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てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

バースをぐるっと

2008年09月20日 | 国外のおでかけ

そんなわけで昼食後はバースの町を歩きました。
観光スポットとして行ったのはヴィクトリア・アート・ギャラリーファッション・ミュージアムロイヤル・クレシェントサーカス最初のヴィクトリア・アート・ギャラリーは入場無料のナイトスクープのパラダイスネタになりそうなギャラリー。
http://www.victoriagal.org.uk/
部屋中の至るところ、見る方の都合も考えず、びっしりと作品が並んでいます。
階段のところに並んでいる絵なんて、照明に反射して全然見えないんですけど・・・・・・。
まあ、無料のところだから良いんですけどね。
この中にもブタがいたのでしっかり写真をゲット。
飾ってある作品はほとんど名前も聞いたことのない人たちの手によるもの。
ウイリアム・ブレイクとジョン・コンスタンブルの作品が一点ずつありました。
ターナーの絵もあるそうだけど、この日はなかった様子。
ファッション・ミュージョアムはローマン・バースとのセット券を買ったので入りました。
http://www.fashionmuseum.co.uk/
この日は夕方からイベントが入っているらしく、従業員はそっちに気を取られてました。
展示で面白かったのはイギリスのロックと写真とファンションのつながりの話。
http://www.fashionmuseum.co.uk/index.cfm?UUID=E23744F6-F1F6-A110-45C5AE211576093F
印象に残ったのはこのことだけなんですが。
ここも歴史ある建物がすごいんですよねえ。
建物の中の様子を見るのが主でした、実際のところ。
中でもすごかったのはロイヤル・クレシェントとサーカス。
世界遺産にふさわしいとんでもないものです。
どちらも円形にずーっと伸びている集合住宅。
こんなところに今でも普通に部屋を借りて住んでいる人がいるのが一番驚きですけど。すぐ側の公園でそんなすごい建物を見ながら一休みするのは幸せでした。
さて、ブタの話ですが、ロイヤル・クレシェントにいた2体のブタが面白かった。

バース出身の男性、女性の顔を描いた物。当然知らない人が多かったんですが、ジョニー・デップやヴァン・モリソンの顔が!

どうやらジョニー・デップはバースに別荘があるらしい。
http://www.eikokutabi.com/ukwhatson/uk_guide/features/news/050906.html
ということはヴァン・モリソンも別荘をもっているんでしょうか。
2人が偶然会っても顔が分かるかなあ、お互い。
ブタの話ですが、これがいろいろとんでもないところにいるんですよ。
木の上につられていたり。

一般の住居の庭にいたり。
建物の上にいたり。
しかも地図が正確じゃないので、いるはずのところにいなかったりするし、可愛そうなブタは破壊されて修理中だったりもします。
このブタを後日オークションして、そのお金で活用されていない2つのトンネルをいろんな形で利用できるようにしたいんだそうです。
そんなブタたちをずいぶん見まくってからB&Bに戻りました。
閑散とした道路にたむろしている酔っぱらった若者に声をかけられてヒヤッとしましたが、何事もなく帰り着きました。
日本から持ってきた無印のラーメンやらなにやら質素な食事をして早めの就寝。
次の日はコッツウォルズへのバス・ツアーです。(ひ)


ピッグ・イン・バース

2008年09月18日 | 国外のおでかけ

旅行記を書くのに時間を書けすぎて、もはや記憶はかなりおぼろげになっています。
さて、B&Bを出た後、私たちは駅前の繁華街に出ました。
バースはまさに観光地。
軽井沢のようなところを思い浮かべていただければイメージ通りだと思います。
駅前のある程度の場所だけが観光客で大にぎわい。
行ったのが土曜日だったこともあるんでしょうが、みんな買い物してましたねえ。

