本の感想をもう1冊。
津村記久子さんの小説「ポトスライムの舟」、そして文庫本の後半に収録されている「十二月の窓辺」を読んだ。
面白かった。と同時に、自分と重なりすぎて、アイタタタタタタタ、痛いでした。
自分にひきつけて、勝手に自身の半生を振り返りながら読んでおりました。だから癒されたー。共感したよりももうちょっと強い。
そのような読み方をいたしましたので、本のあらすじはあまり覚えていない。
「ポトスライムの舟」は平成20年芥川賞受賞作だから、10年以上前からこの本に出会うチャンスがあったわけだけど、出会えなかったなあ。
まあ今が出会いどきだとおもいましょう。津村記久子さんのご本、いろいろ読みたい。
出会えていない作家さんはいっぱいる。本はいっぱいあるから、また自分が変われば突然出会う本もあるんだろうね。勇気づけられるのだ。
「ポトスライムの舟」の主人公は工場勤務の女性。学位をとったものの、工場で単純作業に従事している。ドロップアウトなんだろうね。この時点でちょっと共感。
主人公はある日、世界一周旅行の料金と自身の年収が同じだと気づき、旅行の代金を貯めようと決意する。小説は旅行の料金を貯めたところで終わる。
一方のあたしは、世界一周旅行に行った後に、学位を取得し、うーいろいろあって就職しなかった。サービス業に従事し、少しだけOLや営業をやったのちに、ドロップアウト。
紆余曲折あり、今に至る。
なんというか自身の人生は特別じゃないのかもな、あたしみたいな人ってけっこういるのかもなとおもえて、それが個人的には癒された。
ずいぶんあぶれたものだとおもっていたけど、そんなに珍しくないのかもね。
同時収録されていた「十二月の窓辺」はパワハラにあう女性の本。これもすごいわかる。
このあたりのことは宿題にしておこう。
本はいろいろだね。この「ポトスライムの舟」は読書交換会で譲っていただいた。
⇒東京読書交換会ウェブ
知らない作家さんで、最近の作家さんじゃないのに今まで知ることさえできていなかったから、読書交換会をやっていなければきっと読むことはなかった。
読書交換会があってありがたいです。
この本はすでに前回の読書交換会で手放ししてしまいました。明後日の読書交換会に向けて本を読もう。
ではまた
東京都豊島区池袋で読書交換会を開催しております。人にあげても差支えがない本を持ち寄り交換する読書会です。
⇒東京読書交換会ウェブサイト
※今後の予定は2020年2月7日(金)夜、2月22日(土)夜です。
◆臼村さおり twitter @saori_u
思考していることを投稿しています。