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 もう過ぎてしまいましたが、5月24日はゴルフ場記念日。1903年に、日本初のゴルフ場「神戸ゴルフ倶楽部」が開場したことにちなんで制定されました。
 というわけで、PCエンジンのゴルフゲーム「ジャック・ニクラウス チャンピオンシップ・ゴルフ」(ビクター音楽産業)をプレイしました。





ジャック・ニクラウスの特選18ホール

ジャック・ニクラウスがこのゲームのために、アメリカとイギリスの名門コースのなかから特に気に入っているホールを厳選、夢の18ホールを構成しました。4大メジャートーナメントのタイトルが争われた世界のベスト・コースのベスト・ホールがそろっています……ぺブル・ビーチ、セント・アンドリュース、リビエラ、ロイヤル・リザム、バルタスロール、メリオン、ミュアフィールド、オークモント、オーガスタ・ナショナル……いずれのホールも難攻不落のくせものホールばかり。しかし、これらのホールを制覇することが、すべての偉大なるゴルファーに課せられた試練なのです。

「ジャック・ニクラウス チャンピオンシップ・ゴルフ」取扱説明書より




 本作の最大の特徴はなんと言っても、かのジャック・ニクラウスが有名ゴルフコースからお気に入りの18ホールを厳選し、1つのコースとしてまとめ上げたという点です。
 なんという贅沢仕様。まさにゴルフ場記念日にぴったりのゲームと言えるでしょう。



 ゲームは大きく2つのモードがあります。

 左側に表示されているのはSkins。いわゆるマッチプレイのような形で、1ホールごとに賞金を争います。
 こちらはマルチプレイ前提で、最大4人までプレイできます。



 SKins では、各ホールで最もスコアの良かった人がそのホールの賞金を獲得。トップが同点なら、賞金は次のホールの賞金に加算されます。
 後半のホールほど賞金額が高くなるので、終盤での巻き返しも十分可能です。



 右側に表示されているのはストロークプレイ。普通に18ホールを回る形式です。
 コンピュータも含め、最大4人プレイが可能です。

 Skins はとりあえず置いておいて、まずは普通にストロークプレイをします。



 プレイヤーの男女の別(飛距離が変わります)、ティーの位置など、いろいろと設定していきます。Skill は難易度が変化し、Expert では風の影響が強くなったり、ボールが曲がりやすくなったりします。



 ストロークにはさらに4つのモードがあります。
 1の「Play a round」は18ホールを回る、普通のストローク。
 2の「Practice a hole」は、練習として1つのホールだけをプレイするモード。
 3の「Driving range」はティーショットだけを打つモードで、クラブの飛距離を確認できます。ゴルフの打ちっぱなしに近いですね。
 4の「Practice green」はグリーン上でパットの練習をすることができます。

 まずは普通に、1人でコースを回ってみることにします。





 各ホールの冒頭にニクラウスが登場して、簡単な解説をしてくれます。

 1番ホールは、ペブルビーチの8番。ニクラウスの最も好きなショットが打てるホール、だそうです。右に大きくドッグレッグしており、その内側には海がせり出しているので、いきなり難易度の高いホールとなっています。



 本作は疑似3Dによるゴルフゲームです。描画に若干時間がかかりますが、プレイするのにギリギリ支障がない範囲ですかね。

 コースと風をにらみながら、十字キーでクラブと、打つ方向を選択します。方向はまだしも、3D表示なので距離感はなかなかつかみにくいですね。冒頭に表示されるコース図を適宜参照しましょう。

 ショットは左側のバーで行います。
 ショットを開始するとマークが上がっていき、ショットのパワーを決定します。青と赤の境目が100%で、フルショットすると表記されている数字より飛距離は出ますが、左右に曲がりやすくなります。
 パワーを決定するとマークが下がっていくので、初期位置である黒と青の境目辺りでもう一回ボタンを押します。このタイミングで左右の曲がりが決まり、ジャストの位置で押せればまっすぐ飛ぶのですが、早ければフックして左に、遅ければスライスして右に曲がっていきます。



 フルショットしたので、標準飛距離250ヤードのドライバーで、309ヤード飛んでいきました。



 これは別の時ですけど、海に落ちるとスケール的にやたらでかい水しぶきが上がります。





 パワーの方は多少ずれてもまだ何とかなるのですが、まっすぐ打つのがなかなか難しい。Beginner なので風の影響はそれほどありませんが、カーソルをぴったりの位置で止めるのが難しいので、基本的には左右どちらからに曲がっていきます。