日本と違うのは午後5時には飲食店以外はほとんど閉店してしまい、日曜も開いていないということ。
昼間はロンドンからの観光バスで訪れる人も多いので、特に賑わっているわけです。
次の日、バスツアーに参加することになっていたので、バースを観光するなら今日しかない(土曜にきて月曜の朝ロンドンに戻るというスケジュール)と定番観光スポットを回ることに。
そういうことで最初に行ったのは有名なローマン・バースから。
http://www.romanbaths.co.uk/index.cfm
10.5ポンド(2000円以上)と結構な入場料がかかりますが、音声ガイドつきになっています(なんと日本語有り)。
その解説がやたら詳しすぎて、1つの音声ガイドを聞いているうちに3つくらい先までいってしまうという代物なんですが。
http://www.romanbaths.co.uk/index.cfm?UUID=822ED695-AA8D-44F6-81DB2CDB33B98813
古代にこんな風にローマ人が入浴して、それが今も残っているというのは確かに凄い。
でも、ここで感動した物に順番をつけると、ここは決して1番じゃなかったんですけど。
そのローマン・バースを見ている間にも先日書いたブタのオブジェが登場しました。


その後、外の広場にもブタがいる。
なんと、バースではカウ・パレードならぬピッグ・イン・バースというブタのオブジェを町中に飾るというイベントをやっていたのです。
http://www.kingbladudspigs.org/pigs/index.php
こいつらが町の至る所にいるわけです。
「ピッグ・マップ」というブタの居場所を示す地図を売っていたので(こんなものが有料なのがイギリスだよなあ、日本なら絶対無料なのに)購入。
ここに、バース観光&ブタ探し、いやブタ探し&バース観光の日がスタートしました。
ブタは全部で100体。
バースの外れにいるものも結構あるし、時間もないのでそんなには見られない、という割には結構見つけて写真を撮りました。
どう町を回るか相談しつつ、地元の人しか来そうもない、すごく安いマーケットの奥の店で昼食をとったのでした。
お客はおじいさん、おばあさん、ばかりだったなあ。(ひ)


バースへ

2008年09月17日 | 国外のおでかけ

旅行第3日はロンドンからバースへ。
この日がイギリス滞在中一番の好天でした。
まだまだ時差ぼけが治っていないので早起きは問題なし。ぎりぎりまで寝てしまい慌てて朝食を済ませてホテルを出るというのがパターンになっているのですが、結構余裕がありました。

チェック・アウトを済ませると電車でウォータール→パディントンと移動して、パディントンで予約していたチケットを発券していざバース・スパ行きの列車に。

パディントンからは1時間半の旅。チケットを事前予約しなくても乗れるけど、予約すると席が確保されるし、予約の仕方や時間、片道か往復かによってかなり料金が違うというのはこの列車。予約の入っている席は椅子の上に紙が挟んである。座席が狭いのと少し離れた席の若者が酔っぱらって騒いでいるのが難点ですが、田舎に向かっていく美しい景色を見ながらの快適な旅でした。

←土曜日の朝はガラガラのチューブ内

イギリスの列車は基本的に座席が狭くて、窮屈でした。地下鉄はみんな大江戸線くらいのイメージ。当然、体の大きな人はイギリスの方が多いのに。レディ・ファーストの国は座席も女性中心ということ?

バース行きの出るパディントン駅→

それはさておき、予定通り11時にバース・スパ駅に到着。駅前はオリンピックに向けて工事中。ロンドンも工事中の建物がめちゃくちゃ多かったんですが、ここまでその影響があるのか。東京でオリンピックなんてことになったら、エコなんて言葉は忘れて東京大改造になるんでしょう。嫌だなあ。 ここで今更ながらバースという場所をご紹介すると。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B9_(%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9)
バースとはバス、つまりお風呂のことでして、ローマ人の温泉だったのです、ここは。今はその跡を見学するのみですが、大きなローマ様式浴場が残っています。その見学にも行ったのでそちらの詳しい話は後ほど。 観光地なので、古い建物をそのまま使って商売をやっているのが不思議な感じ。古代建築がHMVやマックになっていたりします。

