「永遠の武士道」研究所所長 多久善郎ブログ

著書『先哲に学ぶ行動哲学』『永遠の武士道』『維新のこころ』並びに武士道、陽明学、明治維新史、人物論及び最近の論策を紹介。

9・9オスプレイ配備反対沖縄県民集会の実相②「騒いでいたのは極左と自治労・沖教祖のみ」

2012-10-04 16:32:30 | 時局問題
集会の実態を肌身で感じる為に、集会の間中通路を移動して参加者の反応を確かめてみた。

広場の入り口では、「革マル派」や「解放派」が意気盛んにチラシを配り、「反米」「反帝」「安保条約破棄」を訴えていた。その内容たるや、私が学生の頃に過激派が配っていた内容と全く同じで、彼らはこの40年、何も学ばず、何も進歩せず、イデオロギーにしがみつた化石の様なチラシ内容だった。それ故、彼らは、この日だけは元気が出たのだろう。琉球大学自治会の大きな横幕が立てられていたが、安保条約破棄を訴えていた。琉球大学自治会は未だに革マル派の様だ。

他にも色んな左派のチラシが配られていた。その中で尖閣問題について書いてあるのを紹介する。

●「声・こえ・KOE カマドゥー小たちの集い」
 「尖閣諸島は沖縄に近い。ちゃんと棚上げされているのだから、誰もさわるべきではないと思う。資源とかを火種にして殺し合いをするのは過去の話。あるもので豊かに生きるよう模索するのが人の道。戦争を避けてこそ住民は守れる。東京と日本の思惑にまきこまれない様、沖縄人はしっかり足をつけて腹を据えなければ。」(宜野湾市・久場たつの)

●「全学連(斎藤郁真委員長)」のビラ
 「「領土問題」を使った排外主義とナショナリズムも絶対に許してはなりません。(略)とりわけ、「中国から尖閣・日本を防衛するためにオスプレイが必要」というような発言がくり返されているように、これは沖縄の闘いを分断し、つぶすための攻撃です。「尖閣諸島や竹島は日本固有の領土」と言いますが、ちょっと考えればわかるように、どちらも侵略戦争で略奪した土地です。そもそも、こんな国が私たちの守るべき国でしょうか。」

平和ボケして、中国の侵略の実態をあえて見ずに、「棚上げ」してるのだから、何もしなければよいとの能天気な人々。

旧態依然とイデオロギーにしがみついて、日本の近代史を帝国主義侵略史と見て、中共や韓国の言い分にあっさりと同調している、国籍無き全学連。

ソ連の崩壊、中共のチベット・ウイグル・モンゴルでの虐殺、南沙諸島の侵略的武力行使の歴史には全くほおかむりした、これらの言論は知的怠惰の極みともいうべきものであろう。

これらの、「左翼」が元気づいて、沖縄を、オスプレイを利用して、騒いでいるのである。


一方、保守派も、チラシを配ったり、尖閣問題の横幕を立てたり、入り口の反対側の交差点には日の丸が林立していた。中には、中共の人民解放軍みたいな服装をして反米集会の危険性を訴えるパフォーマンスの人も居た。この集会は左翼の呼びかけで「オスプレイにレッドカードを」との事で、参加者は赤の鉢巻きやシャツなどが多かったが、保守派が、真っ赤な団扇を配っていた。その中には☆が大1・小4あり、中共の国旗を示していた。正に、真っ赤赤の奥には五星紅旗が隠れているのである。

集会が始まって、登壇者が次々と演説を行ったが、意気盛んな集会につきものの絶え間ない拍手は全くなかった。5年前の教科書の集会の時も感じたが、動員されて来ているせいか、拍手はまばらな感じがした。

一回だけ、前回紹介した後ろ左の区画から「やめろ」「やめろ」のヤジが起こった。私は、丁度その近くを歩いていたので、一体何が起こったかと思った。スピーカーからは女性の声が聞こえていた。この一角こそ、自治労や沖教祖、過激派が割り当てられた区画であった。実は、仲井間知事のメッセージを代読していたのである。この集会に参加しなかった仲井間知事に「やめろ」とヤジを飛ばしていたのである。目の前には「嘉手納町自治労」の赤旗が翻っていた。大体、彼らは知事選挙で仲井間氏の対抗馬を熱烈に応援していたのだから、仲井間知事を憎んでいるのだ。

今回の集会の大きな特徴は、集会の3日ほど前に、仲井間知事が集会への不参加を表明。新聞を始めマスコミはそれを攻撃したが、仲井間知事は受け付けず、集会に欠席した。

実は、この日は、名護市で市と自衛隊・警察・消防が参加しての大規模な災害救助訓練が行われていたのだ。私は、その前日に名護市に行ったが、海上自衛隊の軽空母「日向」が停泊していたし、陸上自衛隊のテントが張られていた。「オスプレイ」事故幻想に対する反対集会と、現実的かつ具体的な災害救助訓練では、後者が大切なことはいうまでもない。仲井間知事は名護に出かけていたのだ。

会場の中には、オスプレイ配備反対の横幕と共に、「日米安保条約破棄」を主張する過激派の横幕も掲げられていた。

しかし、宜野湾市のさ佐喜真市長は、挨拶の中で、事故の危険性があるオスプレイの配備には住民の命を守る立場から反対すると表明しつつも、「私は日米安保条約は必要だと考えている」とはっきりとい表明した。その時、会場はどうだったか、ヤジと怒号が起こるかと思ったら、ほとんど反応は無く、静かなものだった。

5年前と今回の違いで、最も目立ったのは、ステージの後ろに巨大スクリーンが今回は設置されていなかった事である。それは、今回は十分な資金が集まらなかった事を意味している。今回の集会の資金難は事前から言われていた。集会の中でもカンパが呼び掛けられ、多数のカンパ回収係が場内を回って必死で資金を集めていた。だが、前回報告したように、集会終了前に事務局が発表したカンパ総額は500万円位満たない額だった。

資金が集まらないという事は、今回の反オスプレイの訴えがあまり浸透していない事を意味している。

もうひとつ、沖縄のマスコミの異常な騒ぎぶりを報告しておく。会場では、沖縄タイムズと琉球新報が競い合って、集会参加者に、8面ある「集会特集号」を配布していた。そして、集会が始まって30分位しか経たないのに、沖縄タイムスが「速報」版を配布した。会場の写真と「県民大会数万人が結集」との大見出し、琉球新報は、集会終了10分位前に「号外」を配布した。沖縄にはこの二紙しか無いので、競ってこのお祭り騒ぎに媚び諂っているのだ。
 
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