 グリーン上の操作も基本的には同じです。
 ただ異なっているのは、方向の設定です。打つ方向は画面上部にある丸いカーソルで行うのですが、フェアウェイではピンの方向が表示されていて簡単に合わせられるのに対して、グリーン上では画面中のカップだけからカーソルを合わせなくてはならないので、やたら難しいんですよね。しかもカップの方向が正面に来ることはほぼないので、毎回苦労します。

 あと、このシーンでは問題ないんですけど、アンジュレーションがわかりにくいんですよね。グリーン上に何か書いてあるからそこで傾斜しているというのは分かるんですけど、どっちに傾斜しているのかいまいちわかりにくいです。



 とりあえず、3オン1パットのパー発進です。



 ここからざーっと、全18ホールを紹介していきます。



 2番ホールはセントアンドリュースの14番。ニクラウス曰く、「このホールのティーショットが最も危険」。
 右サイドぎりぎりにOBゾーンが迫っていますが、フェアウェイは広めなので、ティーショットは比較的落ち着いて打てます。



 3番ホールはリビエラの10番。ニクラウス曰く、「私の知る限り、短いパー4のコースで最も多彩な攻め方のできるホール」。
 確かにフェアウェイの形状やバンカーの位置からして、第1打をどこに落とすのかが重要そうですが、短いので1オンも可能です。



 4番ホールはバルタスロールの4番。ニクラウス曰く、「グリーンの手前に湖がある、美しい自然美を感じるホール」。



 ティーからの風景は、確かに美しいです。



 5番ホールはオーガスタの13番。ニクラウス曰く、「メジャーチャンピオンシップの中で、最も短いパー5」。
 距離は短いので2オンも可能なのですが、左ドッグレッグでティーからグリーンが見えないので、1打目の落としどころがポイントになります。



 6番ホールはミュアフィールドの18番。ニクラウス曰く、「ブリティッシュオーブンのコースの中では、このホールがベスト」。
 ここまでの中ではもっともオーソドックスなホールですね。真ん中あたりではバンカーによってフェアウェイが狭まっていますが、まっすぐに打てさえすれば、何とかなると思います。



 7番ホールはペブルビーチの7番。ニクラウス曰く、「私の最もお気に入りのショートホール」。
 ショートホールの中でも特に距離は短めですが、グリーンの周りをバンカーが取り囲む厄介なホールです。



 8番ホールはオークモントの18番。ニクラウス曰く、「1953年のUSオープンで、ベン・ホーガンがここでバーディーを取り、優勝を果たした」。
 両サイドから迫る木々が意外と圧迫してきます。



 9番ホールはセントアンドリュースの12番。ニクラウス曰く、「フェアウェイに隠されたバンカーに注意」。



 実際、ティーからは一番手前のバンカー以外、視界に入りません。まあ、フルショットすれば中央の4つのバンカーは越えていけますけど。



 10番ホールはオーガスタの10番。ニクラウス曰く、「メジャーチャンピオンシップの中では最も長いパー4」。
 ここも5番ホール同様、上り坂になっていて先の見えないドッグレッグになっています。こっちの方が距離が長いのに、5番はパー5、10番はパー4なので、スコアメイクには苦労します。



 11番ホールはメリオンの11番。ニクラウス曰く、「1930年にボビー・ジョーンズがグランドスラムを達成した歴史的ホール」。
 嫌らしいところに川が流れていて、第1打に苦労します。ドライバーでフルショットすると、川に落ちます。



 12番ホールはオーガスタの12番。ニクラウス曰く、「最も危険なショートホール」。
 オーガスタの12番と言えば、「アーメンコーナー」の一角を成す難ホール。横長のグリーンに対し、前後をバンカーが挟み、さらに手前には川が横たわっています。「遥かなるオーガスタ」をプレイしたときにもやたら苦労した思い出があります。オーガスタのコースってそんなに覚えてはいないんですけど、この12番だけはかなり印象に残っています。
 なお、本作においては、割と距離を合わせやすいので、そこまで苦労はしませんでした。



 13番ホールはリビエラの18番。ニクラウス曰く、「最も好きな最終ホールのひとつ」。



 ここもティーからは先を見通すことができません。なるべく内側を突きたいのですが、本作ではボールが枝先に当たった場合でも、まるで幹に当たったときのように「カーン」といい音がしてはじかれてしまうので、注意が必要です。



 14番ホールはバルタスロールの17番。ニクラウス曰く、「メジャーチャンピオンシップで最も長いホール」。
 プロ用のティーからだと592ヤード。長い! でも、今調べたらバルタスロールの17番は649ヤードだと出てきました。伸びたんですかね?
 そして中央にボコボコと配置されているバンカーも嫌らしいです。無難に刻んでいくしかありませんね。



