中公文庫 1985年
SF同人誌「NULL」に寄せられたショート
ショートのいろいろを掲載している。
その批評も大いに勉強になるし、いろいろ
な方のショートショートにかける情熱は刺激
になった。
実はぼくもショートショートというか短編を書くんだが、
それは誰にも見せたことはなく、批評されたことすらない。
いつか日の目を見せてあげたい、とは思うが、
どうなるか分からない。この本の中に収められている
「逃げる」というかんべむさし氏の短編は突然……
結婚したばかりの夫婦の住む地域にナチスが
時空を超えて、攻めて来る、というのを
綿密な筆致で描いていて面白かった。
もうひとつ「侵略者」真城昭氏の作品は、その
世界観、魔物たちや、魔女王モリス、妖精たち、
などが。この世界観面白いなあ、と思えた瞬間
だ。とても刺激に満ちた一冊だった。
(読了日 2024年7.3(水)23:50)
(鶴岡 卓哉)