ドルの崩壊と資産の運用






これを読んだら、さらに金の価値があがるとお金持ちが信じている理由がわかりました。


「ドルの崩壊と資産の運用―通貨制度の崩壊がもたらすもの」(著:ジェームス・ターク)
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昔は「通貨の信用」とは、金の裏づけがあるから(=いつでも金と交換できる)というのが一般的だったようです。

それがアメリカが金本位制を止めたので、金の裏づけがなくなった。

これは実は大問題だと言うのです。



なぜなら、金と交換できるとすると、その国の中央銀行が持っている金の量以上に、
紙幣の量を勝手に増やせないですが、交換する必要がないとすると、
その国が保有する金の量に無関係にいくらでも紙幣を刷ることができるのです。


古代ローマ帝国も、最初金で貨幣を鋳造していましたが、
戦争の費用などいろいろとお金が必要になってくると、
中に銅や鉛など価値の低い金属を混ぜて貨幣を鋳造するようになりました。

つまり、政府の都合で勝手にお金の流通量を増やし、国民の財産を実質的に目減りさせたのです。

その結果、インフレが起こるわけです。


このプロセスは歴史上、なんども繰り返し起こったことで、
ある国の通貨は、その国の政府の施策によって、必ず「堕落する」ということを意味します。

「通貨の堕落は必ず起こる。」

なぜなら、政治家としては不景気を脱出するために公共投資をしたり、福祉にお金を使った方が、
国民のご機嫌取りができるわけです。また戦争の費用を調達するという意味もあります。



今回は、米ドルの通貨の堕落がテーマなのですが、これはアメリカ1国の問題ではなく、
世界中の政府が外貨準備のためにドルを保有していたり、米国債を保有しているので、
世界規模での問題だということです。

アメリカが多額の借金をして勝手にドル紙幣や国債を乱発しても、
今までは世界中の国が購入してくれたので、徐々にしかドルの価値は下がりませんでした。

その限界が、後1~2年それとも10年以上と、いつくるのかわかりませんが、
いつかは来るということです。


そして、通貨の価値が下がる際、必ず過去の歴史では金の価値があがるわけです。
(そもそも金本位制が普通でしたから。)

金というのは、なかなか生産量が増えず、世界に存在する量が少ないので希少価値があります。

通貨の信用がなくなった際は、金以上に信用できるものがないから金の価値があがるというのでしょう。






「信じるか信じないかは貴方しだいです」 - スティーブン・セキルバーグ




(調査員トリー)


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