき曖昧さが 自分にもあるということを 認めない . . . 本文を読む

土の家

2010-04-09 | 思索のかけら
わたしは、日本人のルーツを、 古代インダスー古代エジプトに仮定して思索を進めているのだけど、 謂わば原インド、原エジプトとでも言うべき文明を想定しているので、 なにも、現在の日本が、現在のインド・エジプトと まったく同じになるべきだと言っている訳ではない。 原インド・エジプト人が、東の果ての列島に移住して先住民族と混じりあい、 その後東アジア系の勢力に屈し、混血し、東アジア文化に染められ、 そ . . . 本文を読む

思念

2010-04-07 | 思索のかけら
もしも、生物の死した後に、 力で何かが破滅させられた後に、 思念が残らないのなら、 神は無慈悲であり得るでしょう。 各物質のわがままなど、神の知ったことではなく、 自らの体の一部でありながら、各自勝手な 物質心・肉体心で好き放題の存在はうるさいだけで、 消滅させてしまいたいのが本当かもしれません。 しかし、思念が残るとしたら。 不快な思念の残るやり方は神自身にも苦しく、 そうしたやり方を取っ . . . 本文を読む

男と女と相互作用

2010-04-06 | 思索のかけら
なにも男女に限ったことではなく、 例えば同性であっても、 人と人が関われば相互作用は生ずると思うのですが 特に、男性と女性の場合は、 ごく身近にパートナーとして接するがゆえに、 また、その働きの質に補い合うべき相違あるがゆえに、 特に、その相互作用が顕著に現れます。 母胎となりうる無限定は女神として表され、 そこから生み出させる働きは男神として表される、と書きました。 混沌・無秩序・可能性で . . . 本文を読む

心の在処( ありか)

2010-04-02 | 思索のかけら
古代エジプトでは、人間は、 アク(光明)、バー(魂)、カー(分身)の、 三つの要素からなると考えられていたという。 アクは受肉に先立って存在する純粋な霊であり、光であり、 受肉する存在の型を内に含むイデアである。 バーは、火と共に描かれる渡り鳥の姿で表現される魂である。 それは種子であり、本質であり、 本性(アクに備わった?)に従って、個体性を決定する。 カーは生命力であり、肉体の発生・成長 . . . 本文を読む

アトゥム

2010-03-28 | 思索のかけら
古代エジプトにおいて、 原初の混沌、ヌンから生まれた最初の神の名を、 アトゥムという。 自らの意志によって自らを生み出したとされる、 神々の祖にして造物主である。 自ら生まれたアトゥムは、それ故に、 無為に存在したヌンよりも、尊い存在とされたらしい。 *** このアトゥムが、天常立にあたる神ではないか、と 思うのである。 言霊に当てはめれば、 ア=天、トゥ=止める、留める、ム=地の気で、 . . . 本文を読む

セトの浄化

2010-03-24 | 思索のかけら
セトは、オシリス=ソカルを憎み、妬み、 復活不可能なまでにしようとバラバラに切り刻んだ、 オシリスの弟神である。 オシリスの妻イシスに横恋慕しながら叶わず、 自らの妻、ネプテュスまでも、オシリスを愛して自らを嫌った。 王位への執念以外に、そのことが、 執拗な嫉妬の原因の一つとも言われる。 *** 大地の神、ゲブの魂(バー)であるソカル=オシリス=スサノオは、 体霊を浄化する働きを持つ。 . . . 本文を読む