海賊日記

子育てと趣味の日記

沈丁花

2012年03月07日 14時30分18秒 | Weblog
雨上がり、ふと匂いを感じて庭を見たら、沈丁花の花が開いてました。いい匂い・・・///
意外と我儘なこの花、枯らさないように夏中様子に気を付け、冬中開花を待って、ようやく、です。良かった、今年も無事咲いて・・・

この木は普通の木と違うんです。絶対枯らしちゃいけないんですよ。
あたしが今の職場に就いてしばらくしてから利用するようになったIさん。
定年退職してすぐに脳梗塞で倒れ、生死の境を彷徨ったけど復活して、リハビリの為に通って来られてたんです。
いかにも重役、って感じのがっちりした体格に穏やかな表情。
入ったばかりでお年寄りの色んな障害や症状が分かってなかったあたしは、ある時Iさんの足をドアの角に当ててしまって少し怪我をさせてしまったんです。
その時に、呂律の回らない、でも大きな声で「ばかやろう!」って怒られて、縮み上がるほどびっくりして。

感情失禁(感情を理性で抑えられない)、という症状もあった方なんですが、そんなの分からないし。
半泣きになってその後も業務を続けてたら、テーブルについて計算問題をしていたIさんが手招きして。
「(うわ~~~っ;;)は、はい何でしょうか?」
行くと、身振り手振りで「さっきは大きな声を出して済まなかった」と、済まなそうに眉を下げて。
改めて泣きそうになりましたよ。
若い人にはない、老化に因る症状。ただ吐き出してるだけじゃなく、当の本人にも戸惑いがあること。色んな事をIさんに教わりました。
その後もしばらくはあたしに気遣ってくれてるようでした。


朝の送迎でお宅に迎えに行く事も多く、行くとふくよかで優しそうな奥さんが出て来てくれて、植物がお好きなようで短い時間によく話をしてたんです。
で、二年前に刺し木にした小さな小さな沈丁花を「良かったら貰ってね」と頂いたんです。だからこれはIさんちの沈丁花の子供なんです。

来られるようになって6年、去年の夏前位から体調が悪くなって。末期がんだったんですが。
見る見る痩せて行って、車椅子に座ってるのも辛そうで。
でも、我慢してるんです。分かるんですよ、ここにいることが自分の仕事だということ。奥さんを休ませる為に。

気遣う声を掛けると、いつも静かに笑って「大丈夫」と仕草で応えてくれてたんですが、最後の方には辛そうな顔のまま。
通所を休むようになって直に亡くなりました。


利用者さんが亡くなると、そのご家族とも会う事がなくなってしまうのですが、送迎で少しでも関わりがあったりすると、その方(主に奥さんたち)と会えなくなると寂しいく感じます。

Iさんととても仲が良かった奥さん。どれほど寂しい思いをしているかと思うと、悲しくなります。

会うことは出来ませんが、この木を枯らさないように、大事にしていきたい。Iさんも、奥さんの事も忘れません。


そして相変わらず正社員への誘いが止みません。勘弁してくれ・・・
先週も飲みに誘われ旧相棒(現リーダー)とドSナースに寄ってたかって言い寄られ。何とか断りましたがその節は驕って貰ってすみません。
やれやれこれで・・・と思ってたのに、毎日ですよ。無理って言ったよね?
今日も「Hちゃんの受験が終わる来年だったら大丈夫だよね?一年派遣の人雇って貰ってさ・・・」
いやいやその人にずっとやって貰えばいいじゃん。
なまじやれないわけじゃないのと、もうちょっと仕事に突っ込んでみたい気持ちもあるのがいけないのかもしれない。断固やりません!って風に見えないんでしょう。

でも毎日言われるのはさすがに辛い・・・いっそやっちまうか?根競べかい、こんなところで・・・
コメント
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