scarface ending スカーだけにXが象徴的に使われているのが印象的(1932)
オバマ・ショック
越智道雄, 町山智浩
集英社新書
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-720477-3
本の感想です。
めずらしくベストセラーものです。
前に読んだ町山智浩の本もよく売れていたものだったんですけど。
それにしても日本のオバマブームというのは何だったんでしょうね。
もう過ぎ去った感もありますが、スピーチでのいくつかのフレーズと小浜市と何だか珍しく明るい話題として、意味なく日本人が食らいついていました。
スピーチがすごかったとCDやDVDまで出てましたけど、そんな風に日本人がアメリカ人のスピーチに興味を持ったことなんかなかったですよね。
確かにオバマのスピーチは良かったかもしれないけど、アメリカの過去の大統領にもうまいとされている人は少なくなくて、大学の英語音声学か何かの授業で聞かされた覚えがあります。
でも、今回は突然のブーム。
しかも、スピーチの内容にはまったく興味がなく、いくつかのフレーズや聞き取りやすい英語ばかりが注目されたというのも不思議でした。
さて、この本はオバマに関する本ですが、オバマの経歴や過去の話はその一部で、なぜオバマで今アメリカに求められたか、これからのアメリカはどうなっていくのかを読み解いたもの。
そのことが最初は意外だったんですが、そういえば、私たち日本人が求めているのは別にオバマ本人の情報じゃないんだよなあ、と気付きました。
彼によって日本も少しは景気がよくならないかなあ、とか、アホな戦争が終わらないかなあ、といったことを考えている人が多いわけで。
この本を読むとオバマ登場は二大政党のバランスの変わり目にうまくフィットしたことが大きかったことが分かります。
さすが新書だけに読みやすくてあっという間に読めるんですが、それだけに話があまり脇道に逸れないのが残念といえば残念。
対談のひとつの魅力というのは脇道に話が逸れて、それぞれの人のパーソナリティが見える瞬間じゃないかと思うので。
そういった意味で面白かったのは町山智浩のお父さんの話。
とんでもなくアメリカかぶれで「暗黒街の顔役」を見たのがそのきっかけだったという話。
アメリカン・ドリームの崩壊について書いている町山智浩のお父さんがアメリカン・ドリームにひたすらあこがれていたなんて。
それなのに一度もアメリカに行くことがなかったというのも時代を感じさせます。
「暗黒街の顔役」はベン・ヘクトが脚本を書いたギャング映画の名作という印象しかなかったのですが、ラストが数ヴァージョンある不思議な映画でした。
レンタルで借りたヴィデオは最後に数ヴァージョンのラストが続けて入っていました。
ラストで主人公の情けない姿を思い切り見せるヴァージョンは強烈だったなあ。(ひ)
オバマ・ショック
越智道雄, 町山智浩
集英社新書
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-720477-3
本の感想です。
めずらしくベストセラーものです。
前に読んだ町山智浩の本もよく売れていたものだったんですけど。
それにしても日本のオバマブームというのは何だったんでしょうね。
もう過ぎ去った感もありますが、スピーチでのいくつかのフレーズと小浜市と何だか珍しく明るい話題として、意味なく日本人が食らいついていました。
スピーチがすごかったとCDやDVDまで出てましたけど、そんな風に日本人がアメリカ人のスピーチに興味を持ったことなんかなかったですよね。
確かにオバマのスピーチは良かったかもしれないけど、アメリカの過去の大統領にもうまいとされている人は少なくなくて、大学の英語音声学か何かの授業で聞かされた覚えがあります。
でも、今回は突然のブーム。
しかも、スピーチの内容にはまったく興味がなく、いくつかのフレーズや聞き取りやすい英語ばかりが注目されたというのも不思議でした。
さて、この本はオバマに関する本ですが、オバマの経歴や過去の話はその一部で、なぜオバマで今アメリカに求められたか、これからのアメリカはどうなっていくのかを読み解いたもの。
そのことが最初は意外だったんですが、そういえば、私たち日本人が求めているのは別にオバマ本人の情報じゃないんだよなあ、と気付きました。
彼によって日本も少しは景気がよくならないかなあ、とか、アホな戦争が終わらないかなあ、といったことを考えている人が多いわけで。
この本を読むとオバマ登場は二大政党のバランスの変わり目にうまくフィットしたことが大きかったことが分かります。
さすが新書だけに読みやすくてあっという間に読めるんですが、それだけに話があまり脇道に逸れないのが残念といえば残念。
対談のひとつの魅力というのは脇道に話が逸れて、それぞれの人のパーソナリティが見える瞬間じゃないかと思うので。
そういった意味で面白かったのは町山智浩のお父さんの話。
とんでもなくアメリカかぶれで「暗黒街の顔役」を見たのがそのきっかけだったという話。
アメリカン・ドリームの崩壊について書いている町山智浩のお父さんがアメリカン・ドリームにひたすらあこがれていたなんて。
それなのに一度もアメリカに行くことがなかったというのも時代を感じさせます。
「暗黒街の顔役」はベン・ヘクトが脚本を書いたギャング映画の名作という印象しかなかったのですが、ラストが数ヴァージョンある不思議な映画でした。
レンタルで借りたヴィデオは最後に数ヴァージョンのラストが続けて入っていました。
ラストで主人公の情けない姿を思い切り見せるヴァージョンは強烈だったなあ。(ひ)