 15番ホールはロイヤルリザムの12番。ニクラウス曰く、「風の状態によって、このショートホールのトリッキーさが生み出される」。
 木によってコースが狭められ、グリーン手前のバンカーも厄介なのですが、Beginner だと風がそんなに強くならないので、ニクラウスの言うトリッキーさはそこまででもないかもしれません。



 16番ホールはオーガスタの7番。ニクラウス曰く、「この直線的な短いパー4では、2打目が最も難しい」。



 グリーンを取り囲むバンカーが嫌らしい。って言うか、今見るとピンの位置も嫌らしいですね。そういえば、まったく意識していませんでしたけど、ピンの位置って固定だったっけ?



 17番ホールはセントアンドリュースの17番。ニクラウス曰く、「世界でもっとも有名なパー4のホール」。



 あ、これも知ってる。この右側に建物がせり出してきているのは、確か朝やっていたゴルフの中継で見覚えがあります。
 ティーショットをまっすぐ打てない上に、その先も割とグネグネして、苦労させられます。



 そして最終18番ホールは、ペブルビーチの18番。ニクラウス曰く、「世界中で最も好きなゴルフコース」。
 左サイドは海。しかし右サイドに行き過ぎると木が邪魔になる。狙った位置にしっかしりと落とす、正確なショットが必要になってきます。





 何回かプレイして、スコア69、3アンダーで回ることができました。



 ある程度ゲームにも慣れてきたので、いよいよゴルフの帝王・ジャック・ニクラウスに挑戦します。ストロークではコンピューターの操作するキャラクターが何人か設定されているのですが、その中にニクラウス本人がいるのです。
 ついでにSkill もExpert にして、ティーの位置もプロ仕様でプレイします。



 まずプロ用のティーグラウンドなので、若干後ろからのスタートになります。それだけでも若干難易度が上がります。
 また、Skill がExpert なので、風も強めです(左下の「Wind」のゲージが風の強さです)。

 この風の強さと、ショットするときのフックやスライスのかかり方が強くなったことで、Beginner のときと比べてボールがめちゃくちゃ曲がるんですよね。1番ホールは大きく海がせり出していることもあって、立て続けに海にボールを落としまくり、1回リセットしちゃいました。

 ジャック・ニクラウスのショットはかなり正確で、ショットの強さは少しだけ赤い部分にかかるくらい。そしてスライスもフックもせずに、きっちりまっすぐ飛ばします。
 ただ、フルショットはしてこないので、その気になればニクラウスをオーバードライブすることも可能です。



 また、ニクラウスもけして完璧なプレーを続けるわけでもなく、たまにバンカーに入れたりもします。



 割と短めのパットも外したり。



 トータルスコアは105。序盤はかなり苦戦しましたが、途中からだんだん慣れてきました。それでもたまに大きく曲げて、スコアを崩すことがしばしばありました。
 ニクラウスも、イーブンパーですね。これくらいの数字なら、頑張れば勝てなくもなさそうです。

 カーソルをぴったり止めてまっすぐ打つというのはほぼ不可能なので、Expert でプレイする場合、ある程度は曲げること前提で打たないといけませんね。横風が強い時は、その風の吹いている方向にぶつけてまあまあまっすぐ飛ばす、などというテクニックも有効です。
 ただ、意図的に曲げるというのも結構難しいんですよね。目標となる目印に合わせるならやりやすいんですけど、その少し前とか、少し後ろとかだと狙いが付けにくいのです。特に目印の手前で止めるというのがどうも苦手で、フックを打とうとしたのに行き過ぎてスライスしちゃうことも多かったです。そうなると、ちとダメージがでかいんですよね。
 風の影響はまだいいけど、フックとスライスのかかり過ぎがちょっと厳しかったので、そこはもう少しやんわりとした感じでもよかったんじゃないかと思います。ただ、やっぱりある程度曲げられた方が攻略が楽しくなるのも確かなので、なんとかテクニックでカバーしていきたいところです。

 本作には続編として、CD-ROM2 で「ジャック・ニクラウス ワールドゴルフツアー」というソフトもあります。ゲーム自体は本作とほぼ同じなのですが、CD-ROM2 の大容量を利用して、ジャック・ニクラウスが厳選した18ホールに加え、実在のゴルフコースが8つ収録されています。
 ゲーム中の言葉が日本語になっていたりしますが、ゲーム自体はどうもほぼ同じっぽいですね。でも、コースが多いのは良いことなので、憶えていたなら来年のゴルフ場記念日にはこちらをプレイしたいと思います。





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