そんな賑わう町を横目に見つつ、まずはB&Bへ。
町の中心地とは駅を挟んで反対側に回り、歩いて15分ほどのところ。
上りがきつくて参りましたが、こんなに荷物を持って移動するのはこれだけだからとがんばりました。道に迷っているところを親切なオジサンに助けてもらいつつ宿へ。

その途中で変なブタのオブジェを通りで発見。実はこのブタがバースの旅の「裏メイン」とでもいうべき存在になるのですが、このときはそんなこと知るよしもなく。
宿に着いてチェック・インを済ませると、荷物を部屋に移すのに一苦労。申し込んだときには部屋がいっぱいで屋根裏部屋なら空いているけど、ということだった。
部屋は普通だけど、2階から屋根裏部屋までの階段が急で天井が低いのが問題。
ま、そのくらいなら、と通常の部屋よりかなり安い値段にも惹かれて泊まることにしたんですが、荷物をもってあがるのはなかなか大変だった。

なんとか部屋にあがり、外の美しい光景(かなり坂道を上りましたから)を見つつコーヒーを飲んで一休みすると、バースの町を探索に。繁華街に向かって坂を下りていったのでした。(ひ)


ロンドンの夜

2008年09月16日 | 国外のおでかけ

ようやく旅行記に戻ります。

地下鉄を降りた後、まだ時間があったので少し店をふらふら。
普通の本屋、CDショップは値段がかなり高い。大きな店に入ると、食品と同じように2つでいくら、3つでいくらというものが結構ありますが、それでも安くはない。CDではザ・フーがやたらフューチャーされてましたね。イギリスならではという珍しいものは特に見つけられず、収穫なし。
台湾に行ったときは新しいCDをそれなりの値段で買うと、旧作のCDが激安で買えましたが、イギリスは平均して高くて、すごくお得なものがない。日本ではすっかりワゴン・セールの商品ばかり買っている私はがっかり。

ところがしばらく歩いていると、本屋ばかりが並ぶ通りがあり、その中にバーゲンという文字のある店がちらほら。少しは安いのかと入ってみると、全商品が定価の半額以下。おーっ、と思いいろいろ見ていると、段ボールの中に入った激安の本が!
数は多くないけど、みんな£1か£2という値段。ざっと見ていいものがないと思っても、しつこく丁寧に見ていると実は掘り出し物がある、とワゴン・セール・マニア(?)の私は経験値的に知っているので、いつまでも見ていると、アル・グリーンの伝記とジョン・オハラの小説を発見。オハラは思いきりアメリカの作家で田中小実昌訳の素晴らしい短編集を読んだことがある。
Matthew J. Bruccoliという人の序文がついているけど、こんな人でした。 http://www.msz.co.jp/book/author/13921.html 日本で出ていた短編集に入っていない作品も結構あるようなので、ゆっくり読んでみます。アル・グリーンもアメリカのソウル・シンガーだから意外な収穫でした。
ページをめくってみるとラエル・ラベットと一緒の写真なんかもありました。

そんなこんなでしばらく歩いて、(く)の知り合いのイギリス在住の日本の方と会って中華を食べました。イギリスにいる間は予想通り、いろんな国の料理を食べました。そんなこんなで地下鉄に乗り、ホテルに戻ったのは十時過ぎだったでしょうか。

↓ロンドンオリンピックの広告(ホテルの近く)

たっぷり楽しんだんですが、イギリスのビールが置いていなくて残念。スーパーでは8缶入りのパックしかなくオーストラリアのワインを飲んでいたのです。まあ、日本でも現地と変わらない値段で同じビールが飲めるんですが。地下鉄とナショナル・レイルロードの乗り換えが楽だったのであっという間でした。ようやくロンドンの地下鉄に慣れてきた感じですかねえ。

ウォータールー駅の地下鉄にあった「象」→

それにしても、エレヴェーターが無茶苦茶ゆっくりなのには笑いました。どうも、みんな見向きもせずに階段やエスカレーターに向かうと思ったら。あまりに遅いので外国人か老人くらいしか乗らないみたいです。エスカレーターがすごい傾斜で速いのにもびっくりでしたが。夜は適当に少しテレビを見つつ、翌日の準備をして、早めに就寝。
次の日はバースに向かうのですから!(ひ)


ナショナル・ギャラリーでランチ!

