スピルバーグ監督の素敵なＳＦ「Ａ．Ｉ．」：ロボットの愛か人間の愛か！

スティーブン・スピルバーグ監督の作品は全て見ています。
ＳＦ映画も沢山作っていますが、最近では、Ａ．Ｉ．、マイナリティ・レポート、そして
宇宙戦争の３作品があります。
　Ａ．Ｉ．はいわゆる娯楽作品ではなく、哲学的な内容もあってアメリカでは
余りヒットしませんでしたが、日本では大成功した作品です。
　ロボットにとうとう愛情を持たせて、その試験的なロボットが人間になって
母の愛を勝ち取ろうと旅をする映画です。ピノキオが下敷きになっていますが、
母を訪ねて２０００年（！）という感じのセンチメンタルさがありますから
日本人の心情にもあったと思います。
　私は、この作品が大好きで、特にCGの美しさ、画像の絵画性の素晴らしさも
その理由の一つです。また見直してみましたがやはり素晴らしい

　この映画の舞台は、温暖化が進み既に多くの都市が水没して人間は産児制限を
されている未来です。ほとんど海に沈んだマンハッタンの景観も好きなシーン
です。

母への愛情を組み込まれた試験ロボット”デビッド”を助けるラブマシーンの
ロボットをジュード・ロウが好演しています。

デビッドが青い妖精Blue　Fairy（人形）を見つけるシーンも素敵です。

好きなロボットのキャラクターの一つ。顔は表面だけですが何故か素敵

美人だと思ったら、中味はマシーン（笑）

２０００年後デビッドを助けたのは、最初宇宙人だと思いましたが（未知との
遭遇の宇宙人に似ていましたし）どうも進化したロボットのようです。

人間は滅亡してしまいました。滅亡しないようにしなければね
そしてペットのスーパートイのテディ。知性もあり、Aiboを凄く進化させた
ものです。いい演技で、助演男優（？）賞をあげてもいいくらいの熱演（笑）

ポスターにHis Love is Real,but he is not.と書いてあります。
彼の愛は本物、でも彼は本物じゃないと。
ロボットの純粋無垢な愛がいいのでしょうか？人間の不確実・不安定だけど
バランスをとっていく愛がいいのでしょうか？
　ロボットに愛情の機能を持たせるのは、先ずは止めた方がいいと思います。
人間の最後の拠り所かつ素晴らしい点が愛情だと思います。それを安易に
ロボットに与えることは混沌たる世界を益々混乱させると思います。

スピルバーグは、映画のロボットの変わりに自分を置いています。
　人間の素晴らしさを、もっと認識しなければと・・いうことでしょうか

スピルバーグの初期の傑作　E.T.　そして同じ２文字のタイトルA.I.を付けた
ほど思い入れもあると思います。
A.I.　素晴らしい映像と共に人間の未来を考えさせてくれる傑作です

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