岩切天平の甍

親愛なる友へ

開戦前夜

2003年03月18日 | Weblog

3/18
開戦前夜

親愛なる皆様へ、
まいど、またしても岩切でございます。
訂正です。
Stupid white men という本の邦題を「バカでマヌケなアメリカ白人」と言いましたが、正しくは「アホでマヌケなアメリカ白人」でした。本国でもベストセラーを続けております。映画「Bowling for Columbine」もアメリカのジャーナリズムから無視されていましたが、カンヌでの受賞と、ここのところのロングランとでしぶしぶアカデミー賞(これも日本レコード大賞並みかそれ以下だと思っていますが、)のドキュメンタリー部門で受賞しそうです。この本が売れていると言う事で、アメリカ人の未来にわずかな希望をみいだせると思うのは甘いでしょうかねぇ。

僕は明日の夜は開戦をにらんで支局に泊まり込みです。
アメリカが国連を振り切って、世の中が突然まるでこの戦争を認めたかのような雰囲気になってしまっています。メディアは、世論操作にやっきになっている政府の道具となって、イラクがいかにひどいことをやろうとしているかとか、世界の45カ国がこの戦争を支持しているなどという当局の一方的な発表をたれながしています。どこかで聞いたような話しですね。このまま短期決戦でアメリカのシナリオ通りにことが運んで(圧倒的な力の差があるのですから、おそらくそうなるでしょうが)ブッシュが結局は正しかったんだということになりかねない。
日本はかつて戦争に負けたからこそ学ぶこともできたけれどもアメリカは強いが故にいつまでも学ぶことができないとは皮肉なことです。小津安次郎の「東京物語」に、笠智衆の「でも、(戦争に)負けて良かったじゃないか。」というセリフがありましたね。

それにしてもCNNにでていた国防総省の「今回の戦争に『砂漠の自由作戦』か『イラクの自由作戦』という名前の候補があったが、『イラクの自由作戦』に決めた。」という話しには、あまりの無神経さに震えるようないきどおりを感じます。いったい人の命をなんだと思っているのか。

戦争が始まったら、もしできるなら、テロリストが一番ねらう時間帯だと思われる、朝8時半から9時半と、夕方5時から6時の時間帯の電車、バスは避けるようにしましょう。これは日本に住んでいる方も例外ではありません。なにせ、われわれ日本は始めから無条件でこの戦争を支持している珍しい国ですから。そんなこと国民の意志じゃないと言う人もいるでしょうが、イラクの人々は同じ事を言いながら殺されるのだからたまったものではないでしょうね。いったいどれほどの日本人が自分達の罪を自覚しているのでしょうか?
他人の命に優先する我々の「都合」とは、アメリカ人が自分のバカでかいハンバーガーが3分の2の大きさになるのがいやで他人を殺すようなものではないでしょうか。しかも3分の1は食べずに捨ててしまうのに。しかもハンバーガーだ。 ちょっと違いますかね?
はなぢが出そうなのでこのへんでやめます。
どうも失礼しました。