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てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

日本の美-琳派・若冲

2009年05月03日 | 国内のおでかけ
細見美術館開館10周年記念展 日本の美と出会う-琳派・若冲
京都タカシマヤ
http://www.mbs.jp/event/2009nihon/

更に京都の町を歩いて、ジュンク堂で本を買い、喫茶店でコーヒーを飲んだ後は高島屋へ行ってきました。
大阪、京都、東京、名古屋とまわる細見美術館所蔵の作品展でした。
メジャーどころをおしみなく見せてくれる素晴らしい展示でしたけど、こんなのやってたら自分のところの企画展が地味になるのも無理はありません。
高島屋に細見美術館のお店が入っているから、こんなすごい企画展だったんですかね。

なんと言っても若冲を見られたのが嬉しい。
「糸瓜群虫図」
http://pievo.shop11.makeshop.jp/shopdetail/002001000003/brandname/
http://takannex.fc2web.com/11insect2.html

隠れるように存在してる虫はまるで植物のようだし、植物の方はまるで虫のように動き出しそう。
この異様さがいいですねえ。
食虫植物になって、横にいる蝶を食べちゃいそう、と思うのは私だけでしょうか。

琳派コレクションでは其一の「雪中竹梅小禽図」が良かったです。

http://pievo.shop11.makeshop.jp/shopdetail/002003000007/

http://pievo.shop11.makeshop.jp/shopdetail/002003000012/

探幽も同じテーマの作品を描いていますが、そちらの方はかなり力強い。
http://www.salvastyle.com/menu_japanese/tanyu_snow.html
其一の方は雪の重さや周囲の静けさが伝わってくるようなデリケートさがいいです。
琳派と一口に言っても、その範囲は広いなあと今更ながら思います。

デパートの展示ということで展示作品数はそれほど多くないんですが充実してました。
その充実ぶりのせいでみんな疲れたのか、展示終盤の映像コーナーでは寝ている人が結構多かったですね。
映像自体は割りと短いものだったんですけど。(ひ)




京都芸術センター

2009年04月30日 | 国内のおでかけ
David Bowie- Space Oddity Original Video (1969)

now here,nowhere
2009年3月4日(水)-22日(日)
出品作家 苅谷昌江、中居真理、馬場晋作、 藤井俊治、前田朋子、水木塁
京都芸術センター ギャラリー北・南
http://www.kac.or.jp//exhibition/nhnw2009.html
http://www.kac.or.jp/images/610img_file_101.pdf

京都国際マンガミュージアムから徒歩で京都芸術センターへ移動。
ここも元々小学校だった建物を利用しています。
この辺の統廃合はそれだけすごいということですね。
ここもなかなか不思議な作りの建物で入ってすぐにカフェがあったり、北館と南館(だったのかな)の間に校庭があって不思議な雰囲気でテニス(かなにか)をやっていたりしました。

場所からして大学生の展示かと思いきや、すべてプロの(という言い方変ですね)アーティストばかり。
前田朋子の「顔の無い女」という作品はいろんな形で顔の見えない女性が撮影されている。
ちょっと石内都を思わせるところがありましたが、はっきりと被写体を捉える中で見ているものが過去に持っているイメージを次々に喚起させる石内に対して、前田朋子は抽象性を感じさせる、一見はぐらかしているような作品で同じことをしている気がしました。

抽象的といえば、中居真理の作品も印象的でした。
gingham checkという写真とは思えないようなタイルを用いた作品。
ジム・ランビー的とでも言うんでしょうか(ジム・ランビーを見てないけど)。
同じ造形が連続しているものを写真に撮ったときの対象との距離感が面白い。
タイルをきれいにならんだ立体の作品や絵画の方が当然きれいなものになるんですが、写真というフィルターを通すことで綺麗に並んでいる造形に不思議な破綻が生まれる気がしました。

苅谷昌江のSpace Oddityも気になる作品でした。
http://yellowvalleys.net/port/
タイトルからしてボウイなんですが、京都文化博物館で開かれたAmuse Art Jam 2007 inkyotoでグランプリをとった作品だそうです。
オフィスとジャングルが不思議なバランスで描かれた作品でした。
確かにタイトルどおりの作品かな。(ひ)



