ビレッジの名画座で、スウェーデン映画の巨匠、イングマール・ベルイマンの初期の傑作と言われる“不良少女モニカ”を観る。
時折、美しいけれど、あまりにも決まりすぎた構図が浮いてしまっているようで、 若いベルイマンの力の入り様に、思わず微笑んでしまう。
作品の出来不出来は別としても、それぞれの世代にしか作れない作品というものがあるのだと思う。
若い時にしか、歳をとってからは決して作れない映画、文学、音楽、美術・・・。懐かしくて甘酸っぱい。それは作家が生きたそのままを味わっているようで、熟練の大作とはまた違ったいとおしさがいい。