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東京スカイツリー年間来客数想定を下回る

2014-05-13 17:30:47 | 政治経済
これについていろんな方が記事にしておられる。

2013年の「年間来客数が想定を下回った」のは事実だろう。
しかし「誤算」はいいとして「客足伸びず」は言い過ぎ。
「人気ぶりからすれば、ちょっと意外」はトンチンカンもいいところだ。

というのも想定がいくらで実績値はどうだったのか、
またそれらは2012年と比べてどうだったのか、が具体的にわからないと
評価はできない。

想定が甘すぎた、過大だったのかもしれない。
数字に触れている記事もあるにはあるが、
評価している人が数字を見ずにテキトーなことを言ってるだけなのか、
数字を見て適切に評価しているのかも判断できない。

ここは、「来客数、想定以下だったんだって」「へーぇ、意外だね」
「最近人気ないのかね」「エレベータがすぐ止まっちゃうかららしいよ」
「せっかく上がっても天気の悪いこともあるしね」「そうそう」
程度の話のタネにしてお終いでも構わないんだけど、気にはなる

そこで数字を少し探してみた。
ここはやはり親会社である東武鉄道の決算ということになろう。

東武鉄道のHPから「決算短信}を見てみたが具体的数字はない。
「決算報告書」から見るしかないか。

HPに「2013年度決算説明会プレゼンテーション資料」が公開されている。

それによれば、
2013年度のスカイツリー入場者数は、計画644万人に対し、実績619万人、
25万人の未達、達成率96.1%。
達成率からすればまずまず。
「もともと実現不可能な高い目標だった」というわけではなさそうだ。

では昨年に比べて高い目標を出し過ぎたのか。

2012年度実績は554万人。
ただし、一般向けの開業は2012/5/22であり、5/22を含め314日間。
日平均は1.76万人、365日換算では644万人になる。

2013年は日平均1.7万人、対前年度比96%にとどまる。

2012年度は最初の半年で328万人との数字があった。
これは日平均は1.79万人となる。
2012年度入場者が554万人なので、年度末までの129日間で
残り226万人が来場、この間の日平均は1.75万人となる。

日平均入場者数が最初の半年は1.79万人、次の4カ月半弱が1.75万人、
翌年は1.70万人であれば、そんなにおかしくはない。

最初は物珍しさもあって大勢が詰めかけるが、そのうち落ち着いていく
と見るのが順当で、そのうちはいつごろで、どの程度に落ち着くと見るか。

当初計画では年間640万人ペースと見ていたようで、
初年度の目標超過に気を良くして2年目の目標を少し高くしたら
未達に終わり、未達幅がその分増えた、てなところか。

未達理由にエレベータの運行停止=40日があったそうで、
こればっかりは天候に・・・と言いたいところだろうが、
強風で運行停止になるのは設計時点から分かっていたことで、
建設の技術的経費的問題、運用後の維持管理上の問題はあるかもしれないが、
エレベーターをすっぽりと透明な外壁で囲んでしまえばよかったかも。

さて、話を元に戻すと、2年目も人気は衰えないと見たのが「誤算」は当り。
「客足伸びず」も644万人ペースが619万人になったのだからその通り。

前年比96%の入りは開業当初のフィーバーを考えれば、
人気はほとんど落ちていないと思えるので相変わらずの「人気ぶり」は合ってる。

ただ、混み具合や人気ぶりはごく一部を見た感覚的なものだから、
トータルの数字がどうなるかは見た感じではわからないし、
全ての状況はもちろん、全体の傾向がわかるほどには見ることもできないから
「意外」なのは単なる感想に過ぎない。

ここは「意外」ではなく「そうだろうなと思った」とか「落ち込みは思ったほどではない」
を結言として文章を組み立てることも可能。
勿論、印象は随分変わりますが。
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