京都国際マンガミュージアム

2009年04月29日 | 国内のおでかけ
Jean Giraud : Moebius


京都国際マンガミュージアム
「フランス語圏のマンガ――バンド・デシネの歴史と展開」展
「まんがタイトルロゴと書の美 鳥獣人物戯書
 ~書家・吉川壽一の挑戦~」 展

ここはお昼を食べたところからすぐ近く。
常設展示のみに使える割引券があったので寄ってみました。
杉浦茂の企画展にはすごく惹かれたんですが、マンガがいっぱい読めるそうだし、それほど長くいられないこともあって常設のみに絞ることに。
入ってみると子供がいっぱい。
ゆったりした場所でマンガを好きに読めるから、そりゃあいいですよね。
子供なら1回100円で入れるし、年間パスポートが1200円。
自分が小学生の時に近くにこんな施設があれば通っていたでしょう。
今やすっかりマンガを読む量は少なくなってしまいましたが。
元々小学校だった建物を使っているというのはよくあることですが、不思議に入り組んだ作りになっているのが子供にとっては散策気分で楽しいかも。

結局マンガはほとんど読まず展示だけ見ました。
フランスのマンガの展示が興味深いものでした。
日本と違って大人向けのもの、しかもアート嗜好が強くて本の値段も高い。
「タンタン」なんて子供向けのマンガだと勝手に思っていたのにずいぶん凝った作りの作品になっているので驚きました。
手塚治虫的でもあるし、ハリウッドの冒険映画的でもあります。
日本人でもフランスで活躍している人が結構いるようで、そうした作品も展示されていましたが、確かにかなりアート嗜好。
日本人とフランス人の共同作品もあって、藤原カムイの作品も展示されていました。
彼や大友克洋が影響を受けたのがフランスのメビウスという漫画家だったんですね。
大友克洋の漫画を初めて見たときの衝撃を今でも覚えていますが、元を辿るとこの人に行き着くのか。
それにしても、いろんなところに影響を与えてますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%AD%E3%83%BC

個人的にある国の漫画に今興味を持っているので、比較の対象としても面白いものでした。(ひ)


そうです、京都行きました その6

2009年04月27日 | 国内のおでかけ
東京百景 人形町 2 軍鶏の戦いは生で見てトラウマになりました。

午前中ゆっくり花見をした後は地下鉄で移動。
(く)はこの日も伝統工芸体験をするので、私ひとりで京都文化博物館へ。
「京都アートフリーマーケット」というイベントを開催中で建物の中だけでなく外までずらっと出展者の作品が並んでいました。
http://www.pref.kyoto.jp/bungei/arthurima.html

絵画や陶芸からイラストなど本当に幅広い文系なお祭りという感じ。
ごった煮感覚が面白かったけど、せっかくこれだけいろんな人がいるならコラボ作品をたくさん作ったりすると面白いのに。
目当てだったのは実はここでなく、建物の中のあざみというお店の地鶏の親子丼。
有名な料亭が出店しているのですが、値段がぐっとリーズナブル。
親子丼は880円なのにすごく評判がいいのでぜひ食べてみたかったのです。
http://www.bunpaku.or.jp/info_azami.html
お店は8割くらいの入りですぐに座れました。
下の写真の通りで上に載っている卵の黄身がポイントです。
http://www.kyoto-navi.com/detail/index_311.html

半熟卵が好きな方にはお勧めです。
卵が多い割りにしつこくないし、当然鶏肉もおいしい。
こうなると今度は夜来てみたい気になります。
接客も良いし、店の雰囲気も落ち着いていて至福の時間でした。
京都文化博物館でいい企画展があるときは結構込むんでしょうね。

そんな訳で、このブログでは珍しいグルメレポートでした。
すごくリーズナブルな値段ですけどね。
それにしても京都は親子丼の店が結構多いみたい。
ラーメンは地方によって味がかなり違いますが、親子丼もそれぞれ土地によって異なるんですね。
親子丼の発祥の地というと実は東京なんですね。
玉ひで
http://www.tamahide.co.jp/tanjo.html
卵しか見えない。
食べてみたい気がしますが、すごく混んでるみたい。(ひ)




