鉄道模型のある生活ブログ

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DCCについて  その6 あらためてBEMFの効果

2024年03月08日 | 模型車両

DCC、すなわちディジタルシステムについて話しています。

その特徴として、BEMFという機能がありますが、モーターの回転を検出して、指定した速度で走るようにする機能です。

モーターは回転すると、発電機として電気を発生するのでそれを検出してモーターの回転を求めるのです。

これで、模型的にどんな利点があるかというと、

超低速でも一定の速度で走ります。 列車は駅から走り出す時、止まる時に遅くなります。 この時に超低速まで安定して走ると実感的な走りになります。 急に飛び出したり、急に止まるのは玩具ぽいですから。 特に、蒸気機関車が動輪をじわっと回転させながらゆっくり走り出すのは、見ていて痺れます。 これができるのがBEMFです。

 

じっくりとゆっくり走ってゆく9600。

もちろん、走り出しだけではなくて、直線でも、負荷がかかるカーブでも同じ速度で走っているのは見た目に自然です。

 

そして、これは勾配で一層、威力が発揮されます。

特に小さなレイアウトでは、勾配を作らなければならないような線路配置になり、かつ急勾配です。

勾配を登る時に列車が遅くなり、降る時に速くなるのは実物でもそうなるのですが、模型ではその速度変化は大きく、常にスロットルを握っていなければなりません。 実物でも同じでしょうが、模型では狭いところで走るので、その操作がとても煩雑です。

そんな時に、EBMFがあると、何もしなくても同じ速度で走ります。 これが見ていて自然なのです。 登りで止まりそうになるのはともかく、下りでジェットコースターのようになるのは見るに耐えませんし、脱線転覆の恐れもあります。

ということで、レイアウトを作る時に勾配を作らないという人も多いのですが、平面だけのレイアウトは味気ないです。

 

これはNゲージの南フランス線です。 この部分の下りで、それこそ線路から飛び出すぐらいに速度が速くなり、慌ててスロットルを絞ります。

 

反対側のカーブで、スロットルを絞ってあると、止まりそうなのでまた上げます。

一周のうちに上げたり下げたりが激しいのです。 スロットル一定では速くなったり遅くなったりで見ていられません。

これは、この長い編成にモーター車が一台ということもあるのですが、カトーでは勾配を走ることを想定していないようです。

これをDCCにしてEBMFを働かせれば良いのですが、NゲージまでDCCにするつもりはありません。 もちろん、NゲージでDCCをしている人もいますが、現実問題ほとんどの車両にDCC用のソケットがないので難しいでしょう。

ということで、このレイアウトは完成後1年足らずで解体しました。 景色は気に入っていたのですが、この勾配による速度の変化が理由で嫌になったのでした。

こうやってみると速度が上がっていても気持ちが良いのですがね、、

皆さん、今月20日に発売される鉄道模型趣味誌にこのレイアウトの記事が載ります。 とても綺麗に編集してくださっているので是非ともお買い求めの上ご覧ください。

 

ということで、勾配のある景色の中を走るようなレイアウトや急カーブがあるレイアウトでは、DCCにすることを勧めます。

 

それから、DCCの走りの基本として、最低電圧(最低速度)、最高電圧(最高速度)、そして加速率と減速率が決められます。

ここで、DCには無いのが加速率と減速率です。 これは、スロットルを一気に上げても加速率が設定してあるので、実物のように徐々に速度が上がって行く走り方です。 この設定次第で運転した時のフィーリングが変わるので大事な設定ですが、走らせては設定を変えて等で、その車両に合った加速度にします。 変えるのは簡単です。 サウンドがある場合、気動車などでは、スロットルを上げてもすぐには走り出しません。 エンジン音が大きくなって、トルコンが作動し出した頃に走り出し、加速率によって徐々に速度が上がる。 まるで実物のようです。

止まる時も、減速率に従って速度を落とすので、もちろん自分で回すスロットルによっても加速や減速が変わりますが、減速率が少ないと、駅の停止位置を過ぎても止まらない〜 となったりします。 ガクンと止まるのはおかしいですからこうなっているのです。 しかし、DCCでは停止位置にきっちり止めることが出来ます。最後に超スローで走って停止位置で止める。 これでミリ単位できっちり停止位置に停められます。EBMFのおかげです。

 

そして、複数台数を線路に乗せて置けるという利点。 

普通はこんなことをしませんが、こんなことができるということです。こうやって並べるだけでも個別に走らせることが出来ないDCでは無理です。

 

今日紹介したのはDCCの基本部分ですが、この部分だけでもDCC、ディジタルの値打ちはあると思います。

 

造形村のEF13はデコーダーを積めるようにスペースと8ピンが用意されています。 だからDCCにしない手はないとDCCにしました。

後ろのカトーの165もDCCにしています。サウンドはないけれど同じ線路に乗せられるので、ホームが違ってもポイントを切り替えたらDCCの電圧がかかるので車両をDCCにしておかないと一緒には走れません。

 

利点ばかり書きましたが、次回は欠点を書くつもりです。

 

つづく

 


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