Julian Cope - China Doll
Project Nyx第10回公演
『上海異人娼館~China Doll~』
2012年11月1日(木)~11月11日(日)
会場 東京芸術劇場 シアターウエスト(小ホール2)
キャスト 毬谷友子、蘭妖子、中山ラビ、フラワーメグ 水嶋カンナ、
倉田知美、村田弘美、よしのまり、市川梢、宮菜穂子、
傳田圭菜、今村美乃、南かおり、今井和美、前田尚子、
SaLi、三枝玲奈、有栖川ソワレ、尾崎桃子
《演奏・出演》 黒色すみれ
《人形遣い》 ルナティコ 吉田日出子
舞台美術・衣装 宇野亜喜良 / 照明 ライズ / 装置 大塚聡
音響 大貫誉 / 美術・衣装助手 野村直子 / 振付 大川妙子
舞台監督 松下清永+鴉屋 /ヘアデザイナー 伊藤五郎(be・glee)
ヘアメイクアップ 川村和枝(P.bird) / 衣装協力 丸山敬太(KEITA MARUYAMA)
衣装製作 竹内陽子 / 宣伝美術 宇野亜喜良、福田真一
構成協力 澤藤桂 / プロデューサー 水嶋カンナ
制作 Project Nyx / 制作協力 新宿梁山泊、J・S・K
http://www.project-nyx.com/pinfo/main/
不思議な芝居でした。
「O嬢の物語」を寺山修司が映画化した『上海異人娼館』が原作。
大金持ちのフランス人のフィアンセである日本人女性が、自分たちの愛の深さを確かめるために娼婦になるというストーリーで、寺山修司が本を書いているということを考えるとかなりわかりやすい。
というか。ちょっとわかり安すぎるという違和感が。
実際、ストーリーはおまけみたいなもので、あくまで歌やダンスが中心。
主な登場人物は娼婦たちというだけあって、みんなエロティックな格好なんですが、彼女たちが踊るアクロバティックなダンスは思い切り体育会系。
踊りの切れ味が良すぎて娼婦と言うより、ダンサー。
役者も有名どころをそろえていて、寺山修司作品のような素人がでてきているのか、と思わすような妖しげな空気感もまるでなし。
などということがどうでもよくなるくらい驚いたのは吉田日出子が舞台終盤に「ウェルカム上海」を歌ったこと。
それまでの話をまったく無視するように唐突に歌が始まり、その部分だけが吉田日出子ショーのようになっている。
口パクの歌が多かったのに、「ウェルカム上海」は生で歌われていたことや、それまでの語りの部分が録音によるものだったことを考えると、体調の悪い吉田日出子に見せ場を作りたかったんでしょう。
これは宇野亜喜良の気遣いなんだろうか、と気になって、ストーリーなんて二の次になってしまいました。
結城座の『乱歩・白昼夢』でも黒色すみれが出演していたし、美術は宇野亜喜良が担当していました。
あのときの舞台後の座談会で、宇野亜喜良と斎藤憐の間の乱歩作品の解釈がだいぶ違って苦労したという話が印象的でしたが、今回の作品はまさに宇野亜喜良ワールド。
「耽美」という言葉がぴったりの世界でした。(ひ)

Project Nyx第10回公演
『上海異人娼館~China Doll~』
2012年11月1日(木)~11月11日(日)
会場 東京芸術劇場 シアターウエスト(小ホール2)
キャスト 毬谷友子、蘭妖子、中山ラビ、フラワーメグ 水嶋カンナ、
倉田知美、村田弘美、よしのまり、市川梢、宮菜穂子、
傳田圭菜、今村美乃、南かおり、今井和美、前田尚子、
SaLi、三枝玲奈、有栖川ソワレ、尾崎桃子
《演奏・出演》 黒色すみれ
《人形遣い》 ルナティコ 吉田日出子
舞台美術・衣装 宇野亜喜良 / 照明 ライズ / 装置 大塚聡
音響 大貫誉 / 美術・衣装助手 野村直子 / 振付 大川妙子
舞台監督 松下清永+鴉屋 /ヘアデザイナー 伊藤五郎(be・glee)
ヘアメイクアップ 川村和枝(P.bird) / 衣装協力 丸山敬太(KEITA MARUYAMA)
衣装製作 竹内陽子 / 宣伝美術 宇野亜喜良、福田真一
構成協力 澤藤桂 / プロデューサー 水嶋カンナ
制作 Project Nyx / 制作協力 新宿梁山泊、J・S・K
http://www.project-nyx.com/pinfo/main/
不思議な芝居でした。
「O嬢の物語」を寺山修司が映画化した『上海異人娼館』が原作。
大金持ちのフランス人のフィアンセである日本人女性が、自分たちの愛の深さを確かめるために娼婦になるというストーリーで、寺山修司が本を書いているということを考えるとかなりわかりやすい。
というか。ちょっとわかり安すぎるという違和感が。
実際、ストーリーはおまけみたいなもので、あくまで歌やダンスが中心。
主な登場人物は娼婦たちというだけあって、みんなエロティックな格好なんですが、彼女たちが踊るアクロバティックなダンスは思い切り体育会系。
踊りの切れ味が良すぎて娼婦と言うより、ダンサー。
役者も有名どころをそろえていて、寺山修司作品のような素人がでてきているのか、と思わすような妖しげな空気感もまるでなし。
などということがどうでもよくなるくらい驚いたのは吉田日出子が舞台終盤に「ウェルカム上海」を歌ったこと。
それまでの話をまったく無視するように唐突に歌が始まり、その部分だけが吉田日出子ショーのようになっている。
口パクの歌が多かったのに、「ウェルカム上海」は生で歌われていたことや、それまでの語りの部分が録音によるものだったことを考えると、体調の悪い吉田日出子に見せ場を作りたかったんでしょう。
これは宇野亜喜良の気遣いなんだろうか、と気になって、ストーリーなんて二の次になってしまいました。
結城座の『乱歩・白昼夢』でも黒色すみれが出演していたし、美術は宇野亜喜良が担当していました。
あのときの舞台後の座談会で、宇野亜喜良と斎藤憐の間の乱歩作品の解釈がだいぶ違って苦労したという話が印象的でしたが、今回の作品はまさに宇野亜喜良ワールド。
「耽美」という言葉がぴったりの世界でした。(ひ)