そうです、京都行きました その5

2009年04月26日 | 国内のおでかけ
話はのんびりと、ようやく2日目に入ります。
どうやら京都では結構桜が咲いているらしいという情報を京都駅やテレビで聞いたので、午前中は桜を見に行くことに。
京都御苑にきれいに咲いている場所があるそうなので、ホテルから歩いていきました。
大きな道を避けて歩くと、時代を感じさせる建物と新しい建築物が渾然一体となった面白いところが多い。
いろんなお店があるんですが、入っても声も掛けられないのがまた京都ぽくっていい。
ひやかしの観光客はなかなか相手にしてくれないというのが妙に心地よかったりします。
これが大通りの観光客相手の店になると一気に愛想がよくなるんですけど。

20分ほど歩いて京都御苑に行くと、運動施設になっているところから入っているせいか観光客の姿はあまりなし。
御所の前で警備をしている人に聞いてみると丁寧に花見スポットを教えてくれました。
どうやら普通の順路とは逆に回ってしまったせいであんまり観光客を見なかったようです。
途中、桜が少しだけ咲いている木を眺めつつ更に移動していくと、すごい桜が待っていました。
人の姿もすごい。
みんなここにいたんですねえ、って当然か。
近衞邸跡というところにある枝垂桜で例年よりやや早めに咲いてくれたそうで綺麗な姿が見られました。
http://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/2_guide/map1_sidare.html

自分も含めてみんな写真取りまくってましたね。
近くのベンチで食事している人も多かったので、そこで朝食にしました。
桜の他に桃やモクレンも咲いていました。
下のページの3月16日のところに詳しい説明があります。
京都御苑ニュース
http://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/news/search_plus.php?category_id=15&submit_search_plus=1

無料で見ることのできる閑院宮邸跡の管理をしている方が上のブログを書かれているようです。
閑院宮邸跡の後は拾翠亭を見学。
http://homepage2.nifty.com/cub/niwa/jusuitei.htm

地味だけど落ち着きが感じられて、一休みさせてもらうにはぴったりのところ。
家の中にある掛け軸には書状が飾られていました。
なんでも俵屋宗達のところへのお茶の誘いの手紙だそうです。
さすが九条家。
九条家と宗達の関係ってどんなものだったんでしょう。
京都って狭い場所にいろんなものが凝縮されているというイメージがあるから人間関係もつながりがなさそうな人も意外なところでつながっていたりするんでしょうね。
なんてことを思いつつ、のんびりすごさせていただきました。(ひ)



そうです、京都行きました その4

2009年04月22日 | 国内のおでかけ
時間も空いて記憶も更にぼんやりとしていますが旅の記録の続きを。
岡崎を出た後はバスに乗って祇園へ。
バスの一日乗車券も買ったことだしと利用したんですが相変わらずバスは込んでました。
安いけど乗り降りが大変だし、時間が当てにならないのは困る。
まあ仕事じゃないから多少遅れるのは気にしませんが、30分以上こないと哀しい気分になりますね。
このときはそれほど待たずに済んだんですが。

祇園は岡崎と違ってすごい人。
京都のガイドブックに載っていた甘味処に入ったのですが、値段の割にはおいしくなかった。
大きな通りに面しているお店は大抵こんな感じだったなあ、今回は。
人のいないような場所にひっそりと安くて美味しいところがあるのは観光地だから当たり前か。
ガイドブックには本のことを言うと記念品をくれると書いてあったのに、どこでも無料でくれるパンフレットでごまかされました。
さすが観光地。

そんなこんなで日が暮れてくると夜のライトアップの時間になりました。
3月中旬から京都の数箇所で遅くまでライトアップをしているのです。
それを目当てにきた観光客ですごい人ごみだったのですが。
何年か前に京都に行ったときはライトアップがなくて早い時間にお寺の見学ができなくなって困ったことがありました。
早寝早起きのでいない人間はいいものをなかなか見られないなあといううらぶれた気持ちで薄暗い哲学の道を歩いた覚えがあります。

ライトアップされているところを一回り見た感じですが、みんな何か綺麗なものがないか、面白いものかないかとハイエナのように目を向けてしまうのがおかしい(自分も含めて)。
普通ならあまり見向きもされないような現代アート風の展示にも人が集まって写真を撮ったりしてる。
高台寺にも寄って掌美術館も見ましたが一番印象に残ったのはライトアップされた池の幻想的な美しさ。
http://www.yakei-kabegami.com/cgi-bin/kabegami/12534.html

上のページは季節違いですが、水面があまりにもきれいで鏡のようにもうひとつの世界が美しく照らし出されています。
よくある光景ではあるんですが、ここまで綺麗だと言葉も出なくなります。
あまりにも美しすぎて見ていて怖くなってきました。
これで周りにひとがいなかったら立ちすくんだまま動けなくなったんじゃないでしょうか。

