文藝春秋。
向田さんが乳がんになったことでなにか書き残そうと
思い立って、書かれたのが本書である。
眼の大きな少女がいろいろなことにときめいている
姿が思い浮かぶ。卵を一万個たべた計算になるとかか
れていたが、おれっちも一万五千個はたべているなあ、と思
い、そんなこと考えたこともなかった、と思った。
戦前の日本の現風景がみえてくるようでである。
それはすごくいい風景であったり、わるかったりする。
カレーライス、もとい、ライスカレーは今のほうがおい
しいだろうしなあ。父上のこと、弟、妹、のことがつつ
がなく描かれていて、向田さんの屈託のないお姿が浮か
びあがってくる。
ちょっとした友人の話を聞いているようであった、す
ごくいいときを過ごせた。
向田さんが乳がんになったことでなにか書き残そうと
思い立って、書かれたのが本書である。
眼の大きな少女がいろいろなことにときめいている
姿が思い浮かぶ。卵を一万個たべた計算になるとかか
れていたが、おれっちも一万五千個はたべているなあ、と思
い、そんなこと考えたこともなかった、と思った。
戦前の日本の現風景がみえてくるようでである。
それはすごくいい風景であったり、わるかったりする。
カレーライス、もとい、ライスカレーは今のほうがおい
しいだろうしなあ。父上のこと、弟、妹、のことがつつ
がなく描かれていて、向田さんの屈託のないお姿が浮か
びあがってくる。
ちょっとした友人の話を聞いているようであった、す
ごくいいときを過ごせた。