2008年09月15日 | 国外のおでかけ

5日に渡るナショナル・ギャラリーの(ひ)のブログを“斜め”に読んだ半数以上のみなさんは、きっと同情してくださるはず。こんな美術おたくに付き合わされてしまった、ただの観光客の私を。

正直言ってSainsbury wingを5~6室見ただけで実はちょっと食傷気味でした。 宗教画多すぎ。歩くの疲れた。お腹すいた。私が見たいターナーやレンブラント、印象派にたどり着くのは一体何時間後なんだろう・・・。

というわけで、じっくり見ている(ひ)をよそに、Sainsbury wingをさーっと見終わってしまった私は、下のミュージアムショップをふらふら。それでもまだ(ひ)は見終わらない。待ちくたびれるは、お腹すくはで、もう我慢できん、ここで食べられないならもう一歩も動かないぞ、という駄々っ子のような気持ちになり、(ひ)を説得して食べてしまった高級ランチ(我が家にとっては)。

 トマトとオニオンのタルトレット 5.50ポンド、えんどう豆とハムのスープ 4.50ポンド、紅茶2.50ポンド、コーヒー 2ポンド+サービス料

いやぁ、無理しちゃったなぁと思ったけれど、このとき食べたタルトレットがイギリスで食べた一番おいしいものでした。もっと食べたいと思いましたが、あっという間に食べ終わってしまう品のいいサイズ。帰ってきて調べてみたら、オリバー・ペイトンっていう有名なシェフがやっているそう。

The National Dining Rooms http://www.thenationaldiningrooms.co.uk/index.asp

日本でも近代美術館に行ったらランチしてしまうけど、美術館のランチって侮れない。知ってたら奮発してアフタヌーンティーしたかったなぁ。(時間的には厳しかったけど)(く)

 


ナショナル・ギャラリー その5

2008年09月14日 | 国外のおでかけ
Grateful Dead China Cat Sunflower ひまわりつながりということで



やたらに長くなったナショナル・ギャラリー鑑賞記もようやく最終編。
せっかく見たものを忘れたくないのでついつい長くなってしまいます。
1700~1900年は有名どころのオンパレード。
インパクトがあったのは、この2点。
ポール・ドラロシュの「レイディ・ジェイン・グレイの処刑」

エドゥアール・マネの「マクシミリアンの処刑」

「処刑もの」とでも申しましょうか。
上の方はジェイン・グレイという非常に短い期間女王になり、処刑されたという女性。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%A4

実際の処刑とはことなりドラマチックに仕立て上げているとガイドブックは、この作品をまったく認めていませんが(かなり強気な女性で自ら断頭台に向かったそうです)、作品としてはインパクトがあります。

マネの方も事実とずいぶん異なるという点は共通しているようです。
http://www.salvastyle.com/menu_impressionism/manet_maximilian.html

絵画というのはよりインパクトのある劇的なものにすり替えられることは多いだろうし、誰にとって、どう都合のいいものにさるか、という点で写真や映像以上に手を加えることが容易なわけです。
今の時代、ニュースやドキュメンタリーは真実を伝えているように思ってしまうこともありますが、実際、こうした作品並に歪んでいるといっていいでしょう。
たとえば、ロシアのグルジア侵攻に関するニュースだって、日本はアメリカべったりなこともあり、それなりに批判的ですが、ヨーロッパの一部の国ではグルジアがアメリカに依存していることを批判したりしていたわけですから。

続いてはゴッホの「ひまわり」。

説明はいらないでしょう。
「ひまわり」は全部で7点だそうで詳細はこちらに。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%BE%E3%82%8F%E3%82%8A_(%E7%B5%B5%E7%94%BB)

