「致知一日一言」よりです。
「致知一日一言」読者の皆さま
いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
なでしこジャパン世界一や女子バレーボール32年ぶりのメダル獲得など、
最近の女性アスリートの目覚しい活躍は、多くの日本人に勇気と感動を与えています。
レーシング界に旋風を巻き起こしている井原慶子氏もまた、その一人です。
何のハンデもなく並み居る男たちを相手に激戦を繰り広げている生きざまは、私たちが生きる上で大きな心の糧となるでしょう。
* * *
(記者:レースを志したきのは20歳になってからと伺いましたが、そのきっかけは?)
【井原】大学生の時、たまたまレースクィーンのお仕事にご縁があったのですが、
ハイレグ水着とハイヒール姿で初めて立ったサーキットのことはいまも忘れられません。
会場にこだまするエンジン音やレースでのスピード感、そして生死を懸けたレーサーたちが放つ緊迫感。
鳥肌が全身を駆け抜けると、私の心はもうすっかりレーシングカーの虜になっていました。
いざデビューとなると、周囲からはレースクイーンだからと軽く見られたり、
どこかの社長をたぶらかしてフェラーリを手に入れたんだろうとか憶測が飛び交って…。
本当に傷つくような言葉を投げ掛けられて落ち込むこともありましたけど、志が揺らぐことはありませんでした。
逆に、女性であるとかアジア人であるとかいろいろなハンデがあっても、それを言い訳にせず、生きている以上は自分が持ち合わせるすべての力を出し切ろうと覚悟が定まった。
その後は、憧れだったマカオGPで3位に食い込み、女性として大会史上初の表彰台に立つなど、目標とするイギリスF3に向けて経験を積んでいきました。
ただ、どんなに体を鍛えても男性には敵いませんから、それを補うために自分の力を最大限に発揮できる「ゾーン」に入って、最高の緊張状態でレースに臨めるよう努力を重ねていきました。
(記者:一流のレーサーの条件とはなんでしょうか)
【井原】どんな環境をも自分のものにすることだと思いますね。
いかなる環境においてもベストを尽くすことはプロとして当たり前で、
どんな人と仕事をしても、またマシーンがしっくりこなかったり、サーキットとの相性が悪くても、
すべての環境を自分のものにすることができる、それが一流ですね。
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(転載以上)
レースクィーンとして活躍された井原さん。
きっと色々な道があったと思うのです。
しかし、よりによってすぐそばにありながらも全く別の世界、に入って行かれたのですね。
そこは、男が支配している世界、そしてタイムがすべての世界。
ご本人も言っていらっしゃるように様々な苦労があった(今でもある)と思うのです。
女性であること、そしてアジア人であること。
その中で自分のやりたいことを続けて来られ、実績も積み上げていらっしゃるということ、素晴らしいですね。
“すべての環境を自分のものにすること”、本当に、実際そうなのですよね。
すべての環境は自分が創ったもの、なのですから。