芥川龍之介の直筆原稿と書簡を見に倉敷まで出掛けた。開館と同時に図書館に大勢の人が雪崩れ込んだ。
分厚いメガネをかけたおばはんが展示物の前で地蔵のように立ち尽くすのには困った。矢印の通りに安い寿司みたいに回ってくれ、と言いたくなるほどの長さだった。
「地獄変」の原稿の冒頭を読むと、芥川がかなり推敲していることがわかる。彼の字を見るのはこれで確か二度目であるが、力強さを感じた。読みやすい字ではある。
こういった資料を無料で公開する倉敷市の懐の深さには感動を覚える。がめつい我が街では絶対に有り得ないことである。文化レベルの違いをまた思い知らされたのであった(笑)
幻の原稿展は今月28日(木)まで。展示時間は午前10時~午後6時(木曜日のみ午後7時)。文学好き、お近くの人は急がれた方がよい。