そのうちのひとつは芦屋の空襲で焼けているんですねえ。
今までに損保ジャパンの「ひまわり」しかみていない私ですが、ナショナル・ギャラリーの「ひまわり」と似ています。
損保ジャパンの分厚いガラスの奥に鎮座しているものと比べると当然ながら圧倒的に見やすい。
塗り重ねられた分厚い絵の具もはっきり分かります。
ゴッホは簡単に好きだとは言えませんが、作品から目を離せなくなる作家です。

アンリ・ルソーの「虎のいる熱帯の嵐(不意打ち)」はこれまでに見たルソー作品と違って動きが感じられる。
ルソーの作品というのは時間が永遠に止まっているような不思議な空間を描いている印象があるんですが、これは草木が風になびいているし、画面全体にうっすらと描かれている雨も右に左に流れている。
そんな絵の中でも虎だけは止まっている感じなのはやっぱりルソーですけど。

そして、ここで外せないのはやはりターナーでしょう。
「雨、蒸気、スピード-グレート・ウェスタン鉄道 」

ターナー作品は当然いくつも展示されていたんですが、もっと多く部屋全体ターナーという感じの展示になっていると勝手に思っていたのですが、そこまではいかず。
でも、ターナーの描く空の色はイギリスの空そのものでした。
他にもルドン、モネ、マティスなどなど素晴らしい作品を堪能。
ここに展示されるのが基本的に19世紀までのもので後はテイト・モダンに。
いやあ、結構見れちゃうもんだなあ、と呑気に考えていると、もう既に時間は4時を過ぎている。
いやあ、さすがに疲れました。
この後、大英博物館にも寄るつもりだったのですが(かなり遅くまでやっているので)、それを断念。
とりあえず、トッテナムコート駅まで地下鉄で移動したのでした。(ひ)



*ナショナル・ギャラリーのホームページが見られない状態だったので、作品の画像のページがつけられませんでした。
ホームページ復活後に気力があれば、改めて何とかします。

ナショナル・ギャラリー その4

2008年09月13日 | 国外のおでかけ
Raining In My Heart - Buddy Holly


ということで企画展です。
企画展と言ってもチケットを別途買わなければいけないというものではなく、そのまま入場できてしまうものでした。
ナショナル・ギャラリーの収蔵品を中心に構成したもので、1月~7月まで提携しているブリストルとユーカッスルの美術館に巡回していたようです。
いい作品が入っていたので見ることができてよかった。
http://www.nationalgallery.org.uk/exhibitions/tour/love/default.htm

まず面白かったのは上のページに画像の出ていたRabindra Singhの作品'Raining in My Heart (Longing)。
http://www.nationalgallery.org.uk/exhibitions/tour/love/keyimage_lrg.htm

バディ・ホリーの名曲Raining In My Heartは、外はいい天気なのに、ぼくの心の中には雨が降っているという内容でしたが、この作品の場合は外も雨が降っています。
今はなきモンローとともに若い頃の思い出にひたる男を描いているんでしょうか。
なんとこの作品を描いているのは双子の女性でした。
The Singh Twins
http://www.singhtwins.co.uk/singhtwins.co.uk/PROFILE.html

他の作品も見ると中央にやはりマリリン・モンローを描いたものがあります。
http://www.singhtwins.co.uk/singhtwins.co.uk/GALLERY%20.html

日本でモンローの絵画といえば、やはりスズキシン一。
画像がなくてご紹介できないのが残念ですが、マリリンモンローを100万体描いた曼荼羅の制作にとりくんでいたアーティストです。
それはさておき、The Singh Twinsにも一筋縄でいかない面白さが感じられます。
「1984」というジョージ・オーウェルの小説からインスパイアされているのかな、という作品はこんなエグいものだったりします。
http://www.singhtwins.co.uk/singhtwins.co.uk/GALLERY%20_files/nineteen-eighty-four_iw.jpg