なかなかバスに乗れなかったのが、高台寺からの帰りでした。
散々待たされた挙句当然のように異様な込み方。
何とかホテルの近くで降りて、おばんざいの店で夕食。

という訳で一日目終了。
関西の深夜番組を見ながら就寝。
ダウンタウン浜田が東野とともに電車に乗って地元に帰るという番組も見ましたが、これは東京でもやっていたんだろうなあ。(ひ)




「萌春の美 ―重要文化財 豊公吉野花見図屏風とともに―」展

2009年04月16日 | 国内のおでかけ
「萌春の美 ―重要文化財 豊公吉野花見図屏風とともに―」展
特別展示 雛かざり
会期:平成21年2月13日(金)~4月19日(日)
細見美術館
http://www.emuseum.or.jp/exhibition/index.html

雛飾りの特集展示に梅、椿、桜に関する展示と非常に春らしかったんですが、地味といえば地味。
それもそのはずで、京都高島屋にかなりの作品が行っていたんですね。
その高島屋の展示は東京にもくるようなのですが京都で見てきました。

昨日書いたように和服姿の人も多かったんですが、そういった方々は雛飾りに注目してました。
女性の姉妹のいなかった私はまったく縁のないものなので全然ピンとこないんですが、女性にとってはいろいろと思い入れのあるものなんでしょうね。
こんなに数があると保管が大変だろうなあ、とか、この顔はちょっと怖いなあ、とか、人形の表情も流行があったり、だれかを模して作ったりしたんだろうか、とくだらない感想ばかりが浮かんできました。
今の時代、なかなか大掛かりなものを自分で持つのは大変だろうから、こういうところで鑑賞して済ますというのも手かもしれません。

メインの重要文化財「豊公吉野花見図屏風」ですが、これはまた華やかでした。
秀吉主催の豪華な花見を描いた6曲1隻の作品。
美術品でもありますが、記録的な側面も大きい作品で、有名な人物かどうにいるのか探るだけでも飽きないという作りになっています。
変わった格好の人が多いようなんですが、どうやらこの花見は秀吉から南蛮風のものを必ず身に着けて参加するようにという命があったようです。
解説を見ると南蛮風の男が伊達政宗と書いてあるんですが、南蛮風にはまりすぎ。
身に着けてくるという範囲を超えて完全に南蛮人になってます。
豊臣秀吉と南蛮文化(すごい言い方だけど)の関係というのも複雑ですよね。
それにしても、こういう歴史上の事実とリンクする作品というのは歴史物好きの人にはたまらないんだろうなあ。
大河ドラマや時代物の小説なんかも史実にあっているか、歴史上の人物をどう描くかに関心があるんでしょうから。

そのほか、宗達や其一、抱一の作品も展示されていました。
豪華な「豊公吉野花見図屏風」とは、ある意味対照的な其一や抱一の作品が素敵でした。
抱一の「桜に小禽図」も良かったなあ。
http://www.digistyle-kyoto.com/event/tenrankai/10fantastic_age.html

ますます其一と抱一の区別がつかなくなってくる。
前回ここで展示を見たときは其一の方が圧倒的にいいよと思ったんですが、その後、抱一にも同じよさを感じることが多いんですよね。
まあ、師弟関係だから当然といえば当然なんでしょうが。(ひ)



そうです、京都行きました その3

2009年04月15日 | 国内のおでかけ
ということで印象的過ぎる室内アナウンスがまだ耳に残った状態で京都市美術館を後にしました。
まだ時間があるので町の中を少し散歩しました。
夕方になっていたし、それほど長い時間はなかったので京都市動物園の方にはいかずに近くを回っただけなのですが、観世会館の近くに異様な建物がありました。
藤井斉成会有鄰館 (藤井有鄰館)
http://kaiwai.city.kyoto.jp/search/view_sight.php?lang=ja&InforKindCode=1&ManageCode=5000034

http://www.mapple.net/spots/G02600118501.htm

建物の上に変なものがついているし、全体の作りもかなり変わっています。
大正時代に作られた私立美術館だそうですが、同じ古い私立美術館である大倉集古館に通じるセンスがあるかも、そういえば。
国宝もあるそうですが、月に2日間しか開いていないというのはすごい。
場所がかなり人里はなれたところというのなら分かりますが、こんな観光地で月2回とは謎です。

