第八章 詰め
八月も末に近い月曜日の朝、御厨の席の電話が鳴った。
「はい、御厨です。」
「もしもし、木下ですけど。」
「ああ、久し振りだね。どうしたの。」
木下、かつて御厨と同じ事業所だったこともある人物だ。
今は特に仕事上の付き合いはなくめったに電話することもない。
「山田さんのお父さんがなくなったんですけど、ご存知ですか。」
「えっ。ホント。知らないよ。今始めて聞いた。」
山田とは、木下と同じ時期にやはり同じ事業所にいた人物で、
御厨の1年先輩、プレよりは開発を中心にやってきた。
今は、川崎事業所で設計部長をしていたはずだが、
こちらも最近あまり付き合いはない。
「訃報が回り始めたとこかな。
まだ社内の掲示板にはあがってないと思いますが。」
「ちょっと待って。今確認する。」
御厨は、グループウェアの総務からのお知らせの掲示板を開く。
弔事には、会社規程で弔休が認められている。
予測がつく場合もなくはないが、たいていは突然訪れるもので、
仕事を中断して休むことも多く、届け出は必須である。
弔事の告知は、弔意を表すほか、関係者知人などへ
葬儀などの日程や場所の連絡にもなる。
文章は定型的なものとはいえ、掲示板に載せるには時間がかかり、
やはり直接伝わってくる方が早い。
会社はそのほかに社長名による弔電、弔慰金を出すほか、
地元支店の総務から、お通夜や葬儀のお手伝いを出すことも多い。
部長クラスの弔事となるといろいろと手間もかかるし、
実家が離れている場合、何かと手が要るものだ。
***
関連図書(プレSEの活躍、国税庁の受注戦を描く)
「プレSE奔走す」 ISBN4-434-07543-8 1200円
セブンアンドワイ
楽天ブックス
その他オンライン書店で。
*** (c) All copyrights of this contents reserved by KGR 2008 ***
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八月も末に近い月曜日の朝、御厨の席の電話が鳴った。
「はい、御厨です。」
「もしもし、木下ですけど。」
「ああ、久し振りだね。どうしたの。」
木下、かつて御厨と同じ事業所だったこともある人物だ。
今は特に仕事上の付き合いはなくめったに電話することもない。
「山田さんのお父さんがなくなったんですけど、ご存知ですか。」
「えっ。ホント。知らないよ。今始めて聞いた。」
山田とは、木下と同じ時期にやはり同じ事業所にいた人物で、
御厨の1年先輩、プレよりは開発を中心にやってきた。
今は、川崎事業所で設計部長をしていたはずだが、
こちらも最近あまり付き合いはない。
「訃報が回り始めたとこかな。
まだ社内の掲示板にはあがってないと思いますが。」
「ちょっと待って。今確認する。」
御厨は、グループウェアの総務からのお知らせの掲示板を開く。
弔事には、会社規程で弔休が認められている。
予測がつく場合もなくはないが、たいていは突然訪れるもので、
仕事を中断して休むことも多く、届け出は必須である。
弔事の告知は、弔意を表すほか、関係者知人などへ
葬儀などの日程や場所の連絡にもなる。
文章は定型的なものとはいえ、掲示板に載せるには時間がかかり、
やはり直接伝わってくる方が早い。
会社はそのほかに社長名による弔電、弔慰金を出すほか、
地元支店の総務から、お通夜や葬儀のお手伝いを出すことも多い。
部長クラスの弔事となるといろいろと手間もかかるし、
実家が離れている場合、何かと手が要るものだ。
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「プレSE奔走す」 ISBN4-434-07543-8 1200円
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*** (c) All copyrights of this contents reserved by KGR 2008 ***
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