雑居空間
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 水戸城へ行った後、引き続き、茨城県土浦市にある土浦城へ行ってきました。



 土浦城は平将門が砦を築いた、という伝説もあるようですが、文献にはっきりと残っているのは室町時代。小田氏に属する若泉家によって築かれますが、やはり小田家臣の菅谷家に城を奪われてしまいます。
 戦国時代、小田家の当主は何度も城を奪われながらもしぶとく城を奪い返し続けたことで有名な小田氏治。結城氏や佐竹氏などと戦い、たびたび居城の小田城を奪われているのですが、反撃の態勢を整えるために入城していた城のひとつがこの土浦城だったりします。ついでに言うと、この土浦城も一度は佐竹に攻め落とされてしまいますが、北条と手を組んで奪い返しています。
 しかし不屈の小田氏治も、天下人の豊臣秀吉にはかないませんでした。秀吉の北条攻めに際し、北条攻めに参加せず、豊臣方に付いていた佐竹と戦っていたということで小田家の大名としての命運は尽き、命こそ救われたものの、結城秀康の客分としてかろうじて生きながらえることになったのです。
 その後、江戸時代初期にかけて、結城秀康をはじめ多くの大名が入城しますが、いずれも徳川の親藩、譜代の大名が城主を務めています。





 水戸駅からJR常磐線でおよそ45分。JR土浦駅からスタートです。



 土浦駅から徒歩でおよそ10分。現在の土浦城は、本丸と二の丸の一部にあたる部分が、亀城公園として整備されています。



 亀城公園の一角に、聖徳太子を祀っている、聖徳太子堂があります。
 これは土浦城とは関係なく、元々桜川畔に建てられていものなのですが、昭和40年に土手の改修のために、亀城公園に移されたもののようです。



 二の丸から堀越しに望む、東櫓。この東櫓が、土浦城のシンボル的存在です。



 亀上公園の南側の入り口にある、前川口門。これは武家屋敷と町屋の間を仕切る門を移築したものです。



 二の丸は広い空間になっています。この日も何組かの親子連れが遊びに来ていました。





 水辺には鯉も泳いでいます。



 サル小屋もありました。名前は「すみれ」と「りょうた」。ちょっと狭くてかわいそうな感じもしますね。



 本丸をスルーして、亀城公園の北側へ。この堀の右側が本丸になります。



 こちらは公園の南西側。二の丸の外側にある堀のすぐ外はもう住宅地です。



 そして、公園の北西の端にあるのが、土浦市立博物館。ここは土浦城だけでなく、土浦市全体の歴史に関する資料が展示されています。
 


 土浦市立博物館の入り口に、続日本100名城のスタンプがあります。スタンプの意匠は東櫓ですね。
 上辺と下辺が湾曲した四角いフレームと併せ、シンプルながら力強いデザインで結構好きです。







 二の丸と本丸をつなぐ櫓門をくぐり、いよいよ本丸へ。



 本丸もそこそこ広い空間になっています。



 本丸にあるのが、この東櫓と、



 この西櫓。
 この二つの櫓は江戸初期の西尾忠照が城主だった時代に作られたものです。



 西櫓は昭和24年のキテイ台風によって小破して、復元を前提に解体されたものの、復元の目途が立たないまま長い歳月が経過してしまったのですが、平成4年にようやく復元されたようです。ただ、こちらには入ることはできません。



 そしてメインディッシュの東櫓。こちらは明治期に火災で焼失してしまったのですが、平成10年に再建されました。

 東櫓は二階建てで、土浦城の構造などについての資料が展示されています。東櫓は土浦市博物館の分館となっていて、博物館の半券で中に入ることができます。



 東櫓の二階から望む、南東方面。
 この辺りは平坦な地形なので、本来なら割と遠くまで見えるかと思うのですが、現代ではほかにも高い建物があり、そえほど良い眺めというわけでも……。



 こちらは北東方面。亀城タクシーがよく見えます。





 本丸の土塀には、狭間が設置されています。



 外にピントが合わない……。

 でも、狭間の形って丸、三角、四角とあるけど、そんなに違うものなのかなぁ?



 最後に、東櫓を公園の北東側から



 土浦城は全体が公園として整備されているので、見やすくていいですね。雰囲気がとても良くて、近隣の皆様の憩いの場になっているという感じでしたね。
 ただ、直近に八王子城や金山城と言った山城や、水戸城みたいな大規模城郭を見てきた後だったので、土浦城くらいの規模の平城はずいぶん頼りなく見えちゃいました。山とか谷とか立体的な地形のない土地に本拠地を構えている人たちは、平和な時にはいろいろ楽だったと思いますが、戦に関しては苦労する部分も多かったんでしょうね。




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