goo blog サービス終了のお知らせ 

タイガーのFun-Loving Way of Life

☆ささやかな歓びを♪素晴らしい仲間と♪素敵な毎日を♪Fun is Good☆

黒澤明監督の名作「赤ひげ」を鑑賞しました。

2008年01月10日 | 映画
「赤ひげ」のこのシーンを見てください。娼家から赤ひげ先生が助け出したおとよ
という少女を青年医師の加山雄三が看病を任されて自室で世話を始めますが、
おとよは散々虐待を受けてきていて、精神的に人間を信じなくなって、自分の中に
閉じこもっています。そんな状況を映画的に現す凄いシーンです。映像的に状況を
表現することを黒澤監督は大切にしていることが、このシーンでも分かります。

今週から仕事ばりばりやっていて、さすがにちょっとお疲れで、かつ少し風邪
っぽいこともあり、今日は早めに帰宅して「赤ひげ」をじっくり鑑賞しました。
以前、加山雄三さんが古希でも頑張っているということを書きましたが、その
加山さんが、この赤ひげの撮影を通じて大変な勉強になったこと、そして黒澤さん
の偉大さに触れた喜びをTVで語っていました。
小石川療養所の豪腕で貧乏人には優しく金持ちには厳しい医者・赤ひげを三船
敏郎が演じ、そこに弟子入りした青年医師を加山雄三が演じています。
加山は当初、反発しますが、様々な人間模様、生きていくことの厳しさ、赤ひげ
の心優しい、かつ厳しい治療を経験していくうちに自らも成長していく素晴らしい
人間ドラマです。

最初のうちは、なかなか入っていけませんでしたが、少しずつ引き込まれていく
自分が分かりました。特に虐待されたおとよの看病を懸命にやり、心を通わせて
いく加山さんのシーンではほろりと来ました。
 三船さんが出ているからには、活劇シーンは当然あります(笑)。
但し医者ですから剣ではなく徒手で。さすが迫力あります。

ちんぴら共の手足をへし折ってしまった後、自ら「医者がこんな乱暴をしては
いかん」と大声で加山に話します(笑いを取ります)。
懐かしい俳優も沢山でますよ。フーテンの寅さんシリーズの和尚さん役の笠智衆
さんは、全然、変わりません。せりふの言い方もそのまま・・
加山さんの許婚は、内藤洋子さん。などなど。

人に対する優しさ、人生の厳しさ、人を助けることの偉大さなどを教えてくれる
素晴らしい作品です。
以前にも書きましたが、黒沢明さんの作品は本当に見事です。
「用心棒」と「椿三十郎」は娯楽作品としても大傑作です。

 <<Tiger Fun Cinema>>