他にはシャガール、ラファエロ、ホックニーのほか、トレイシー・エミンのような今のアーティストまでヴァラエティにとんだラインナップ。
こちらはトレイシー・エミンの作品。
http://www.tracey-emin.co.uk/emin-articles/whenithinkaboutsex/emin-those-who-suffer-love.htm

ホックニーはこんな作品です。
http://www.aaronsgayinfo.com/ClassicArt/classicart9.html

この作品は見たときの印象は全然なかったのですが、改めてみるといい作品ですね。
今まで勝手に持っていたホックニーのイメージと結構違う作品です。
「ラヴ」というからにはこういう作品もいれておかないといけません。
フェルメールの作品もこの企画展に入っていて、見られるのはこちら。
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng1383

ちょうどこの作品の解説が始まるところだったので、ラッキーだと思ったりしたのですが、早口の英語で何を言っているのかさっぱりわからない……。
ニュース番組のわかりやすい英語や単語が聞き取れれば何となくわかるスポーツ中継の英語しか聞いていないと、役に立ちませんねえ。
すぐに諦めて他の作品を見始めました。
企画展という割には作品数は少なかったんですが、いろんなものが無料で見られるのはラッキーでした。
ということで、次は1700年以降です。(ひ)

ナショナル・ギャラリー その3

2008年09月12日 | 国外のおでかけ
Paintings from the London National Gallery


お昼はsainsbury wingのレストランに入りました。
まだ展示を半分しか見ていないし、前の晩はスーパーの買い物で済ませたから少し贅沢してもいいだろうということで。
ナショナル・ギャラリーの前は広場になっていて人も座りたい放題。
外で食事している人も多かったですね。
http://www.nationalgalleryimages.co.uk/Filming/Locations/Exteriors.aspx

それはさておき、続いては1600~1700年の絵画に。
いよいよ名前を知っている画家が多くなってきます。
嬉しかったことのひとつはレンブラントの作品を数多く見られたこと。
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/artistBiography?artistID=596

日本でも「光と影の芸術家」として、人気の高いレンブラントですが、作品を見る機会はなかなかありません。
中でも今回印象に残ったのは有名な「ベルシャザルの饗宴」。
「ダニエル書」に登場してくる場面を描いたものだそうですが、まさにドラマッチック。

神に不遜な態度をとって勝手な振る舞いをした王が大宴会を開いている際に、突然人間の手の指が現れて壁に字を書いた。
それが王国の分裂を意味する言葉で次の夜、王は殺されることになる。

という話を聞くだけですごいものですが、その最もインパクトのあるシーンを描いているわけです。
これって映画でCGを使って映像化したら、かなり寒いシーンになりそうです。
ところが、この絵は光の使い方とそれぞれの人物の驚愕した表情がすばらしいこともあり、絵を鑑賞しているものまで見てはいけないものを見てしまったような気分になる。
聖書の知識のない私なんて、何の場面なのかもガイドを読むまでわからなかったんですけどね。

続いてはサッソフェラートの「祈る聖母」
 http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng200

サッソフェラートというのはイタリアの地名でもあります。
というか、その地名にちなんでそう呼ばれていたそうです。
ベネディクト修道会のために作品を描くことが多く、過去の作品の模倣といえるものが多いということであまり高い評価はされていないようです。
オリジナリティがないということに加えて、いかにも古い宗教観を感じさせる作品であるというのが原因のようです。
でも、宗教的な知識がなく純粋に絵画として楽しむだけの私には実に美しい作品として心に残りました。
実際、ネットでナショナル・ギャラリーの感想を検索して見ると、この作品について書いている方が意外に多い。
日本人好みの作品ということでしょうか。

やはり日本人好みのフェルメールの「ヴァージナルの前に座る女」。
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=NG2568

ナショナル・ギャラリー所蔵のフェルメール作品は2点。
もう1点は企画展の方に入っていました。
作品としての出来はもうひとつじゃないかと言われることの多い作品ですが、前回書いたように私はフェルメール作品を空いた部屋でじっくり見られることにまず感動してしまいました。
みんな本当にこの絵の前を素通りしていくんですよねえ。
小さな作品なので人だかりができていたらほとんど見えないはず。

