2009年10月25日のブログ記事一覧-いい加減社長の映画日記

沈まぬ太陽

2009-10-25 21:41:03 | 映画(サ行)

「きみがぼくを見つけた日」も迷ったんだけど。山崎豊子原作、渡辺謙主演となれば、見ないわけにはいかないだろう、ということで、「沈まぬ太陽」を鑑賞。

「ＵＣとしまえん」は、意外と少ない感じ。「沈まぬ太陽」は、大きめのスクリーンで、４～５割。

【ストーリー】昭和30年代――。巨大企業・国民航空社員の恩地元は、労働組合委員長を務めた結果、会社から１０年におよぶ僻地での海外勤務を命ぜられ、パキスタン、イラン、そしてケニアへ、次々と転勤を命ぜられる。かつて共に闘った同期の行天四郎が組合を抜けてエリートコースを歩みはじめる一方で、恩地は家族との長年にわたる離れ離れの生活で焦燥感と孤独に追いつめられ、本社への復帰を果たした後も不遇な日々は続くのだった。そんな中、航空史上最大のジャンボ機墜落事故が起こる。

【スタッフ＆キャスト】監督：若松節朗出演：渡辺謙、三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、石坂浩二

まずは、３時間半くらいの上映時間にビックリ。途中にインターミッション(休憩)のある映画は、初体験^^;労働組合の委員長として、安全確保のための待遇改善を勝ち取った恩地(渡辺謙)。でも、そのパワーは、会社の経営陣にとっては、疎まれ。長期の僻地勤務を強いられ、その間に、会社側の陰謀により、組合の組織もボロボロにされてしまう。組合の副委員長として共に戦った行天(三浦友和)は、会社側に取り込まれ、出世の道を目指す。そんな中で、ジャンボ墜落事故が起き、５２０名の犠牲者を出してしまう。組合での闘争、海外勤務、事故への対応。そして、準官営企業の国民航空の建て直しのために、民間企業から会長を迎え。その会長に請われて、会社再建に取り組むことになった恩地。なかなかの骨太映画。けして、ハッピーエンドとはいかない終わり方。そういう意味では、「映画」として楽しいか、と言われると、どうかわからない。日航から名誉毀損という抗議があったというこの作品。一応、フィクションという形をとっているものの。国民航空が、日本航空をモデルにしているのは、明白。問題の事故も、今も尚、毎年ニュースに取り上げられる御巣鷹山の１２３便の事故(場所も便名もそのまま)。エピソードそのものは、事実に沿っているかどうかは、わからないが。４つの組合に分裂したことも、カネボウの伊藤会長を迎えたことも。外側のエピソードは、事実とほぼ同じ。天下りの経営陣、運輸族の政治家の介入など、今の日航の体たらくを招いた実態が描かれる。そして、今経営危機の日航再建策がニュースになる中、あまりにもタイムリーな公開。こんなときに、恩地のような情熱を持った男が、再建に取り組めるような素地があれば・・・作品の中では、恩地やその家族の耐える姿が際立つ。日航も、抗議をするくらいなら、この作品を観て、しっかり反省した方が、良いのでは？

風が強く吹いている[試写会]

2009-10-25 21:31:55 | 映画(カ行)

どうやって申し込んだのかも覚えてなかったけど、CyberBuzzさんの試写会に当選してました。仕事を途中で抜け出しながら、「風が強く吹いている」を鑑賞。開場前に東商ホールについたけど、既に４Ｆから１Ｆまで、長蛇の列。若い女の子が多いなぁ。ネクタイ締めたおじさんは、私くらいしかいない？

【ストーリー】天に与えられた“走る”才能をもった２人の若者が出会った。致命的な故障でエリート・ランナーへの道を諦めたハイジと、事件を起こし競技から遠ざかった天才走者カケルだ。ハイジはカケルこそが秘かに温めていた計画の切り札だと確信、壮大な夢への第一歩を踏み出す。それは、寛政大学陸上競技部の８人と、学生長距離界最大の華“箱根駅伝”出場を目指すこと。ところがこの競技部とは名ばかりで、８人は陸上から縁遠い上、漫画オタクや２５歳の留年生、アフリカから来た留学生など、ユニークなキャラクターが揃っていた。だが、なぜかハイジは、自信に充ち溢れている。彼の編み出す緻密なトレーニング法と走ることへの信念、仲間への揺るぎない信頼が、皆を変えていく。やがて明かされる、ハイジの故障の理由とカケルが起こした事件の真相、そして８人それぞれが抱えてきた本当の想い。果たして、心を一つにした１０人は、箱根の頂点に立つことができるのか？

【スタッフ＆キャスト】監督：大森寿美男出演：小出恵介、林遣都、中村優一、川村陽介、橋本淳、森廉、内野謙太、ダンテ・カーヴァー、斉藤慶太、斉藤祥太

スポ根ものって、なんとなくストーリーが見えやすいし。いかにも、お涙頂戴的な雰囲気があって、あまり得意ではないんだけど。この作品も、期待に答えて(？)、わかりやすい。落ちこぼれ(？)陸上部が、力を合わせて、箱根駅伝を目指す。そして、最後には・・・、と予想通りの展開。その中に、涙のエピソードを交えて、ベタなセリフがあって、とお決まりのパターン。主人公のハイジ(小出恵介)とカケル(林遣都)だけだと、つまらないスポ根ものになったかもしれないけど。それを取り巻くメンバーがいい。神童(橋本淳)には、泣かせられたし(普通、こういう映画の涙を誘うシーンは、醒めてしまうんだけど)。ムサ(ダンテ・カーヴァー＝ソフトバンクのおにいちゃん)には、笑わせてもらった。他の陸上部のメンバーも・・・。そして、陸上部の監督(津川雅彦)が、いい味を出していました。普通なら、学生の尻をたたく役柄なんだろうけど、ハイジのほうが実質的な監督で。陸上の大会よりも、囲碁が好き^^ま、そんなにすぐに１つには、まとまらんだろう、とか。箱根駅伝は、そんな甘いもんじゃないだろう、とか。突っ込みどころは、いろいろあるけど。思ってたよりは、ずいぶん面白かった作品でした。でも、落ちこぼれ陸上部の成り上がりを描くには、２時間ちょっとの時間では、あまりにも性急。連続ドラマにして、もっとじっくり描いたほうが向く作品かもしれません。

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