

夏と言えば冷たいデザート~
黒蜜と黄な粉をパッパとかけて。しかしね、主役がわらび餅っていうのだけが、今一味が分からない。
つまりこれは食感のデザートなんですかね…
だからわらび餅を食しながら、ついつい葛餅を思い出してしまう。
生まれが東京でも川崎に近い。
そのため、しょっちゅう川崎大師に参りましたん。
芸術作品に近い棒付きベッコウ飴を舐めながら、歩く境内。
飴を切るタンタカタンカのリズミカルな音を聞きながら、ダルマを買って。
土産には決まって葛餅でした。
もともと葛餅は、葛の根のでんぷんを乾燥させたもの。
しか~し、野山のくず根堀りは重労働で、そのでんぷんを水に沈殿させながら精製し、それを固形物に乾燥させてから、さらに~細かく砕いてくず粉にする。
膨大な手間と時間、本葛100%の葛餅は希少だ。
川崎大師の葛餅は、たしか小麦粉だったと思う。
時々いただく本物の葛餅は、味があった。それに透明だ。白くない。
空梅雨で蒸し暑くなった最近、冷やしたわらび餅を食べながら葛餅を思う。
冷やして食べる和菓子のデザートは数多く、しかしね…
黒蜜や黄な粉の味、主役の餅より味が濃いね~
むか~しむかし、わらびの根っこの澱粉は、水に強くて虫にも食われないので、糊として使われていたそうな。
全国的な大飢饉が起きた時代「わらびの根っこを食べてでも生きのびろ」と言われたモノなのだそうだが。
味がね、分からず仕舞いで完食~。
それでも年中買ってきちゃう。
透明な餅の魔力…涼しげじゃないですか~。