他にもルーべンスやヴァン・ダイクなどの作品もあったのですが、紹介はこれくらいに。
さすがにこの時代が終わるくらいで結構疲れてきました。
基本的にひと部屋が広いので移動する距離だけでも大変。
スペースが広いので人にぶつかることがほとんどないのは嬉しいんですが。
ただし、絵を見にきたとは思えない陽気に大騒ぎして部屋を素通りしていく集団がいるのには参りました。
まあそれでも。その後のテート・モダンに比べたらお客さんは基本的に熱心に絵を見ていたと思いますけど。
日本人が時々、小声で「疲れたなあ」とか「まだまだあるよ」とか言っているのはおかしかった。
基本的に日本人のマナーはいいんだなあ、と思いましたね、今回の旅で。
ここまでの展示について、何かまとめみたいなことをいいたいところなんですが、あまりにも脈絡なく続く膨大な作品を前にして、そんなことはとてもいえません。
すごい量ですね、しかし。
次はいよいよ印象派か、と思いきや、企画展の登場です。(ひ)


ナショナルギャラリー その2

2008年09月11日 | 国外のおでかけ
16世紀の絵画を見終わったときはまだまだ元気。
普段美術館のハシゴを続けていた成果でしょうか?
ともかく、つづいてが正面から向かって左側にあるsainsbury wingに突入。
ここは1250~1500年までの絵画の展示されているところ。
時代はますますさかのぼり知らない作家も多かったんですが、面白かった。
何と言っても良かったのはバルトロメ・ベルメーホの「悪魔に打ち勝つ聖ミカエルと寄進者アントニオ・ファン」
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng6553

ぜひ画像を大きくしてご覧ください。
聖ミカエルの衣装と佇まいもさることながら、悪魔がとても1468年に描かれたとは思えない。
悪魔を大写しにしたポスト・カードが売っているのもうなずけます。
スペインの後期ゴシックを代表する画家だそうですが、これはすごい。
http://art.ciao.jp/htm/b0004.htm
http://www.mnac.es/colleccio/col_gotic.jsp?lan=003&ambit=36
http://www.sdmart.org/Image1/Index.html

ガイドによるとナショナル・ギャラリーが近年手に入れた中でも特に重要な一点ということだそうです。
私は歴史的価値はまったくわかりませんが、そんなこと抜きに興味をひかれる作品でした。

続いてはピエロ・デラ・フランチェスカの「キリストの洗礼」。
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng665

このだまし絵のような不思議な感覚が何ともいえません。
マグリットやルソーといった画家達を勝手に連想してしまうのですが、イタリアで非常に有名なフレスコ画の画家だったそうです。
ちなみにフレスコ画についてはこちらに解説が。
http://www.harenet.ne.jp/senohpc/data/fresco.html

彼の手によるフレスコ画はほとんど残っていないそうですが、スーラも影響を受けたとか。
見たかったなあ、大きなフレスコ画を。
イタリアまで行けないけど・・・・・・。
「キリストの降誕」というのもすごい。
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=NG908

キリストと聖母は同じ画面にいながら異空間に存在しているよう。
他の人物の恐ろしく平面的な感じはまるで時間が止まっているようでもある。
一枚の絵から色彩、時間、空間、音(静けさ)がしっかり感じられるのはすごいことなんでしょう、やっぱり。

ちなみに普通、このウィングで普通目玉とされるのはダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng1093

ダ・ヴィンチ作と確定していない作品だったと思いますが、ダ・ヴィンチがガラガラの状態で見られるのは嬉しい。
あの国立博物館は一体なんだったんだ。
後で登場するフェルメールだって、ろくに見ずに素通りする人が本当に多い。
じっと止まるのは日本人ばかり。
このウイングで一番人気があったのはヤン・ファン・エイク。
「男性の肖像(肖像画? )」はグッズがいっぱい並んでました。
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng222

