Tiangangの毎日

浦和から国分寺に引っ越したフットボール好き。レッズの試合や食べたもの、旅行、読んだ本などをのんびり書いてます。

「華麗なる一族(小説)」

2007-03-11 13:34:47 | Weblog
3/11
 日曜のドラマ「華麗なる一族」のキムタクが扮する鉄鋼マンの姿にすっかり魅せられて、すかさず本屋で山崎豊子の「華麗なる一族」文庫版を購入、1週間くらいで上・中・下をイッキに読んだ。

 日本の高度成長期の激しい景気変動の波に直面しながら発展を続ける鉄鋼業の様子、経営の近代化と市場競争原理が一層導入されて熾烈な競争に駆り立てられる金融業界の様子、行政指導という不透明な裁量行政を使って大きな影響力を持つ中央官庁の官僚とそれに翻弄される企業の様子、閨閥を利用しながらお互いに強力な相互利益供与のネットワークをつくる政官財のトライアングル構造のありさま、仲間を大切に仕事に純粋な情熱を燃やす善人が、策略で他人を陥れてまで自らの成功を目指す悪人に敗れる悲しい現実などが、スリリングな物語の中で巧みに盛り込まれている。大変おもしろかった。

 それにしても鉄平の生き様はカッコいいなあ。

 ちなみにドラマはやはり小説版を短くしているだけでなく父子の裁判が始まってしまう等かなり変えているところもあるのでドラマはドラマで引き続き楽しみにしたいと思う。


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