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酷暑期



今年はインド内陸部に熱波が襲っているそうです。
首都デリーではなんと62年ぶりに47.8℃を記録したそうで、猛暑による電力不足が追い打ちをかけてエアコンも扇風機も動かず。
もっと暑い地域では毎年当たり前のように50℃近くまで上昇しますが、さすがにデリーでここまで上がるとは驚きです。

僕も昔経験がありますが、このくらいの気温になるともはや旅行どころではなく、日中は屋内でひたすらジッと耐えるしかありません。
服を着たまま全身に水シャワーを浴び、ベッドや室内に水を撒き散らし、そのままベッドに寝転がって気化熱でわずかな涼を取ります。
数分もすれば乾いてしまうので、何度も何度もそれを繰り返しながら日が暮れるのを待つのです。

バスや列車で窓を開けると体温を超えた熱風が飛び込んできますから、開けるも地獄、閉めるも地獄。
車内では触るものすべてが火傷をするくらいの熱を帯び、ペットボトルの水は啜って飲むくらいのお湯になります。

今年はさらにエルニーニョ現象の影響で日照りの予想も出ているため、例年であれば7月からの雨季の到来も遅れるかも知れません。
まぁ雨季が来たら来たで、気温こそ若干下がりますが今度は蒸し風呂状態になるわけですから、この時期のインドは本当に過酷です。

今日の2枚の写真は4月初旬の涼しいデリーで撮ったものですが、想像してみてください。この雑踏と喧騒で45℃を超える世界を。


EOS6D + EF24-70mm F2.8L USMⅠ
Delhi

…と、何故インドにいる僕が他人事のように書いてるかというと、ここは北部の山岳地帯だからです。
我々が滞在している標高2000mのヴァシスト村はと言うと、昼間はTシャツで爽やかに過ごし、夜は毛布1枚で快眠という超ベストシーズン。
デリーに行こうと思えば一晩夜行バスに乗れば行ける距離ですが、申し訳なくなるような別世界です(^^;

本音を言うと避暑地に少々飽きてはいるのですが(←贅沢)、そんな下界の灼熱地獄に近寄る自信はありません。
でも都会の喧騒が恋しい今日この頃。無いものねだり。

ちなみに観測史上最高気温はイラク南部のバスラ58.8℃です…と僕は高校の地理で習ったのですが、それは何故か日本だけに流布された
誤情報だったようで、実はリビアの58℃というのが正解…と言いたいところですがどうやらそれも観測方法が間違っていたとのことで覆され、
ナショナルジオグラフィックによると、現在の公式記録はアメリカ・デスバレーの56.7℃(1913年)だそうです。

デスバレーは海面よりも低い場所にある特殊な地形の国立公園ですし、リビアはその国土面積の大半が人のほとんど住まない砂漠。
そういう意味では灼熱の中に数億人が住むインドってのはやっぱり凄いと思います。頭が下がります。

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