小さくて思わず見のがしそうになってしまうんですが。
というのも隣に「ジョヴァンニ・アルノフィニとその妻の肖像」という有名な作品があるから。
http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=NG186

この絵にはいろんな想像をかき立てられてしまいます。
ふたりの関係は? 職業は? 女性は妊娠しているの? この部屋は何を意味するの? 
私は勝手に想像するのが一番と思っている無責任な奴なんですが、どうやっらブルジョア夫婦の敬虔で信仰深い様子を描いたものだという説が有力らしいです。
女性のお腹が大きく見えるのは当時の衣服のせいで妊娠していないとか。
でも、勝手に想像すればいいんですよ、当然ながら。

というところで常設展の半分が見終わりました。
たぶん2時を過ぎていたんですかね、この時には。
というところで休憩してお昼を食べました。(ひ)

ナショナルギャラリー その1

2008年09月09日 | 国外のおでかけ

そんなわけでナショナル・ギャラリー到着です。

作品数も部屋数も多いので、どこかの部屋に焦点を絞ってみるというのが常識なんですが、全部じっくり見ました。

食事を含めて5時間半いました。どんなアホなんだ、という声が聞こえてきそうですが、見られる限り、興味あるものである限り、みんな見たいというどん欲(というか単にしつこい? )な人間なので仕方がない。

だから、リーグパスの試合も全部見ようとなんかするし、ぐるっとパスで何十ヵ所も行ったりしてしまうんですね。

大量に見過ぎて、当然のこと大分忘れてしまったんですが、日本語版の「コンパニオン・ガイド」を買ってきたので、それを見つつ、感動の再確認を。

常設展示室だけで66号室(3号室と13号室が欠番)まであるのですが、14号室までが1500~1600年までの絵画が展示されています。

この辺の絵は西洋美術館で見ているくらいで、正直全然知識がありません。しかも宗教画がずらっと並んでいるのに宗教に関する知識がないので、純粋に絵として面白い物がないか見ているだけ。

そんな中まず印象に残ったのはヤン・ホッサールトの「老夫婦」。 http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng1689

立派な宗教画の中でごく普通の老夫婦が描かれているという新鮮さもあったのですが、中産階級でそれなりに(「相当に」が正しいのかもしれませんが)成功した夫婦が格好良く絵を描いて貰おうと気張って立っている姿が浮かんでしまいました。

日本で明治、大正時代に撮られた写真のモデルがやたら気張っているのに通じる気がして面白い。

続いてインパクトがあったのはマリヌス・ファン・レイメルスワーレの「2人の収税吏」

http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng944

そして、クインテン・マセイスの「グロテスクな老女」 http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng5769

悪そうな連中ですねえ。

昨年の国立新美術館でのフェルメール展でも、こういった風刺のこもった作品を見ましたが、この展示ではこの悪そうな役人2人とおっさんにしか見えないのにあえて胸を強調した老女はインパクトがある。

しかし、心清らかなものは見た目も美しく、汚れた物は見た目も見にくくというのはわかりやすいけど、怖い気もするなあ。

変わった作品ばかり紹介しましたが、ミケランジェロ、ブリューゲルといったところも見ることができます。

ミケランジェロの「キリストの埋葬」は未完成な状態なのがかえって興味深い。制作途中の絵を見ているような面白さもあるし、絵画の中に異空間が作られているような気さえする。

http://www.nationalgallery.org.uk/cgi-bin/WebObjects.dll/CollectionPublisher.woa/wa/work?workNumber=ng790

というところで常設展示の4分の1というところ。

面白い作品はまだまだたくさんありますが、今回はこの辺で。 ところでニューカッスルでこれが見られなかったのはちょっと残念。

「Yoshitomo Nara + graf」BALTIC Centre for Contemporary Art

http://www.balticmill.com/whatsOn/present/index.php

行きの飛行機に置いてある雑誌で知ったのですが、ロンドンからの距離を考えて断念。近代美術館で奈良美智作品とは会おう。(ひ)