そういえば、この期間、京都では和服のキャンペーン(?)をやっていて、和服姿ならかなりの施設が無料で楽しめるということになっていました。
そのせいもあってか和服姿の人はいろんなところで多く見かけました。
次に行ったのは、そんな和服姿の人が多かった細見美術館です。(ひ)


京都市美術館所蔵品展 画室の栖鳳

2009年04月13日 | 国内のおでかけ
京都市美術館


京都市美術館所蔵品展 画室の栖鳳
1月24日(土)— 3月29日(日)
http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/exhibition/masterpieces.html

という訳で京都市美術館の本館へ。
本館も別館も趣きある建物が何ともいえません。
常設展示だけなのでガラガラで、空いてましたけど。
3連休というのに、ここは企画展なしだし、近代美術館は現代美術の展示だから、なかなか美術好きも集まらない感じでした。
とはいえ、栖鳳の作品をわずか200円で堪能できるのは嬉しい。
中途半端な企画展より、しっかりした常設展の方がそりゃあお得というものです。
展示は栖鳳の代表的作品の素描や模写が中心。
動物や女性を描いた素描が数多くありましたが、作品までには当然ながら紆余曲折あるものですね。
素人から見ると、これはこれで別に作品にしてもいいんじゃない、と思うくらい変わってしまう作品も多かった。
それに素描や描きかけのままの作品を残したままで完成までたどり着かなかったものも少なくありません。
よくこんなに描いたものだなあというのと、よくこんなに未完の作品が残っているものだなあというふたつの感想が同時に浮かびました。
それにしても栖鳳はやっぱり動物。
山種にある「班猫」を描くまでのエピソードもすごいですが、今回展示されていた写生帖には草花や動物の絵が数多く描かれています。
栖鳳だけでなく彼の弟子たちの作品も見られたのも嬉しかった。
土田麦僊、小野竹喬、上村松園等々。

200円でみられる展示にしてはヴォリュームたっぷりで良かったのですが、閉館15分前くらいになると「後○○分で閉館になります」というお知らせが大きな音量で立て続けに流されるのには参りました。
音楽まで確かついてたし。
よっぽど帰ろうとしないお客さんが多いのか?
閉館時間になったら、さっさと帰りたいのか?
常設展だけでお客さん少ないから、音がむなしく響き渡っている。
でも、近くにいたカップルは「もうこんな時間なんだ? 」とか言うだけで全然アナウンスに違和感なし。
きっと、ここはこんな感じなんですね、いつも。
テイト・モダンのミュージアム・ショップで閉店時間を大声で知らせた店員を思い出しました。(ひ)









そうです、京都行きました その2

2009年04月12日 | 国内のおでかけ
近代美術館を一通り見ると、ミュージアムショップで国吉のポストカードを買って外へ。
かなり早く見終わったので、外に展示されているオブジェを一通り見てから平安神宮を適当に一回りして、京都市美術館別館でやっていた児童作品展をざっくり見て、みやこメッセへ。
みやこメッセというのは京都市勧業館というのが正式名称で(く)は伝統工芸体験をここでやっていました。
そこに最初に寄ったとき不思議な展示のチラシが貼られていたのが気になっていました。

陶工たちの墨彩画展Ⅱ
主催:志豊の会・黒士会
http://www.miyakomesse.jp/events/2009/03/post-214.php
こちらのブログの下の方に写真が。
http://report.craft-en.com/2009/04/index.html

というもので、どうやら2つのグループによる展示だったようなんですが、すごく良かったです。
特に水墨画の自由さ、センスの良さが抜群でした。
大体、京都市勧業館内に貼られていたチラシがあまりにも人を食った舐めた絵だったので吹き出しそうになりました。
描く人によって作品もまったく違う自由さがすごい。
どんなキャパシティの広い先生がいるところなのかとビックリ。
特に何も聞かず作品を見せていただいただけなんですが、恐るべし京都と思いました。
どうやら絵付け師や陶芸家といった人たちが水墨画を勉強して描いた作品のようなんですが。
とにかく楽しい展示だったなあ。

しばらくして(く)のところに行ってみると、まだまだ体験が終わりそうもないので京都市美術館にひとりで行くことに。
ここは常設展示だけだったんですが楽しみにしていたものでした。(ひ)